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〈2〉ポピー畑～船出～
ポピー畑を漕いでいく
オレンジは揺れて
淡いピンクは頷いて
たまらずに泣きたくなるような
不意に歌い出したくなるような
気持ちはきっと
同じ場所から溢れだしているから
すべてが否応なしに
流れ出せば
ポピー畑を掻き分けていく
イエローは囁き
儚い白は微笑んで
どこにも
立ち止まる場所なんてない
性急な雲行く空のくすむ青
わけもなく会いたくなるような
隙をみて逃げ出したくなるような
気持ちはきっと
同じ場所から溢れだしているから
すべてが否応なしに
流れ出せば
戯れた色を束ねるように
君を
抱きしめてみたい
