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AIとヘリオス

「ねぇ、ガラテイア。あなた、ヘリオス様のママに似てるんだってね。本当?」

「そんなわけないだろう!」


 ミズ・オペラの言葉に、ガラテイアが返事をする前に――ヘリオスが怒鳴り声で応じた。


「いいえ、わたくしはヘリオス様の母君とは似ておりません」


 ガラテイアもまた、否定をもって応じる。


「ですがデータベースから学習を行う時間をいただければ、顔認証を突破できるレベルで、母君のお顔に似せることが可能です」

「キャハハハ!! マジ~~!?」

「ガラテイア~~!!」


 ガラテイアの返答に、ミズ・オペラは笑い転げた。

 ヘリオスはこめかみが切れそうなほど、顔を真っ赤にしている。


「なんだありゃ?」

「知らん」


 デスアダーとブリッツクリーグだけが、騒ぎに乗じず、平和に過ごすのだった。



――「AIとヘリオス」END

初出:2024年5月14日

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