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王子  作者: KMY
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第13話 第3節「思い出と共に去りぬ」5

 ザファロ将軍は、翌日の朝、3日目の朝に、昨日失った5万の兵を悼み、城に1万の兵を残し14万の兵で城を打って出た。


 治は陣で寝ていたテントから出ると、たむろしていた兵士たちに怒鳴る。

「いいか、足音を立ててはならぬ。全員陣から出る。」

治がそう言うと、兵達はこっくりとうなずいた。


「普通参謀として連れて行くべきでは?」

 モルデス45世の傍らで、モルデス45世の弟シュースベルトが、モルデス45世に言う。

「何を言う。彼は信頼を置くために20万もの兵を残してくれた。もっとも何か作戦のために置いているようだか。」

「・・・・・・。」

シュースベルトは、口をつぐむか、言う。

「彼に単独で30万もの兵を任せるくらいなら、いっそ私が・・・。」

「何を言う。」

モルデス45世は、それから一区切り置いて、続ける。

「契約を召喚から1年以内にしなければ、彼の体は消滅する―――・・。」

「でも、それを彼に教えた事はないでしょう!」

シュースベルトがそう言うと、モルデス45世はにっこりと笑って、短く言った。

「黙れ。」


「敵は陣の中にいるのか。」

 敵陣を目前にして、ザファロ将軍はつぶやく。それから、後ろにいる兵達に言う。

「揶揄せよ。彼らを陣からおびき出すのだ。」

「は、」

と、兵士達はそう言い、陣を取り囲む。

「やあーい、このばーか、ばかばか大ばか者ー」

 揶揄の声が一気にその陣中にこたまする。

「た、大変でございます!」

後ろからかすれた声がして、ザファロ将軍は騎馬に乗ったまま振り向く。そこには、一人の疲れきった兵士がこちらへ走ってきていた。

「何だ?その服装は城の兵の、」

ザファロ将軍が応対する。しかし、その兵士は疲れきったような真っ青なような顔になっていた。

「し、城が、落とされてございます!」

「なに!?」

ザファロ将軍は驚いた。そして、自軍の兵士達に命令する。

「陣に入れ!敵の兵士を探すのだ!」

兵士達は、陣に入って人影を調べた。しかし、陣の中には怪しい人影や物音など、一切しなかった。

「まさか・・・!みな、引き返すのだ!城を取り返す!」

ザファロ将軍は真っ青になって、兵士たちに怒鳴る。


 一方、城を手に入れた治は、その城郭に立ち、敵軍の動きを見ていた。そして、敵軍がこちらに向かっているのを確認すると、後ろで休憩させていた兵士達に怒鳴る。

「出陣の準備だ。」

治がそう言うと、兵士達は休憩をやめ、武装していく。武装している兵士たちを見て、治は自分が召喚された時と全く同じ服装である事に気付いた。

「よろしければ武装を・・・。」

 いつのまにか治の傍らに兵士が、もう一つの鎧を持ってやってきた。治はしばらく考えてから、言った。

「遠慮しておくよ。」

 兵士達の支度が整ったのを確認し、治は騎馬にまたがり、同じく騎馬にまたがった兵士達に言う。

「出撃だ。」


 治の軍勢が城から出てくると、いきなりザファロ将軍の軍勢にぶつかった。治は、軍勢の後ろで兵士達に指示した。

「敵は士気を失せている。全力を挙げて戦おう。」

治がそう言うと、兵士達は気合を入れ、走り、敵軍に突っ込んでいった。

 兵士の差はあったのだが、士気の差が痛く、しかも昨日混乱した軍勢でもある。ザファロ将軍の軍勢は次第に押しのけられていった。そうしている間に、夕方になった。

 日没まで後30分くらい。そう認めた治は、兵士達に怒鳴る。

「押し上げよ、さっき陣を張った所まで!」

治が言うと、兵士達は怒涛の声を上げて、ザファロ将軍の兵士達を押しのけていった。

 しばらくたち、例の山道の近くまでいった。日没まで後わずか。ザファロ将軍の軍勢は既に滑走してしまった。治の軍勢は、陣に留まり休息を取った。

 治は、休息を取っている兵士達を背に、山道を眺めていた。ああ、今頃敵軍は上からの矢でほぼ壊滅状態になっているだろう。平和な日本で過ごしていた治にとっては、想像したくなかった。史記で兵法もどきを勉強し、早く戦乱の世になって欲しいと願っていた時もあったのだが、これはつけなんだ。平和ボケの日本人は、戦争をしたがるが、いさとなると戦争を憎む。地球人は、みんなそうなのかな。そう思うと、涙がこみ上げてきた。

 ハルスに召喚される前の、日本での生活を思い出した。お母さん、檸檬、それから・・・。あの時健治からこの世界のことを言われ、ショックだった治の心は、この回想により更に沈んだ。

 はっとして、治は前から、数騎を見つけた。一番前の馬に乗っているのは、モルデス45世であった。

「あんた・・・。」

治は言った。モルデス45世は、陣の中に入り、兵士達の敬礼に息苦しそうに応じながら、治の方に近づいた。

「これで終わりか?」

「少しは王様に対してわきまえよ。」

「・・・・・・、俺はいつ帰れるのですか。」

「帰れない。」

「はい?」

モルデス45世の一言を聞き、治は真っ白になった。

「本題に入るか・・・、城の攻略、ご苦労であった。残りの兵士達は全て捕らえ、敵の指揮を取っていたザファロ将軍も捕らえた。」

「はい・・・。」

「早速ハルスをここに連れてくる。」

「あ、いや、それだけはご勘弁を、」

「オサムとかいったね。私は一国の王だ。命令には従ってもらう。」

「・・・・・・。」

治はうつむいていた。

第14話から、第4節です。

治が落とした城で、ハルスと治は

別にどーでもいい再会をしたりします。

期待しないてください。はい。


また、最近忙しいです。

なので、小説執筆さえ芳しくなさそうです。

・・・・・・なるべく時間を取ってまいりますので。

その時はお気に入りから消していただきますよう宜しくお願いしますw

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