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夢闘‐ムトウ-

続けざまで申し訳ない

流血表現があります

ダメな方は回れ右



 










 多く大きな罵声、怒声、恫喝の声。人々は広く幅を取りながら、長い長い列をなしている。道を行こうとしていた車はその進行を阻まれ、けたたましくクラクションを鳴らしていた。民衆が声高に唱えるのは、彼らの解放、指導者への制裁、そして、慈悲の神へ救いを求める。


『今すぐ隊列を崩しなさい。さもなくば次に待つのは解放でも制裁でも神の慈悲でもなく、あなたたちへの粛清です。』


 どこからともなく降る声は、機械を通した男の声。街の至る所に設置されているスピーカーからの声だと、民衆が顔をやや上向けた時だった。


 列の最前を行っていた人々が、まるで車にでも跳ねられたように宙を舞う。驚愕と困惑で足を止めた人々は前方、結果的に開けたその場へと目を向ける。そこにふたりの人物を見つけ、人々が息を呑んだのと同時に十数の人間が降って来た。


「注意勧告はすでに行われました。」


 ふたりの内の片方、肩口で短く揃えられた黒髪と同じ色の瞳をした小柄な少女が言いながら、自身の身の丈の倍はあろうかというそれを軽々と操って先端を民衆へ向ける。


「これが最後です。退去しないのであれば、直ちに排除します。」


 少女は言うと同時に手にした鋼鉄の塊を、落ちてひしゃげてぐちゃぐちゃになっているヒトだったモノへと振り下ろした。びちゃっ、という粘り気を持った水音とともに骨の砕ける音を立て、ヒトだったモノはもう、本当にヒトだったのかもわからないモノへとなり果てる。



  

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