表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊のジレンマ~古の記憶と世界の理~  作者: 三河三可
オオザの崖のゴブリン編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/410

第38話.接近戦と弾幕

 ゴブリンキャプテンとメイジの群れの2連戦が終わって、夜を迎える。ソースイが仲間に入ったし、多少休み無しで行動出来る体になっているとしても、無理な行動はしない。メリハリを付けて、休む時はしっかり休んだ方が効率だって上がる。


 寝た方が頭はスッキリするし、間を開けた方が考えもまとまる事がある。


 それは俺達だけでに限らず、精霊達も一緒!と言いたいけど、どうしてもクオンに甘えてしまう。クオンはもともと警戒心が強く、常に探知しているのが通常となっている。

 それでも負荷を減らして、少しでも休める環境を造ることは大切で、今後の為にもルーク達には哨戒を頑張ってもらおう!



「今回は、正面から接近戦で戦う!」


 平静を装った顔をしているが、ソースイが小さくガッツポーズしている。いつも隙を伺い先手を取る戦いをするので、どうしてもウィスプ達が先陣を切る。ソースイが近寄ることすら出来ないことに鬱憤が溜まっていたのだろうけど・・・ルークの真骨頂は接近戦だということを、ソースイは忘れている。


 ゴブリンキャプテンの群れは、森の中で奇襲をかければ、特に問題にはならなかった。ただゴブリンジェネラルの場合、100体の群れになる。大きな集まりになれば、狙撃出来る距離に近づくのも難しい。


 得意のパターンは必要だと思うが、今後の事を考えると様々な事を試しておく必要がある。


 細かな指示を皆に伝える。


「ブロッサ、夜明け前までにゴブリンの三方をポイズンミストで囲んでくれ」


「ゲロッ」


 器用に了解ポーズを決めるブロッサ。


「ソースイ、今回は正面から突っ込む!ルーク達はソースイの援護。込める魔力はなるべく押さえて、オーバーキルにならないようにな」


「了解しました!」


 ご機嫌なソースイと、相変わらずの明滅で了承の意を伝えるウィスプ達。


「クオン、ベル、ムーアは、いつも通り」


 そして、ブロッサの準備が終わって、夜が空けるのを待つ。正面から戦うといっても、ゴブリン達の準備が完全が整うのは待つ必要はない。あくまでも今回は接近戦をするだけ。


「突撃!」


 ベルのスキルで全員同時に指示が伝わる。


 先頭を走るソースイは、ヒーターシールドを持っている事を感じさせない速さで突っ込んでいく。しかし、ルーク達のように飛んでいるわけではない。大男で盾を持ったオニが走っているわけだから、どうしても音で気付かれてしまう。


 気付いたゴブリンが奇声を上げて、周囲へ危険を知らせると、ソースイを認識したゴブリンが次々と弓を構えて矢を放つ。


 俺はソースイの後ろを走りながら、ダイヤ型のマジックシールドを操作する。


「リーフ」


 ダイヤ型のシールドが、4つのダイヤに分かれる。さらに4つ、さらに4つとだんだんと細かく分割する。


「バーレッジ」


 放たれた矢に合わせて、細かくなったマジックシールドを飛ばす。弾幕のように展開されたマジックシールドで、放たれた矢は軌道を変えたり、失速して落ちてゆく。


 だが俺の制御出来る範囲を外れたマジックシールドは、形を維持出来ずに飛散して魔力へと還る。


 その消えていくマジックシールドを抜けるようにソースイがゴブリンの中へと突っ込む。


 メーンとカンテは、矢をつがえるゴブリンを狙って、サンダーボルトを放つ。消滅するゴブリンもいれば、倒れて動かなくなるゴブリンもいる。今回は上手く込める魔力量の調整が出来ているみたいだ。


 ルークは、突っ込んでいくソースイの後ろに張り付き零距離射撃。ソースイの死角になるゴブリンを倒す。また、ソースイの動きに合わせて上手く移動し、死角をカバーしている。


『ソースイは、周りが見えていないわね』


 ソースイがゴブリンキャプテンを視界に捉える。ヒーターシールドでゴブリンを力任せに吹っ飛ばし、ゴブリンキャプテンに突っ込む。


『ソースイ、横』


 横から、ゴブリンメイジがウィンドカッターを放つ。


 ムーアの声をかけた時はもう遅く、勢いのついたソースイは振り返る事も出来ない。


 バシュンッと、魔法がぶつかる音がする。


 後ろにいたルークがサンダーボルトでウィンドカッターを相殺する。

 初めて会った時は、ルーク・メーン・カンテの3人で1人分の威力だったが、今は少し加減してさえいる。ムーアにより進化した事もあるが、凄い勢いで成長している。


 そして勢いのままソースイは、ゴブリンキャプテンを一発で仕留める。


「油断するな、ゴブリンメイジがいるぞ!」


 最後のゴブリンメイジは、俺がマジックソードを飛ばして倒す。


「気を抜くなよ。残りのゴブリンもしっかり倒せ!」


 完勝ではあったけど、落ち込むソースイ。良くも悪くも収穫は多かった。特にソースイには良い経験になったはず。


 戦いは呆気なく終わったが、ソースイはムーアに激しく説教されている。そして説教しているムーアの迫力は凄い。


 まあ、良くも悪くもイロイロな事が見えたと思う。まだ、次のゴブリンキャプテン戦はあるが、問題はソースイが立ち直れるかどうか?


 そして、まだまだムーアの説教は終わらない・・・。

誤字の指摘ありがとうございます。もう少し書きためてから、細かな表現なども修正予定を行いますので、宜しくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ