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「なにそれ…」
「え?」
「私に関係ないってどういうこと?」
ただの幼馴染だろって?
だから関係ないだろって?
そうだね、私は彼女でもなんでもない。
だけど、好きだって自覚してその仕打ちはあまりにも私の胸に突き刺さった。
「関係ない」なんて。
そんな簡単に言わないでよ。
「和?」
「溜くんのバカ!もう知らない!」
「ちょ、和?」
腕を掴まれる。
大好きな手なのに、
今は苛立ちしかなかった。
「放して!!」
「和?なんで怒ってるの?」
溜くんは本当によくわかっていないみたいで。
私が勝手にイライラして。
溜くんは悪くないのに、
私の苛立ちはおさまらなくて。
「関係ないんでしょ?
だったらほっとけばいいじゃん!
もう、私も溜くんに関わらないから!」
無我夢中で走った。
溜くんなんて知らない。
もう、知らない…っ




