4.帰りし勇者は醜き世界で何を成す。 (後編)
降り続ける雨は激しさを増し、今では稲光と共に雷鳴が辺りに轟いていた。もう明け方の時刻かと思われるが、厚い雲が陽の光を遮り、どんよりとした闇が辺りを包み込んでいた。
そんな中、アンナが館と呼んだ隣の小屋の窓の外、アポロが窓から中を覗き込んでいる。
その小屋の中は大きな広間になっており、その中央では火が焚かれていた。その周りにはすでに酔っ払った大勢の男達が、思い思いに雑魚寝している。そして奥には二階へと上がる階段があった。
その階段の横に、呆けた表情で、女性や子供達が固まって座っていた。
「ケイン、あの中にお前の妹はいるのか」
「マリー!」
アポロの横で中を覗いていたケインは、思わず叫ぶが、慌てて口を手で塞ぐ。しかし激しい雨音に消されて、中にはその叫び声は届いていないようだった。
ほっとした表情を見せるケインの後ろには、アンナを始め女性達が剣を持ち立っていた。
結局、女性達全員が剣を手に取り、山賊達に立ち向かう事にしたのだ。
女性達はアマル村だけでなく、近隣で拐われてきた女性もいた。その女性達は拐われる際、目の前で夫や両親、中には赤子を殺された者もいたのだ。だから、その復讐に、その心は奮い立っていた。
「ちょうどうまい具合に、やつらは油断して眠っているようだ。ケイン、扉を開けると同時にその火晶石をあの火の中に放り込め、それと同時に俺が中に斬り込む。その混乱に乗じて、ケインやあんた達は、奥にいる女性達を救い出せ」
アポロの言葉に、皆が黙って頷く。
それを確認したアポロが、「行くぞ!」と掛け声と共に、扉を蹴り破った。
ケインがその横から飛び出すと、火晶石を放り投げる。すると、中央で焚かれる火の中に飛び込んだ火晶石が、音を鳴らして弾けた。途端に、爆発したように辺りに火炎を撒き散らす。
「なっ、なんだ何が……アギャッ」
男達が叫び声をあげて、慌てて目を覚ます。だが、訳も分からぬまま次々と、アポロの振るう剣で命を刈り取られていく。ある男は火だるまになって別の男に抱き付き、二人とも蝋燭の如く燃え尽きていく。ある酔っ払った男は、訳も分からずめったやたらと剣を振り回して、同士討ちを始める。
たちまちその場は、阿鼻叫喚の地獄と化した。
ケインと女性達が、その合間をぬうように、時にはその剣を振るって奥へと走り出す。
「お前らが……あぎゃぁ!」
半分炎に包まれた男が、よろよろとケイン達の前に進み出たが、アンナが無造作に剣で突き刺した。
「私達の恨みを思いしれ!」
他の女性達も興奮して、次々とその男に剣を突き刺す。
しかし、ケイン達の前に混乱から何とか脱した数人の男が、剣を構えて並ぼうとする。
「お前らなめた真似しやがって」
そこに透かさず、またケインが火晶石を投げ付ける。先ほどの火に投げ入れた時ほどではないが、小さな爆発と共に男達に火炎が巻き付く。そしてその男達も火だるまと化す。
「ヒィィィィッ」
「アガギャャャャ」
悲鳴を上げて転がる男達。そこを女性達が、鬼の形相で次々と突き刺していた。
「マリー、マリーを」
ケインが叫びながら、その男達を踏み越え奥へと走る。
奥の階段横にいた女性達は、唖然とした表情でその広間の惨劇を眺めている。
その中にいた女の子と、ケインの視線が絡み合う。
「お兄ちゃーん!」
「マリー!」
その女の子は転がるようにケインに駆け寄ると飛び付いた。ケインがそれをしっかりと抱き止める。
他の女性達も、アンナ達ど抱き合って喜んでいた。
「喜ぶのはまだ早い。聞いてたより人数が少ない。一旦、この建物から出るぞ」
アポロが喜ぶケイン達に顔をしかめて走り寄る。皆が一階の広間を眺めると、嘗めるように広がる火の中に倒れている男達は、三十人ほどしかいなかった。
その時、階段の上から声が聞こえてくる。
「なんだなんだお前らは、何の騒ぎだ。静かにしろ!」
大柄な男が数人の男を従え階段を降りてきた。
「あいつが、ここの連中のボス、ガーランよ!」
アンナが大柄な男を指差すと、山賊達はアポロ達と一階の様子にぎょっと驚ろき、階段の途中で立ち止まる。
そこにケインが火晶石を投げ付けた。
たちまち男達が、火炎に包まれ悲鳴を上げて転がる。しかし大柄な男ガーランだけは、無傷で火炎の中から飛び出した。
「しゃれた真似しやがって、念のためこいつを持ってきて助かったぜ」
ガーランが白銀に輝く盾を前に構え、腰の剣を抜く。そこにケインが続けてクロスボウのボルトを撃ち込むが、何故かボルトが吸い込まれるように盾に向かい、跳ね返される。
「えっ、何故?」
ケインが驚きの声を上げる横で、アポロが鋭い視線を男の持つ盾にむける。
「……聖魔の盾か」
「ガッハハハ、そうよ。よく知ってるな。この盾が有ればどんな攻撃も跳ね返す」
アポロと大柄な男ガーランが剣構えて対峙する。
一階の広間はすでに火があちこちに燃え移り、渦を巻くように燃え盛っていた。
「ケイン、お前達は先に外に出てろ。俺はこいつを片付けてから行く」
「へっ、言うじゃねぇか。これでも喰らえ!」
ガーランが繰り出す剣を受け流しながら、躊躇しているケイン達に向かってアポロが叫ぶ。
「早く行け! もうじきこの建物は燃え落ちる。俺は大丈夫だ!」
「でも……」
ケインはまだためらっていたが、アンナが無理矢理引き摺り、外に連れ出していく。
それを確かめたアポロが、再び厳しい視線をガーランに向ける。
「そいつは賊が持つには分不相応な代物だ!」
アポロが上段から剣を降り下ろす。その剣は吸い込まれるように、盾に当たると弾き返される。
「無駄無駄。それに、俺はもう山賊の頭じゃねえ。今はもう立派な帝国軍の部隊長だ。そして直に将軍にもなる男よ!」
ガーランが叫びと共に、剣を横に薙ぐ。
アポロはその剣を上から叩き落とし、鋭く踏み込むと更に上段から剣を降り下ろす。弾かれてもまた降り下ろす。
「そりゃ、そりゃ、そりゃぁぁぁ!」
掛け声と共に矢継ぎ早に、目にも止まらぬ早さで次々と、盾目掛けて撃ち込む。
「う、うぉっ」
ガーランはアポロの撃ち込む圧力に負け、踏鞴を踏みバランスを崩すと、防戦一方となる。盾を頭上に掲げたまま防ぐのに精一杯となり、後ろへと徐々に後ずさっていく。
そして階段の段差に躓き、あっさり転んだ。アポロがそのガーランの、盾を持つ左手首を踏みつける。
「悪いな。やはり分不相応だったようだな」
「ま、待て。俺が悪かった。金なら……あぎゅっ!」
アポロは驚愕の表情を浮かべるガーランに、容赦なく剣を突き刺した。
「聖魔の盾……このような男にまで出回るとは……帝国か……」
アポロが男の持っていた盾を拾い上げ、眉をひそめる。
聖魔の盾とは、かつて聖魔大戦のおり、対闇の軍勢用として、人族エルフ族ドワーフ族が協力して作られた魔法具だった。確かに数多く作られたが、一般に出回って良いような物ではない。
アポロはため息と共に、もう一度聖魔の盾をちらりと眺めた後、周りを見渡す。
建物の一階部分は天井も崩れ落ち、すでに火の海となっていた。
アポロの懐では、さっきから鳴きネズミが「ピーピー」騒いでいる。
「そう心配するな。大丈夫だよ」
そう言って、コートの上からポンポンと叩く。
そして聖魔の盾を頭上に掲げたアポロが、出口に向かって走り出した。
押し寄せる火炎や煙を、聖魔の盾がその能力を発揮して押し返していく。
アポロは一気に出口から外に飛び出す。それを待っていたかのように、背後では建物自体が崩れ落ちていく。
アポロがほっとしたのも束の間、外では雷鳴轟く降り頻る雨の中、大勢の人が集まっていた。
「遅いぞ正義のヒーローさん。だがそれも、もうしまいだ。ヒャハハハ」
そこにはあのケインを崖から蹴り落とした男が、マリーを抱き上げその首筋に刃をあてていた。
その男の周りには、百人近い武装した男達が集まっている。それは山賊達だけでなく、その男の横にいる商人風の男と、その護衛達が加わっていたからだった。
その男達と対峙するように、ケインやアンナ達女性陣が立っている。
女性達の中に血を流し怪我をしている人もいるようだった。
「マリーを離せ!」
「お兄ちゃーん!」
泣き叫ぶマリーを抱える男を、ケインが睨み付けている。だが、その男はどこ吹く風とへらへら笑っていた。
「ところでガーランのおっさんはどうした。出てこないところを見ると、お前に殺られたのか」
アポロがそれには答えず、厳しい表情で男を見詰める。
「ふんっ、どうやら殺られたようだな。あのおっさん、ガキを逃がした罰だとか言って俺を見張りに回したが、ざまあみろだな。これで今日から俺がここの頭だぜ。そういうことだから商会も今度から、この俺様バグズ様に話を持ってくるようにな。ギャハハハ」
話を振られた商人風の男が、目を白黒させてアポロとバグズと名乗る男を交互にみている。
しかし直ぐに下卑た笑いを浮かべて、その小太りな体を揺する。
「はいそれは勿論です。我がゼニヤ商会は、帝国一番の御用商会でありますれば、これからもご贔屓に」
「お前は商人なのか、商人にも最低限の商道というものがあるだろう。このような山賊まがいの連中と取引して恥ずかしくないのか」
アポロが眼光鋭くその商人を睨み付けた。
「ははは、これは参りましたな。しかしこれも、帝国が大陸、いえこの世界を統一するための作戦の一環でして。多少の犠牲は仕方ないかと」
「それは、罪もない村を焼き討ちして、村人達を皆殺しにしたとしてもか」
「はい、大事業の前では些細なことかと。しかし罪といえば、ない事もないですな。エストラルなどというちっぽけな国など、早く棄ててしまえば良かったのですよ。彼らが素直に帝国に従っていれば、平和は続いていたでしょうな」
その商人はバグズに見せていた下卑た笑いを引っ込め、軽やかに笑う。
しかしその瞳には、計算高い怜悧な光を宿していた。
「馬鹿な事を……人によって向ける顔を変える。何者だ」
「ゼニヤ商会の番頭を務めるマーカスと申します。ただの商人でございますよ。それであなた様は」
「俺はアポロニア、親しき人はアポロと呼ぶ」
商人マーカスが名前を聞くと、片眉を上げる。そして繁々とアポロを眺める。
「いつまでウダウダ喋ってやがる。そろそろ決着をつけるぜ」
アポロとマーカスが話はじめ、ひとり蚊帳の外に置かれたバグズが苛立ちを見せる。
「そいつも今流行りの偽勇者のひとりだろ。なんだったら俺達の仲間になるか。歓迎するぞ。ギャハハハ」
「断る!」
アポロがキッと眼差し鋭く剣を構える。
「おっと動くな! こいつが見えねえのか」
マリーの首筋にあてていた刃が、うっすらと傷をつけぽたぽたと血がこぼれ落ちる。
「マリー!」
ケインが叫ぶがマリーは恐怖のためなのか、顔を蒼白にして体を硬直させている。
「ほらっ、分かったら、さっさとその剣を捨てな!」
「くっ……お前達はそれだけの人数がいてまともに戦う事もできないのか。人としての誇りもないのか」
「はぁぁ、誇りだと。お前は馬鹿か。そんなもんはとっくの昔に捨てちまってるぜ。お前は中々やりそうだからな、念には念を入れて、無抵抗な状態のところを皆で切り刻ましてもらうぜ」
バグズが合図を送ると、後ろの男達がにやにや笑いを浮かべて、アポロ達を囲むように近付いてくる。
アンナ達女性達も顔を蒼白に変え、おろおろと顔を見合わせている。
「妹を、マリーを助けてくれ。僕は、僕はどうなってもいいから」
「……お兄……ちゃん……」
「はっ、今更だろ。どっちにしろ皆切り刻んでやるぜ。ギャハハハ……痛!」
笑っていたバグズが、突然痛みに顔を歪める。
マリーがバグズの腕に、思いっきり噛み付いたのだ。その拍子にバグズの腕から転がり落ちる。
「このガキ!」
バグズが手に持つ剣を振り上げた。
「マリー!」
「くっ、間に合わないか」
ケインとアポロが飛び出すが、到底間に合いそうにない。
その時、皆の耳を切り裂くかと思うほどの大音響と共に、目が眩むほどの白光がその場を包みこむ。
そしてその場にいた皆が弾き飛ばされた。
「一体何が……」
真っ先に起き上がったのはアポロだった。その手に聖魔の盾を持っていたお陰で、皆より衝撃が少なかったのだ。
アポロの目の前ではバグズが半ばまで溶け落ちた剣を持ち、ぷすぷすと煙りをあげ焼け焦げていた。
それは天の采配か、あの時バグズの振り上げた剣に雷が飛来すると、その体を貫通したのだった。
アポロはバグズの側に立つと天を仰ぐ。
「……まさかな……俺は加護を失ったはず」
そう呟くと、首を振りつつ周りを見渡す。
落雷があったとはいえ、山賊達の大半は無傷だった。ただその衝撃で吹き飛ばされ、転がっただけ。
最初に目を覚ました男が、バグズの側で剣を持ち佇むアポロを見て叫んだ。
「ひ、光の勇者! 本物の勇者だ!」
その男が剣を放り出し、必死の形相で逃げ出す。すると、何が起きたのか周囲をキョロキョロと窺っていた山賊達も、アポロを見て悲鳴を上げる。そして堰を切ったように、全ての山賊達が手に持つ武器を捨て逃げ出していく。
山賊達は、あの落雷が光神アマラの天罰だと思い。だから、頭上の雲間でゴロゴロ鳴り響く雷鳴が、次は自分の番だと思えたのだ。
それは正に、算を乱すが如し。あっという間に砦から、山賊達がいなくなる。あの商人も、いつの間にやら姿を消していた。
その場に残されているのは、山賊達が放り出し散乱した武器だけだった。
「マリー!」
そんな砦内に、ケインの叫び声が響き渡る。
ケインがマリーを抱き上げ、座り込むと涙を流していた。その周りを女性達が、沈痛な表情を浮かべて囲んでいる。
マリーはバグズが雷に打たれた時に、すぐ側にいた。その影響なのか、すでに息をしていなかった。
「ちょっと見せてみろ」
近くに歩み寄ったアポロが声を掛けた。
ケインが瞳に涙を一杯溜めた顔を向けると、縋るような眼差しをアポロにおくる。
ケインや女性達が見守る中、アポロの右の手のひらが微かに光だす。
その手をマリーの心臓の上辺りにあてると、仄かな白い光にその体が包まれた。それを見た皆が驚きの表情を浮かべる。
暫くその状態が続いたが、マリーはピクリとも動かない。
皆に諦めの雰囲気が漂い始めたとき。
「くふっ、げほっこほっこほっ」
マリーの小さな口から、続けて咳がこぼれ出た。
「マリー、マリー!」
ケインや周りの女性達が「わぁっ」と喜び、華やいだ空気が漂う。
「お兄ちゃん」
目を覚ましたマリーがケインを認めて、弱々しく微笑んだ。しかしアポロを見ると「ひぃ」と、悲鳴を上げてケインにしがみついた。
「どうやら、俺は嫌われてしまったかな」
アポロが苦笑していると、後ろからアンナが声を掛ける。
「仕方ないわよ。ここでは大人の男の人に、散々な目に合わされたからね」
だがその時、アポロの胸元から鳴きネズミが顔を出し「ピー」と鳴いた。今まで目を回していた鳴きネズミは、何が起こったのかと辺りキョロキョロ眺めている。
それをきょとんとした表情で見詰めていたマリーが、おずおずと手を伸ばす。その手の指先を鳴きネズミがペロペロとなめ出した。
それがくすぐったいのか、マリーが「クスクス」と笑いだす。
「この鳴きネズミに気に入られたようだな」
アポロが優しげな眼差しを、マリーに投げ掛ける。すると、マリーが困ったような、はにかんだ微笑みを浮かべた。
「この子の名前は何ていうの?」
「いや、名前は付けていない……そうだ、この鳴きネズミに名前を付けてくれるかな」
マリーがアポロの言葉に満面の笑みを返す。
「じゃあ……ピーピー鳴くからピーちゃん」
「よし、お前は今日からピーだ」
鳴きネズミがアポロとマリーを交互に眺めて首を傾げる。それを見た皆が笑い出した。
「あなた、子供の扱いがうまいわね。それにしても助かって良かったわ」
アンナがそう言って、安堵のため息をつく。
「今回は上手くいったが、次も上手くいくとは限らない。今の俺にはそれほどの力は、もう残っていないからな」
「あなたはやっぱり……本物?」
「そうだ、俺はかつて光の勇者と呼ばれ、光の軍勢を率いていた。しかし今の俺にはもう加護もない。今はただの男アポロだ」
アンナや女性達は驚きの顔をしていたが、ケインは複雑な表情を浮かべていた。そこには父親を奪い去った恨み、父親を誇りに思う気持ちや心細さ、そして今助けてもらった恩や感謝といった、様々な思いが渦巻いていたのだ。
「そうだ。俺の所為でお前の父親は死んだ。恨むなら俺を恨め」
立ち上がったケインが、泣きながらアポロにむしゃぶりつく。それをしっかりとアポロが受け止める。
「だが、これだけは知っておけ。お前の父親ハンクは世界を、そしてお前達家族を助けるためその命を落とした……ハンクは俺にとって、兄であり師でもありもっとも信頼出来る友でもあった」
「父さんは勇敢だった?」
ケインが涙に濡れる瞳でアポロを見詰める。
「あぁ、もっとも勇敢であり、もっとも正義を愛する男。そしてもっとも偉大な男だった。ケイン、お前も父親に負けない男となれ」
ケインが真っ直ぐアポロの目を見詰めたまま、コクリと頷く。
「そうか……俺は戦い方しか教える物がない。俺から戦い方を学ぶか」
ケインが今度は破顔して嬉しそうに頷いた。
そのケインの頭の上に、アポロが右の手のひらを乗せると、にっこりと微笑んだ。
そんな彼らに陽の光がさし込んでくる。
いつの間にか、あれだけ激しかった雨は止んでいた。そして雲の切れ目から太陽が顔を出し、朝日の優しげな陽光が皆を包み込んでいた。