『ワシとキツネ色のプレスマン』
ワシとキツネ色のプレスマンは仲よしでした。少なくとも、キツネ色のプレスマンのほうは、そう思っていました。
キツネ色のプレスマンは、ワシともっと仲よくなるために、ワシの巣のすぐ近くにねぐらをつくり、引っ越してきました。
キツネ色のプレスマンには、子供が生まれ、キツネ色のプレスマンは、子供のために食べ物を探しに出かけました。
そのわずかなすきをねらって、ワシは、プレスマンの子供を、自分の巣にさらっていきました。
戻ってきたキツネ色のプレスマンは、ワシの裏切りを知り、かちかちと歯がみをしましたが、地をかける筆記用具が、空を飛ぶ生き物にかなうわけありませんので、ただ耐えるしかありませんでした。
しかし、ワシが報いを受ける日は、すぐにやってきました。
ワシが、今度は、原文帳の子供をさらって巣に戻った日は、ばかに暑い日でした。焼けつくような日差しを受けて自然発火した原文帳の子供によって、鷲の巣は燃え上がり、まだ羽の生えそろっていないワシの子供は、巣から落ちて死んでしまいました。
教訓:炎に焼かれて、キツネ色のプレスマンは、赤プレスマンになったという。