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零貸し




「あ、いらっしゃいませー。あー初めてご来店の方ですね。え?そりゃ、分かりますよ。魔力認識システムが、いや何でもないです。こっちの事何で気にしないで下さい。で、どなたかのご紹介ですか?あ、噂で聞いた、と?えっと、店の説明は必要ですか?あ、要りませんか。では、ご用件をお伺いしますね。え、世界を征服出来る力が欲しい、と。あー(居るんだよなあこういう客。大体面倒臭い奴ばっかりだし、て言うか世界征服目論む奴が面倒臭くない訳がないわー。でもステータス見た限りだと三下なんだけどこいつ。称号もそのまま下ッパとか…せめて○○の部下とか無かったんだろうか。カワイソス(笑))ええっと、どのような噂を聞いて来られたんですか?はあ、“望みが何でも叶う店”があると。まあ、強ち間違ってる訳ではないんですけど、違いますよ。ウチはレンタルショップです。え、レンタルショップを知らない?やっぱり説明要るんじゃないですか。まあ良いですけど。えっと、簡単に言いますと、この冊子のリストにある物を代価を頂く事でお貸ししている店なんですよ。消耗品なんかも販売してますけど、メインはやっぱりこちらですね。で、世界を征服出来る力ですが、強力な武具魔道具ってとこだと思いますけど……残念ながらお貸し出来ませんね。え、無いんだろうって?失礼ですね、ありますよ。多分もうこの世界に一つしか残ってないであろう、貴方にピッタリな剣が。ほら、これですよ。あ、ちょ、触らないで下さい。貴方にはお貸し出来ないので。え、だって世界を征服なんかされたら困りますもん。一応ヒト族領に住んでますし、常連さんとかも居ますしね。って、あ、ちょ、言ってる側から目の前で万引きとか良い度胸してますよねー。え、ああ、大丈夫ですよ。防犯システムが作動して直ぐに戻って来ますから。あ、ほらもう戻って来ましたよ。貴方には必要ないでしょうから収めておきますねー。え、さっきの人が戻って来たら危ないから隠れておけ?ああ、心配いりませんよ。罪には罰を。今頃は万引きした品相応の罰を受けてるんじゃないですかね。まあ、それはさて置き、レンタルする物はお決まりですか?ああ、今回もレンタルではなくこれをお買い上げですね。承りました。はい、どうぞ。たまにはお買い上げではなくレンタルの方もご利用下さいね。え、いつ死んで返しに来られなくなるか分からないから遠慮するって……返しに来られなくなっても、借り主が亡くなった場合等でもさっきのように戻って来ますよ?あーはいはい。頑固ですね、貴方は。貴方にピッタリのレンタル品があるんですけど。まあ、気が変わったら仰って下さいね。はい。欲しい物がきっと見付かる。貴方の町のレンタルショップ。それでは毎度ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」





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