表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

これってどういう告白だよ!?


「んで?どうやってチャンスを掴むの?そんなの無理じゃないかな?」


「何言ってんだよ。このチラシがあるから掴めるんだよ。チャンスが」


 僕の友人――宮野武は無理だと主張する僕に胸を張ってずいっと僕の目の前にとあるチラシを見せつけた。


「? どういう意味?」


「そのままの意味だよ。書いてあるだろ?このチラシを持つだけでラッキーに成れるんだとよ」


「それって……悪徳商法も良いほうじゃないかな……?持ってるだけでラッキーに成れる訳がないよ」


 僕の返答を聞いて武は首を横に振る。全く分かっていないな、とでも言うように。


「現に、俺が、掴んでんだよ!」


「……何処に?」


 興奮しながら言う武に僕は少し押されさえしたが聞き返した。


「お前が今、俺の話をちゃんと聞いてくれていることだよ」


「な…………??」


 武の行っている事が意味わからない、僕は今まで彼の話を聞いてないことは無い。それに、そんなことがチャンスだなんて馬鹿げていると思う。


「どうしたんだよ。鳩に豆鉄砲が当たったような顔して」


「あ……えっと……、聞くんだけどさっきのどういう意味?」


「どういうって……お前、何時も俺が話すとき下を向いて、曖昧な返事しかしないだろ?ちゃんとお前の声が聞きたいのに、うんとかそうだね。しか言わねぇし……。俺はお前の声が好きなんだよ、だから、ちゃんと俺の話を正面から受けて話せている。それが、俺にってのラッキーなんだ、まぁ、まだチャンスには立ち会ってないけどな」


 武はそんなことを言うとすぐに笑って、お前も持ってみろ。と言って僕の手にそのチラシを握り締めさせると走ってじゃあ、また明日な!何て言って僕の目の前から消えていった。


「さっきの……どういう告白だよ……」


 何故か僕の胸の奥が熱くなった。――この気持ちは一体何なのだろう……?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ