第三十話
帝国からエール王国を奪還してから一ヵ月半あまりが過ぎた。
エール王国から伝えられた魔法技術の数々は驚きの物ばかりだった。これは帝国が欲しがるのも無理も無いな。
それらの魔法技術を事細かく伝えたのは、監視役として扶桑に来ているエール王国の第一王女『ティア・ミラ・ガランド』で、国随一の秀才だと言う。
第二王女である妹と違い、おっとりとした雰囲気の持ち主で、エルフ族の特徴である緑の瞳に光沢のある金髪は背中まで伸ばしたストレートにして、やけに現代的なデザインのインテリなメガネを掛けている。
しかし妹と違い、スタイルは極めてバランスよく取れており、どことなくスーツや軍服調な服装がそれを際立たせている。
しかしこの世界でも、平等って無いんだなって相当場違いな事を考えたりしたりする……
あっ、第二王女で思い出したが、王国を奪還して部隊撤収の前に、倉吉准尉(前回の戦闘の功績を称え、階級が上がった)とキスをしたそうだな。
何でも攻略戦の中で攻撃から彼女を倉吉准尉が庇い、守り通したそうだ。それで惚れるって、典型的なちょろインじゃないか。そしてそれを無意識に射止める彼もラノベ主人公みたいだな。まぁ人の事言えないが。
ちなみにエルフ族の口付けと言うのは好意の表れと言われており、特に女性からの口付けは滅多に無く、仮に行ったとすれば、かなり好意を寄せている、と言っても過言では無いと言う。
彼女の父親はこの事を知ってどうかと言うと、『娘が好きになったのだ。私からとやかく言う事は無い』と意外と歓迎している。
国交を結ぶ事が珍しいエール王国がグラミアムと国交を結んだ理由が分かる気がする。
話がずれたが、元の話題に戻そう。
ティア・ミラ・ガランドはそんな見た目とは裏腹に、かなり開発性な性格の持ち主で、扶桑の全てが新しく見える彼女の目は子供の様に光り輝いていた。
彼女は見たものは全て忘れず覚える完全記憶能力に加え、更に理解する把握能力の持ち主で、扶桑の兵器技術の他様々なものを全て理解したのは驚きだった。
そこから魔法技術より扶桑でも応用できる技術を彼女は抜き出して、更に融合させた技術を扶桑へと伝える。
その中の一つが『魔力電探』だ。
魔力の流れを感知する電探で、うまく行けば逆探知も可能となる。それを現在試作中である。これの開発に入ったのはティア・ミラ・ガランドより帝国に流れた魔力技術の中にあった『転送魔法』があったからだ。
正確な位置が分かれば、任意の場所へ効果範囲内にあるものを転送する事が出来る魔法だ。しかしありとあらゆる面で正確な位置を使用者が思い浮かばなければ効果を発揮させる事が出来ないし、距離も確実に成功させるなら限りがある。
その為、使用者にはそれなりに必要な能力がなければ使えない、かなり限定的な魔法だ。しかしそれ故に効果は高い。
だが、魔法転送は現代における戦闘では致命的な欠点がある。
それは、転送地点に大きな魔力が漂う前兆が現れる。前兆は視認できるが、視界を遮られた状態では当然確認できない。その魔力反応を探知するのが魔力電探だ。
最初の試験で魔力を検知することができたので、完成型では効果を発揮するだろう。
その他にも魔法技術を応用した物の開発が進んでいる。少なくとも帝国側の流れた魔法技術の対策は整いつつあった。
しかし禁忌魔法については全くと言っていいほど分かっていない。だが、ろくでもない物だというのは確かだろう。
そして更に一ヶ月過ぎた頃に、俺の人生の中で最も華やかな行事が行われた。
それは、俺とリアスの結婚式だ。
いつの間に結婚が決まったかって感じだろうが、二ヶ月前に俺は決意を胸に秘めてリアスとデートをして、その日の夜の公園にて俺はリアスに対してプロポーズをした。
リアスは最初こそ戸惑いを見せたが、その意味を理解した瞬間口元を手で押さえて涙を流しながらも、プロポーズを受け入れた。
その後ステラやアーバレスト将軍へ挨拶に向かい、二人の許可を得て正式に俺とリアスの結婚が決まった。
向こうも都合のいい時期が来て、扶桑側も各地の戦場状況が落ち着きだしたので、お互いにちょうどいいとあって結婚式に持ち込んだ。
そうして全ての準備が整い、結婚式はグラミアムで華やかに行われた。
国総出とあって、グラミアム側の出席者の人数が滅茶苦茶多く、逆に扶桑側の出席者が少なかったと、妙な光景となっていた。
進行内容は現実の方とほぼ同じとあって、戸惑うことは無かった。あったとすればアーバレスト将軍やその親族のスピーチが長く、ステラのスピーチが極端に短かった、という事だけか。
グラミアム側の出し物は魔法を使った派手なものが多く、誰をも魅了した。
扶桑側の出し物として、陸海軍のベテランパイロットが操る、白をメインに青いカラーリングが各所に施された特別カラーで塗装された零戦と一式戦による曲芸飛行で、隊列の乱れない編隊飛行にスモークを使って空に絵を描いたりと、どれも凄いものだった。
最後に海洋国家であるグラミアムらしい独自の行事として、花嫁と花婿を乗せた船で近くの海を航行するシンプルなものがある。
起源は諸説あるが、大昔結婚式をしたばかりの花婿と花嫁を乗せた船が大嵐に遭い、誰もが沈むと覚悟したが、奇跡的にも沈没せず、誰一人も欠けずに生還したと言う伝説がある。それに肖って新婚の夫婦を船に乗せると言う風習が出来たと言う。
当初はグラミアムが用意した船を使う予定だったが、俺は少し悪乗りして、その役目を担う船を……戦艦大和にさせた。
まぁ意図としては、改めて扶桑海軍の造船技術の高さをグラミアムに見せ付けるのがあるが、他にも理由は様々。その中に戦艦大和を自慢したかった、前回叶えられなかった事をやり遂げると言う、誰から見ても本当にしょうも無いと言うより、呆れる理由がある。
聨合艦隊の旗艦を紀伊に移行させたので、トラック泊地で史実みたいにしばらく暇を持て余していた大和を整備させる為に一時本国に呼び戻していたので、その際に今回の行事の役に抜擢した。
そうして本国で戦闘時に受けた傷や損傷を修復され、飾り付けがされた大和がグラミアムの港に到着して公の場でその姿を初めて晒した。
その場にいたグラミアムの出席者達は大和の大きさを見て驚愕の表情を浮かべていた。
空中線に飾られた旗の他、マストに掲げられた扶桑の国旗である『月章旗』と海軍旗である『白夜旗(旭日旗の白い部分を黒く、日の部分を白くしている)』、グラミアムの国旗が海から吹く風に靡いていた。
飾り付けられた大和に俺とリアスが乗船し、防空指揮所に移動した後航海が始まった。高い場所なので風はそこそこ強かったが、そこからの景色は最高だったし、空には曲芸飛行隊がスモークを焚いて曲芸飛行を披露している。
俺やリアスにとっても、一生忘れる事の無い結婚式になったな。
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そんな華やかな結婚式から一夜が明けて昼頃。
「……」
俺はとんでもなく疲労感に襲われていた。きっと見た目は劇画風のゲッソリとした風貌だろうな。
他人から見れば「何があった」ってツッコミが入りそうな状態だろうな。
「昨晩はお楽しみでしたね」
と、どことなく不機嫌な品川が皮肉って来た。
「これが楽しかったように見えるか?いや、楽しくなかったわけじゃなかったが……無いんだが……」
うーん。昨晩の事がフラッシュバックの如く思い出される。
結婚式を終えて、その後の所謂結婚初夜を迎えたわけで、グラミアムじゃこれも通過儀礼みたいなものらしく、別の日じゃ駄目かと言ったんだが、それじゃ意味が無いとの事。そりゃそうだよな。
んでもって、俺も男だ。腹を括って彼女と一夜を過ごした。そしてお互い初めてでギクシャクしグダグダな中で事を始めた訳で。
でも雄としての本能かどうかは知らんが、後半はノリにノッていたような気がする。
そしてお互いにフィニッシュを決めて、休めれると思って俺は布団に仰向けに倒れた。
んが、その後に突然リアスが俺の上に跨って来て、俺は驚いたな。
何でかって?顔を赤くして、若干呼吸が乱れて熱の篭った瞳をした、ほぼ完全に発情したメスの顔になった彼女が俺を見ているんだから、驚くに決まっている。
その後は彼女の気が済むまで一晩中相手をした結果が、今の状態だ。
「いやぁまさかリアスがあそこまで性欲が強かったとは……」
呟きながら栄養ドリンクの入った瓶を口に当てて飲む。っつか、マズ……
半分獣とあって、そういう欲求不満が強いのか?と言うかあの時はマジで別人だったな。
ちなみにこれは後で聞いた話だが、リアスの年頃の獣人は人間で例えるなら思春期に当たる時期で、成人一歩手前とも言える状態らしい。ここまではいい。
だが、一歩前に進むと箍が外れてしまう、結構ギリギリな所だと言う。
つまり、彼女があんな状態になったのは、加減を忘れた俺のせい。
「……ノロケ話ならそのくらいで」
別にそんな話をした覚えは無いんだが。
「辻大将より報告です。以前総司令が捜査をするように言った男性についてですが――――」
品川は封筒より報告書を取り出し、俺の前に置く。
「読み通り、クロでした」
「そうか。やはりな」
以前休暇中に乗った列車に乗り合わせた男性が怪しかったので、辻大将を通して陸軍の諜報機関に捜査依頼を頼んだ。
徹底的に調べた所、男性は確かに商人で、そこそこ名の売れている人物らしいが、最近商売がうまく行っていないらしいのに、生活は贅沢三昧だという。
商売がうまく行っていないのに贅沢三昧な生活。これで怪しいと思わん方がおかしいだろう。
調査をしている中で、男性は定期的に外套を纏いフードを深々と被って顔を隠している人物と会って話をしている所を行きつけの酒場で何度も目撃されている。
捜査員は扶桑軍の関係者と偽って男性を接触し、酔っ払ったフリをして偽の情報を流した。
その二日後に男性は人気の無い場所でその人物と接触し、何かを話した後にその人物よりジャラジャラと音を立てて膨れ上がった袋を渡された。
その後男性は憲兵に捕らえられて本部に連行された後尋問が行われた。
最初こそ知らないと関係を否認していたが、辻の尋問術で追い詰められ、更にその人物より渡された報酬の3倍はある金貨150枚を提示したところ、男性は掌を返して全てを白状する。
男性が会っていたのはどうやらグラミアムに潜入したバーラット帝国のスパイであり、男性はその協力者として扶桑に関する情報を集めて定期的にスパイに報告して報酬を貰っていたそうだ。
だから商売がうまく言ってなくても贅沢ができるのだ。
辻は男性を洗……ゲフンゲフン。説得をして囮捜査を始めた。
そして辻の読み通り、スパイは何の疑いも無く以前の取引現場に現れ、事前に言われた偽の情報を男性より聞いて、報酬の金が入った袋を受け取る。
そこへ取引現場を包囲していた憲兵によって、多少手こずったがスパイを捕らえることに成功する。
さすがにスパイとあって口を閉ざしたまま何も語ろうとせずに自決を図ろうとしていたが、それを阻止した後に辻の威圧感+尋問術と誘導尋問で徐々にスパイを追い詰めていき、最後に洗脳紛いな事をしてスパイの口を割らせた。
スパイは他にも5人もグラミアムに潜伏しており、その居場所もほぼ心をへし折ったスパイの口から聞き出し、その後事態を悟られる前に素早く捜査員と憲兵によってスパイ全員を捕らえることに成功する。
ここで分かった事なのだが、スパイは全員女性でしかも容姿はどれも綺麗に整い、スタイルも並の男なら魅了するものだった。
スパイであると同時にハニートラップ要員でもあると分かる組み合わせだ。
その後辻によってスパイ全員の心をへし折るぐらいの勢いで尋問を行い、有力な情報を聞き出したという。
しかし、その後のスパイ達の状況を聞くと、同情するなってぐらい悲惨な状態だった、とだけ言っておこう。
とは言えど、スパイにはまだ使い道があってか、辻が洗……ゲフンゲフン。説得をして彼女達をこちらの陣営に引き入れ、逆スパイとして活動してもらう事にした。
辻が敵じゃなくて本当に良かったと思う。
「スパイ対策はほぼ万全だな」
これなら、水面下で進めているグラミアム内の不穏分子の排除へと繋がるかもしれないな。
「次に、グラミアムへの旧式武器の無償提供ですが、数は揃いつつあります」
「そうか」
「しかし、宜しいのですか?いくら廃艦予定だった旧式艦とは言えど、戦艦を2隻も提供しても」
「あぁ」
俺は今頃改装を受けているであろう戦艦2隻を思い浮かべる。
無償提供の中にある戦艦は『河内型弩級戦艦』であり、金剛型と扶桑型、伊勢型の就役後は予備戦力になり、その後武装を降ろして練習標的艦になったが、現在はほぼ軍港の死蔵状態になっていたので、2隻とも廃艦を予定していた。
「さてと、きついがやるか」
深くため息を付いて、俺は書類整理に移った。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「……」
所は大きく変わり、場所は扶桑と戦っているバーラット帝国。
その帝都の城の廊下を二人の男性が歩き、そのうちの一人がため息を付く。
「皇帝陛下には悩まされる。あのお方は何も理解していない」
「……」
先ほど将軍と高官、そしてバーラット帝国を統べる皇帝との会議が張り詰めた空気の中行われ、各戦場の状況を報告した。
誰が見ても不利な状況であるにも関わらず、一部の将兵や皇帝は勝っている気で居る。
「神出鬼没のフソウ軍の攻撃によって補給路が断たれ、前線にまともに補給が行き届いていない。そんな中で進軍など不可能だと言うのに」
彼が頭を悩ませる攻撃の正体である扶桑海軍の秘匿艦隊である幻影艦隊は、あの襲撃以降も不定期に攻撃を仕掛けており、補給路の殆どを潰されていた。
そして補給の要であった海上輸送路も運河が入り口と出口を全て破壊(最初の運河破壊から数ヵ月後に残った運河の出入り口を爆撃で破壊している)され、以前の航路で補給艦隊を向かわせたが、その海域を通る船は問答無用で全て謎の攻撃で沈められている。
陸路も最短距離であった裂け目に掛かった橋を破壊され、その後も先の謎の攻撃で主要補給陸路を破壊され、前線に補給が行き通っていない。
つまり、前線に居る部隊に補給がまったくと言っていいほどに届いていないのが現状だ。信頼のある情報の中には、多くの部隊が飢餓状態にあると言っている。
「ですが、エルフ族より得た魔法技術は十分効果を発揮しております。フソウなどあっという間に捻り潰せれるでしょう」
「エルフとの信頼を失墜させてまで得るに値するものかあれは」
「もちろんです。エルフ族の飛行技術によって完成した巨大飛行船はフソウの軍に多大なる損害を与え、更にやつらの空を飛ぶ物体の追撃が無く、ほぼ無傷で帰還しております」
「それはやつらの戦術を真似ただけだろう。あの魔力炉で動く鉄の塊もフソウの兵器を真似て作ったはいいが、全くと言っていいほど戦果を上げていないではないか」
「あれは急造品に過ぎません。ちゃんとしたものが完成すれば、フソウなど恐れることはありませんぞ!」
「……全く、貴様も皇帝陛下と同じだな」
「な、何ですと?」
男性の言葉に副官は怪訝な表情を浮かべる。
「やつらが自らの兵器や戦術に対して何の対策を取っていないとでも思っているのか?」
「それは……」
「その飛行船も、いずれ役立たずの烙印を押され兼ねんな」
「……」
「まぁ、今はやれることをやるだけだ。それしかあるまい」
「……」
しかし男性の脳裏には、ほぼ確実なものになりだしつつあった不安があった。
(このままでは、この国は負けるかもしれないな)
もちろん帝国が負けるとは考えたくは無い。しかし、現状を考えると勝てる要素というべきものが少な過ぎる。
「……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
所は戻り、扶桑。
「……」
俺は品川の運転する車の車内から扶桑の街を眺めていた。
扶桑国にある市街地の様子は昭和の街並みの様な風景が広がっており、仕事帰りの人たちが街にある居酒屋や様々な店に寄っていく様子が見られた。
中には軍の者達の姿も多く見られる。
(平和だな)
戦争状態である事を忘れさせるような穏やかな光景に、俺の表情も緩む。
今のところ帝国軍による扶桑本土への攻撃は無いが、帝国がエルフ族の魔法技術を手にしたとなれば、それがいつ起こるか分からない状況でもある。
(まぁ、そうならない事を祈るか)
もしもの事が脳裏を過ぎるも振り払い、街の光景を眺めた。
少しして車は俺の家の前に到着し、車から降りた品川が扉を開けて俺は車から降りる。
「じゃぁ、また明日な」
「はい……」
と、どこか残念そうな表情を浮かべるも、海軍式敬礼をして車に乗り込み、走り去っていく。
「……」
見送った後門を潜って、玄関戸を開ける。
「お、おかえりなさいませ、ヒロキさん」
中に入ると、両手を前に組んで待っていた リアスの姿があった。
セーターにスカートの格好にエプロン姿と言う姿をして、後ろで尻尾が左右にゆっくりと揺れていた。
「ただいま」
笑みを浮かべて、玄関に靴を脱いで上がる。
「あ、あの、夕食は、どうなさいますか?」
「あぁ。まだ食べてないから、食べるよ」
「分かりました」
俺から鞄を受け取りながら、彼女は頭を下げる。
「おかえりなさいませ」
居間に入ると、リアスの補佐をする家政婦が頭を上げる。
「今日はどうでしたか?」
「えぇ。リアスさんは物覚えが良くて、嫌な顔一つせず全てを学ぼうとしていました。良い奥さんを持ちましたね」
家政婦はニッコリと笑みを浮かべ、リアスは顔を赤くして俯く。
その後家政婦は帰って、夕食を済ませた後、居間には俺とリアスのみとなった。
「……」
「で、どうだった?」
「は、はい。家政婦さんも、優しくしてくれたので、多くを学べました」
「そうか」
俺はリアスが淹れたお茶の入った湯呑を持って一口飲む。
結構苦いと言う事は、茶葉を入れ過ぎたみたいだな。今後に期待かな……
「……本当に、フソウの方々は優しいですね」
「それが扶桑の国民性だ」
まぁこの国の住人の大半は軍人だから当然と言えば当然だが。
「……」
と、リアスは顔を赤くして俯き、モジモジとし始める。ん?
「……あ、あの、ヒロキ、さん」
「ん?」
「そ、その……お恥ずかしいのですが」
リアスは上目遣いで、こう言った。
「…・・・今夜も、お願いします」
「……」
……orz
今夜も夜戦(意味深)か……




