168「豊葦原瑞穂の国、九州②」
私達の観光目的地は九州中部から北部へ向かう。
「次は何処に行くの?」
「次はね、幣立神宮だよ」
「どんな神社?」
デンくんは資料を見ながら説明をする。
この星に神々が最初に降臨した後、鬼界カルデラ大噴火という大規模災害で、大部分の神々がこの地を去らなければならない事態が発生した。
十六氏族が再び集合を誓い合い、世界各地に各地に散らばっていった。
神々が誓いを建てたのが、この幣立神宮で歴史が15000年位ある最古の神社となる。
この『再びこの地に集まろう』という誓いが、神々の集合という神咒になっている様だ。
「じゃぁ、私達がこの国を目指したのは、その『誓い』が影響してたの?」
「そうだね、単に神界最大の観光地というだけでなく神咒も関わっているんだろうね」
「世界に散った十六氏族の三つ、天照・月読・スサの王が、あたし達シュメールの者なんだねぇ。
で、誰が天照なんだい? あたしじゃないのは確かだからさぁ」
「だぶん、『アヌ』様だよ」
「『アヌ』だってぇ? 『アヌ』様は男神だよ? 女神じゃないんだよ?」
「宮下文書にも有るけど、初代天照が男神だったんだよ、そして地上に於ける祭祀王の大日孁貴が女性で日の巫女と呼ばれ天照となっていったのかも」
どうやらヒルトはそこまで深掘りが出来ていなく、普通に挨拶参拝で終わってしまっている様だ。
昔から男女二柱の神の関係は、女性が祭祀王として、男性が統治王として治世に君臨した。
祖霊神との交流が出来る祭祀王の方が立場は上だ。
https://www.youtube.com/watch?v=IT0eKzemNM4&ab_channel=%E3%83%92%E3%82%AB%E3%83%AATube
削除される前に再生して下さい※お参りが終わった後から宇宙最強の神様の恩恵で奇跡が始まります|夜明けの幣立神宮遠隔参拝127
熊本県山都町
「ごめんくださーい」
「こんにちはー」
私達の姿を見つけた童子は神宮の主を呼びに行く。
しばらくすると優しそうなお爺さんとお婆さんがやって来た。
このお爺さんが神漏岐命様で、お婆さんが神漏美命様だろう。
「どなた方がお出でになったのかの」
「私はルトラーデ、こちらの方イシュタル様で、この国に観光の旅に来まして、ご挨拶に寄らせてもらいました」
「あ? なんだって?」
「ご挨拶に伺ったんです」
「あぁ、あぁ、それはご丁寧に。
で、どなたじゃったかな?」
何だか話が一向に通じない。
実は神漏岐命・神漏美命とは具体的な神様の名前ではなく、男の神様・女の神様という意味のようだ。
お二方の実態はこの神社の管理者に過ぎなかった。
となれば、あまり重要視するべきお方達ではない。
因みに資料によれば、『幣立神宮』には、“筑紫の屋根”としての伝承があるそうだ。
神殿に落ちる雨は東西の海に分水して地球を包むという、地球の分水嶺らしい。
生きとし生けるもの総ての調和するこの場所に神々が『聖地』としてこの場所に集い、天地万物の和合を祈った。
この神社には『五色人のお面』というものが保存されている。
https://www.youtube.com/watch?v=0PPgwOlUd8Q&ab_channel=%E3%83%8F%E3%83%86%E3%83%8A%E8%A6%8B%E8%81%9E%E9%8C%B2
竹内文書が語る「五色人」と日本の関係
五色人というのは、地球全人類のルーツとなった黄人(日本・中国・モンゴル系)・赤人(ユダヤ・アメリカインディアン・アラビア・エジプト等)・青人(北欧系)・白人(ヨーロッパ系)・黒人(アフリカ・インド等)という五大人種の総称。
この幣立神宮には太古の昔から五色人の代表がここに集い、御霊の和合をはかる魂の目覚めの聖なる儀式を行なっていたという伝承があります。
今もなお毎年八月二十三日に『五色人祭』が行なわれ、五年に一度は大祭が行われる地球規模での平和を願う。
「意外と凄い神社だったんだね」
「うん」
私達はそこそこの挨拶で済ませ次の目的地に向かう。
☆
「次の目的地はどこ?」
「そうだねぇ、近場で探すと薄野一ツ目神社、御祭神は天目一箇神」
「目が一つなのかぁ」
「鍛冶集団の神だから火花で目が潰れたのかもね」
ふとある童謡が思い出される。
https://www.youtube.com/watch?v=dOvni8SaInQ&ab_channel=werden240berg
村の鍛冶屋 (歌詞つき) 文部省唱歌 尋常小学4年 1912年(大正元年)
「湯玉って何?」
「炉から出した鉄を叩くときの作業の一つらしいよ」
調べてみると湯玉とは水で濡らした手鎚で、赤く焼けた鉄を細かく叩く作業を、水打ち又は水慣らしともいう。
こうすると触れた時、気化爆発の衝撃で鉄の表面の酸化皮膜が剥がれ、肌の仕上がりが綺麗になる。
村の鍛冶屋の唱歌に『走る湯玉』という言葉があり、それはこの水打ち作業の様子を唄ったもので、 蓮の葉の上を朝露が転がるように、湯が玉になって走り回る。
「鍛冶集団の神ってぇと、オリンポス神族のヘパイストスと同じ様な神なんだねぇ」
「実は元鍛冶の神と言った方が正しいのかも。
この国の科学技術のレベルを考えると、鍛冶技術から工業技術・科学技術等々あらゆるテクノロジーの神に昇華したんだと思うよ」
「テクノロジーの神なら、是非お目通りしたいですよ、イシュタル様」
「イシュタル様、ご挨拶に行くでまんねん」
「それもそうだねぇ、グガランナも益々強化出来そうだねぇ」
https://www.youtube.com/watch?v=yyBPsokPVHo&ab_channel=NPO%E6%B3%95%E4%BA%BA%E5%B1%B1%E9%B9%BF%E3%82%82%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84YouTube%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB
鍛冶集団の神”天目一箇神 ”を祀る薄野一ツ目神社 [熊本県山鹿市三玉
「こんにちはー」
「ごめんくださーい」
「おう、誰じゃい」
拝殿の向こうから眼帯で片目を隠した男神がやって来た。
作業衣という所がイマイチ何とも言えない所。
多分この方が天目一箇神様だろう。
「え、と、貴方様が天目一箇神様でしょうか?」
「如何にも儂が物作りの天目一箇だ」
「物作り? テクノロジーの神ってあたしゃ聞いたよ?」
「ふ、テクノロジーか、上手い事言いよるわ。
物作りに技術は切っても切り離せん、謂わば車の両輪とも言えるだろうな。
設計し材料を加工する、そのために技術が無くてはどうにもならぬであろう」
「あー、なるほどねぇ」
「天目一箇神様、あたしらのグガランナMk-Ⅱを見てもらっても良いでしょうかね?」
「何だ? そのグガランナとやらは」
「私の造った万能戦車なのよん」
「万能戦車だと?」
一行と天目一箇神様は表に出てグガランナMk-Ⅱを取り出した。
「ほう、面白いじゃないか、材質は何を使っておる?」
「アダマンタイトよん」
「何? 伝説の金属アダマンタイトだと? もっとよく見せろ、中もだ」
何だかメカ好き同士気が合った様子。
今迄厳つい顔付きの天目一箇神様は、急に表情を変え、玩具を前にした少年のようになった。
こういう所はやっぱり男の性だねと、私とイシュタル様は納得する。
二柱はグガランナに釘付けでアーダコーダと言い合っていた。
「良い出来だが、戦車と言う割に兵装が無いではないか」
「ところがどっこい、有りますのよ『ゴッデス砲』が」
「『ゴッデス砲』? 女神砲とは何とネーミングセンスの無い、ほう、それが大砲なのか」
グガランナの上部ハッチが開き、迫り出す『ゴッデス砲』に目を見張る天目一箇神様。
山をも吹き飛ばす『ゴッデス砲』の試射は控えるのが賢明だ。
周りにこうも人家が多いと、撃たない方が平和のためとも言える。
天目一箇神様は制作意欲が刺激されたのか、ウズウズが止まらない様子。
「ところでアシンヌとやら、もっと改良してみたくないか?
何なら儂にも何か造らせてくれ、自動照準機構とか、姿勢制御機構とか、自動旋回砲頭とか、LED光学迷彩とか」
「良いアイデアですねぇ、天目一箇神様の頼みなら、断れないですよん」
「そうか、そうであろう、儂に任せれば性能を10倍に引き上げてくれるわ、ワハハハハ」
この国が世界一の技術立国に伸し上がれたのは、この神様の御陰で加護の賜物なのだった。
厳しい性格だが、真面目一途の学究の徒でもある。
それからは天目一箇神様とアシンヌのテンションは、上がりに上がりまくりグガランナの改造は進んで行く。
そして完成したグガランナは今迄のカブトムシの様な形状から、未来戦車の様な姿に変わり果てる。
馬力も十倍に増強され、無限軌道履帯に加え、内蔵多脚によって荒地走破性が格段に上がった。
兵装は左右にミサイルポッドや発煙筒、放電兵器やガトリング砲、二十mm機銃、戦場ではLED光学迷彩で姿を隠せる仕様だ。
上部には自動旋回砲頭が乗っかり、電磁砲にも切り替えられる二連『ゴッデス砲』が姿勢制御機構や自動照準機構で砲撃の精度も上がる。
高性能レーダーで索敵能力が跳ね上がり、アダマンタイト装甲を破壊出来る兵器は存在しない。
ホバー機能を有し、車体内には作業用マニュピレーターまであるらしい。
流石に人工衛星が必要になるGPSまでは付けられなかったそうだ。
「アシンヌ、本当にやりたい放題やったねぇ。
これじゃ普段使いはグガランナMk-Ⅰに戻した方が良さそうだよ」
「はぁ、つい夢中になりまして」
「凄い、無敵の戦車でまんねん」
「儂としてはまだやり足りないがのぅ。
Mk-Ⅰとは何だ? お前等が望むならそっちも────」
「そっちは良いです、触らないで下さい」
「凄過ぎる、これなら巨人とも良い勝負が出来るかも」
「巨人か? 巨人相手だとちと心許無いかもしれぬのぅ」
「天目一箇神様、もう十分ですって」
「そ、そうか? もし強化したくなったら、また来るのだぞ」
天目一箇神様って、マッドエンジニアそのものだろう。
取り敢えずお礼と御供えを捧げて次の観光目的地に向かう。
☆
「グガランナMk-Ⅰ、久しぶりだねぇ。
それにしても、こんなに狭かったっけ?」
「力も弱く感じるまんねん」
「まぁ、これが元々なんですよ」
次が大分県にある『宇佐神宮』八幡総本宮という事で全国一の八幡宮だ。
https://www.youtube.com/watch?v=xxSSDJeHuT0&ab_channel=Akemi%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%99%E3%83%AB%E6%97%A5%E8%A8%98
【八幡総本宮 宇佐神宮】大分県一のパワースポットを散策!仲見世通りグルメ☆【大分県】
参拝方法は決まっていて『二拝四拍手一拝』となり、これは出雲大社と同じで全国で二社のみの作法だ。
御祭神が八幡大神(応神天皇(誉田別尊))・日売大神・神功皇后の三柱となっている。
応神天皇と神功皇后はどこの八幡神社でもお馴染みだけど、ここ宇佐神宮では日売大神が真ん中にいた。
「日売大神って誰なんだい?」
「表立って言えないけど、宗像三女神らしいよ」
「宗像三女神ねぇ」
宗像三女神とは、天照大神と素戔男尊の誓約から生まれた市杵島姫神、田心姫神、湍津姫神の総称となる。
誓約とは言った言葉の可否で吉凶を占う方法。
お二方は天の安の河を挟み誓約を行う。互いに剣と勾玉を噛みに噛んで狭霧を吹き出し神を生んだ。
この時、素戔男尊の剣から生まれた女神が宗像三女神となる。
https://www.youtube.com/watch?v=51ZOE98GXJg&ab_channel=%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%80%90%E3%82%86%E3%81%A3%E3%81%8F%E3%82%8A%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%91
【ゆっくり解説】神の正記紀に隠された秘密の神宮 日本の歴史を覆す衝撃の真実【都市伝説】
須勢理毘売命
応神天皇と神功皇后の真ん中に座すというのは、お二方より尊いお方と言っているに等しい。
秘密にされているが実態として宗像三女神とは素戔男尊の娘、須勢理毘売命の三役職なのだった。
「何だって隠されてるんだろ」
「正体を明かされると歴史に歪みや矛盾が生じるのかもね」
「それにしても宗像三女神って役職名だったなんてねぇ」
問題が起こりそうな匂いがプンプンする。
だから此処では軽く参拝だけして次の目的地を目指す。
☆
鸕鶿草葺不合尊については場所の関係で先に墳墓に寄った。
だからここでも軽く参拝して次を目指す。
https://www.youtube.com/watch?v=2jKn7Ln9oIk&ab_channel=%E3%83%A0%E3%82%B8%E3%83%B3%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%AD%82%E3%80%81%E5%A4%A7%E5%88%86%E9%AD%82%E3%80%81%E5%A4%A7%E9%87%8E%E9%83%A1%E9%AD%82
【小さな神社】宮尾社ウガヤフキアエズ命を祀る大分県豊後大野市三重町宮
実は鸕鶿草葺不合王朝は七十三代続き、七十三代目が神日本磐余彦尊であり、神武天皇とも言われ後の天皇家へ続く。
神武天皇から始まる現在の皇朝を『神倭朝』という。
この神社から七十三代の鸕鶿草葺不合尊が全員集合したら相手しきれないよ。
☆
この神社で九州地方最後にする。
大分県にある妻垣神社で御祭神は玉依姫命様、竜宮界第二の乙姫様で神武天皇こと彦火火出見(神日本磐余彦天皇)の育ての母だ。
同じ説明を言ってしまったけど仕方無い。
玉依姫の父、海神は原初の海ナンムの転じたティアマトの子孫である。
玉依姫様は鳥居の下で私達を待っていた。
https://www.youtube.com/watch?v=FrequVoIVT8&ab_channel=%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%88ch
神武天皇が母 玉依姫命の御霊をお祀りした【妻垣神社】大分県宇佐市の神社『子宝・安産・子育て・厄災除け、出世開運』
「皆さん、お出でになられましたね、姉から聞いておりますよ。
それにしても何だか面白い者に乗って来られましたね」
「聖牛グガランナMk-Ⅰでんねん」
「早く移動出来て素晴らしいんですよ、これがまた」
「龍宮の乙姫様なら、多分面白い物持ってるんじゃない? 海底軍艦とか?」
「まぁ、良くご存知で」
「をぃをぃ、本当に有るんかぃ、海底軍艦が!」
「想像にお任せしますわ」
「いや、いくら海関連とは言え、イメージに合わな過ぎでしょそれ」
「玉依姫様は『マンダの生贄にせよ』の立場じゃないかな」
「あんなのデカイだけの海蛇じゃないですかぁ。
知恵無き蛇は竜神族のペットにもなりませんわよ?」
玉依姫様の笑顔を見てると、冗談なのか本当なのか判断が難しい。
冗談だよね? ホント冗談と言って欲しいよ。
https://www.youtube.com/watch?v=WcgJG3t-gQQ&ab_channel=%E3%81%8E%E3%81%84%E3%81%96%E3%81%82
ムウ帝国皇帝 海底軍艦(Atragon)1963年




