組織の長と対面 feet.河野 水愛
雨が降ってきた。早く中に入りたいなぁ。
あらすじを説明すると,今龍くんはKNIGHT(私はもう入ってる)って組織に入りたくて,面接しに行くところ。でも,なんやかんやあって龍くんは10分おきに不幸なことが起こるわ,学くんは本が盗まれて能力が使えないわで大変。そこで私が頑張ってるってわけ。
とにかく,寒いので中に入ることにした。ポストのようなところを開け,中にあの手袋を入れる。すると,開錠音が鳴るので,あとは扉を開けておっけー。
中は主に右,真ん中,左のルートと,2階への階段で分かれている。2階にも,さらに同じような構図がある。
2人は私についてくる。なんだか人気者みたいだなあ。役得役得
2階に上がり,少し歩くとピンクのドアがあった。ここが,KNIGHTのK,KINGの部屋。今は永遠の18歳の女の子が担当してて,組織全体が可愛い感じになってるんだよね。
龍くんがドアを開ける。私たちはここまでだねぇ。さて,ちと盗み聞きするのは悪いとこでしょうか。
少し間が空いて,可愛い声が「さ,椅子に座りな」と言う声が聞こえる。学くんも私と同じようにしている。
「まず,第一の質問だ。時に家入 龍くん,君は,能力と体質はよく知っているね?」
ああと言うようなことを龍くんが言う。
緊張してるのかな?声がちっちゃくてよく聞こえないな
「ならいいんだ。一応説明すると,誰かが死んだ時,過度なストレス或いは大量の脳内麻薬が脳の形を変え,拡張するわけだ。これが,いわゆる“媒体”だね。これがないとほぼ一般人だ。そして,その脳の部分が“能力”を使えるわけだね。」
ふむふむ。よく分かってなかったからわかりやすいなあ。
「それに対し,本能的に能力が体に染み付いて,最低限体を守ろうとして発動しているのが,“体質”だ。ここまでで,何か質問はあるかい?」
龍くん『ああ』としか言えなくなってるな。
「さて,最初の質問だ。君の,能力と体質を教えてくれるかい?」
そういえば,龍くんの体質は知らないなあ。
能力は“契約”リスクを負う代わりに物と契約ができる。ここまでは,龍くんと台詞が予想通り被った。でも,次に言った言葉は本当に信じられなかった。
あれ?俺の体質って,なんだ?