第三十三話
大剣、いや鉈か。
幅広で短い刀身は鈍く黒ずんでおり、光を反射しない。
「らぁ!」
「くっ!」
大振りの鉈の一撃は私の体重を軽く吹き飛ばした。
剣は手放さなかったが、背中を木にぶつけて肺の中の空気を強制的に排出された。
ゴホゴホと咳き込む。
早く立て。
呼吸を整えろ。
早く。
「『雷窮』」
雷のシンボルから創られた三叉の鎗?
それはまさしく一筋の光となって私に迫った。
呼吸は整わないけど、剣で受けるくらいは出来る。
剣に強化をかけて構えようとした瞬間。
「『雷切』」
同じく光となって雷の槍を切り裂いたのは、ミコト様。
肩の傷は?もう完治させたのか?疑問は湧き出る。
が、苦悶の表情と汗をかいた額を見て、悟る。
私のために無理をしてきた。
その事実を突きつけられ、私は‥‥‥。
「ありがとうな。よく頑張った。完成だ」
私のやや前方の地面が光っている。あれは、先生の魔力?地のシンボル。それが12個。
「生徒が頑張ってるのを見てるだけの訳がないだろ。これでお前は生け捕りにする。『時計仕掛けの大牢』」
先生が右手を掲げた瞬間、シンボル1つから一本ずつ石柱が立ち上がった。それが12本。
確か『時計仕掛けの大牢』の効果は‥‥‥。
「基礎魔法。つまり無系統の魔法を無効にする鳥籠型の牢を一定時間創る。時間の制限と設置の手間、込められた魔力によって、脱出は極めて困難。少なくとも内側からはほぼ無理だ。お仲間を呼ぶんだな」




