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第二十三話

「あの模擬戦はやはりロゼリア辺境伯令嬢の勝ちだろう」

「ああ、他国の大公令嬢相手ということで全力が出せなかったのかもしれないし」


などなど、莫迦らしい噂話が未だに駆け巡っている。



件の模擬戦から既に二週間。ミコト様からは『誰が何を言っても無言を貫いてくださいですの』と言われ、私としてはややストレスが溜まっている。



今日は敷地内の野山に入り自由に身体を動かす日、となっている。

つまりどんな地理でも動けるように身のこなしを磨けということ。そこに体力や魔力は考慮されず、一定時間動けるスタミナを養うのが目的である。


私とミコト様は岩場をひょいひょいと飛び回る。体力よりも魔力に自信のあるリズ様は身体強化なのか飛行補助なのかをかけてふわりと木々の上を文字通り翔んでいる。


なお、この鍛錬では不足の事態に対応するため三人以上で班を作り、助け合っている。

なので、『多少』おしゃべりしていても問題ない。



「まだあの噂が沈静化しませんね」

「これほどの状態だったとは・・・・・頭の痛い限りです」

「これで私の実力とあの模擬戦の内容が理解出来る方なら仲良くする価値があると思うのですが、なかなか簡単にはいかなそうですの」



やはり進捗はよろしくないようだ。おや?


「リズ!七時の方向500メートルほど!異常はありませか!?」

「は、はい!えっと・・・・・生徒たちが集まっていますね・・・え、なんで立ち止まって??あれは!?」

「ミコト様、申し訳ありませんが別行動させていただます。この国において湧き出たものを放置は出来ません」

「あらあら、私達も行きますよ。リズ様もよろしいですか?」

「はい!お力になれるか分かりませんが微力を尽くします!」

「・・・・ありがとうございます!」



私が感じ取り、リズに目視で確認してもらい、ミコト様も理解したもの。



妖魔の出現だ。

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