【詩】星と星の隙間に
■Transparent stagnation
星と星の隙間に
吹き溜まりのような
行間がある
そこを優しい言葉で
埋め尽くそうとしたけれど
何故かこの世界の
不透明に妨げられて
淀みのある言葉を
埋められてしまった
その言葉を書き換えて
もう一度上書きしようとしたら
言葉は
言葉として成形せず
その想いだけが
星間上で
波紋粒子のように広がり
最後はいとも簡単に
消えてしまった
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■目を凝らしたら
窓の外では
誰かと君が
交じり合おうと
螺旋階段上に
渦巻いている
空は晴天と濁天
目を凝らしたら
光が闇に喰われている
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■ジリーコア
この身体を
水槽の中で泳ぐ
魚のように捩れば
僕のコアは絶え間なく
直立姿勢の不動から
バランスを崩して
コマ送り
刹那的に
呼吸もジリってくる
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■Simple
日常の一線を
越えた先では
あなたの部屋が
膨張と収縮を
繰り返している
ベッドの横で
私を呼ぶ声が聞こえる
脳内はシンプルに
あなただけが駆け回る
境界線の続きのような詩です。
世の中には難しい言葉がたくさんありますが
出来るだけシンプルな言葉で。
読んだ瞬間に感情が揺らぐような
そんな言葉が生まれてくれたら
いいなっていう想いで書いた詩です。