第10話 第3節「思い出と共に去りぬ」2
ザディアム11世は、自らの部屋で、そわそわしていた。モルデス国からの援軍を待っていたのである。
「王様!」
と、まだしも兵士がノックなしで入ってくる。
「今度は何だ?」
ザディアム11世は、落ち着いて答える。兵士は、動揺して答える。
「ウィルソン王子様、打ち取られてございます!」
「何!?」
「敵勢はもうすでに城の破壊をはじめております!早くどこかに避難なさいませ!」
ザディアム11世は、目を丸くして立ち上がる。
「ウィルソン・・・ウィルソンが・・・。」
「そんなことをぼやいている場合ではございません!速やかに避難なさいませ!」
「だ、誰を非難すれば、」
「こんな時にだじゃれをいう場合ではありません!」
兵士は動揺していた。
「う、うむ、わ、わかった・・・。」
ザディアム11世も、老体を押し部屋から出る。
「いたぞ、こっちだ!」
と、廊下の向かいからザファロ将軍が、ザディアム11世の老体を見つけて怒鳴る。後続の兵士たちも続いて走りこむ。
「ここは私に任せてください!王様はすぐに、」
と、兵士がザディアム11世の盾になり、向かう兵士たちを懸命になぎ倒していった。ザディアム11世は、走って廊下から脱出しようとする。
ザディアム11世の背中に、一本の弓が刺さる。そして、さらに二本、三本、四本・・・無数の矢が、ザディアム11世目かけて降りかかる。
ザディアム11世は、ハリネズミのようになって死んだ。その、背中に沢山の矢の刺さってうつぶせになっている老体を見下ろし、ザファロ将軍は傍らの兵士に言った。
「さあ、ザディアムの兵を掃討するのだ。」
「はっ。」
その兵士は後ろへ駆け込み、他の兵士たちに指令を伝える。兵士たちがその廊下からはなれ、老体の前にいるのはザファロ将軍のみになった。ザファロ将軍は、ザディアム11世の死体を見下ろし、つぶやいた。
「これで、ザディアム国も滅んだか・・・。」
治は、ハルスの部屋を掃除していた。
しかし、治はこの掃除について、違和感を二つ持っていた。第一に、ハルスは「じいがいない間あんたが代わりに」掃除するはずだったのに、その「じい」が、「私がやりましょうか。」と尋ねるもハルスは拒否しじいを部屋から出して治に掃除を任せた。第二に、掃除を任されるのはいつもハルスがいない時なのに、今回はハルスが部屋に同居して、自分を眺めている。
治は、とうとうこの違和感に耐え切れず、ベットに座っているハルスに怒鳴る。
「何なんだよ、お前!何で俺が掃除をしなければいけないんだよ!」
「あら?掃除してもいいのはあんただけでしょ?」
「だからさ、なんでじいに任せないんだよ!」
「なんとなく。」
と、ハルスはそう言い、立ち上がると治の股間をける。
「続けて。」
「二人とも、」
と、同時にモルデス45世が、ドアを開けて入ってくる。
「何ですか、お父様。」
ハルスは再度ベットに座り、モルデス45世に尋ねる。
「ああ・・・、」
と、モルデス45世は重い声で答える。
「戦争なのね。」
ハルスが言う。
「ああ・・・、お手並み拝見として、そこの少年に、」
「ちょっと待ってください!俺は戦争なんで・・・。」
治が反論するが、モルデス45世は、今度は厳しく言った。
「だまりなさい。戦争が嫌いな気持ちは分かるが、モルデス国で有力な武将は私しかいないのだよ。武将を増殖するいい機会だ。」
「だから、なぜ俺なんです?大臣にでもまかせて、」
「大臣は大抵賄賂三昧だ。」
「そんなに信用できないのですか?」
「ああ。」
と、モルデス45世は答える。
「とうしても俺が行かなければいけないのか?」
「ああ。」
モルデス45世が答えると、治は重い顔をする。
「あ、あたしは?」
ハルスがモルデス45世に声をかける。しかしモルデス45世は短く答えた。
「待機。」
かくして、モルデス国はザディアム国に援護進軍を開始した。
前は零時治、30万。後はモルデス国王ラヴァリン、30万。軍馬80万、弓矢100万本。合計60万の兵を率いて、モルデス国は、ザディアム国の援護とついてに大陸統一へ遠征を開始した。
2桁です。
血の2桁です。
本当に申し訳ございません。
これ、軍記になりそうです。
シャンル、ファンタジーと歴史とどっちにします?
うーん・・・。




