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ペペロミア  作者: 桜桃
33/58

大切な幼馴染 side和





風邪を引いたのなんて、久しぶりだった。




最後に引いたのは、多分小学校5年生のときだと思う。



あのときも、熱が38度くらい出たんだっけ。


お母さんが、すりリンゴ作ってくれて


そのあと、プリントを届けてくれた溜くんが


玄関で叫んだんだ。






**********





「かずーーー!早く元気になって、あそぼーねーーーー!」



ビックリして、飛び起きたら


くすくすと笑いながらお母さんが部屋に入ってきた。





「溜くん、面白いわ〜あ、これ溜くんのお母さんからですって。」



渡されたのは、私の大好きなゼリー。




溜くんのお店で売られてるやつ。


溜くんの家は、洋菓子屋さんで

私が遊びに行くとケーキとかプリンとかくれるんだけど、私は果肉の入ったゼリーが大好きだった。





学校のプリントには下手くそな絵にふきだしで

「かず!早く元気になれ!」


と書かれてあった。





「溜くんのためにも、早く良くなろうね。」


「うん。」



























「お、かず!おはよ!」


「おはよ、溜くん。」


「元気になっていよかったね〜

かずいないと、やっぱりさびしいもん!」


「溜くんは、私がいないとなんにもできないからね〜」


「そうだよ!」




ニコニコと、本当に嬉しそうに隣で笑う。




「はい!」と差し出された、

私よりもちょっとだけ大きな手。





幼ながらに、ドキドキしながら


その手に自分の手を重ねた。






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