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ペペロミア  作者: 桜桃
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2






「…はぁ。」


「あら、どうかしたの?」


「え?あ、はい…ちょっと。」


「どうしたの?友達と喧嘩でもした?」




先輩からの痛いお言葉。



この場に岩崎さんがいなかったのは幸いかも。






「あ、はい…実はそうなんです。」


「あらあら。」


「私が悪いこともわかってるんです。

うじうじしてるから…」


「なるほどね〜…私もきっぱりしたほうだけど…

でも、あんまりうじうじしてると、大切なものを失う時もあるから、気をつけなよ?」


「え?」




なんだか、経験していたかのような口ぶり。





「私もね〜踏み出さなくて…ズルズルしてるから。」


「もしかして…岩崎さんのことですか?」


「え⁉︎」






一気に耳が赤くなる。



照れたり、動揺してるときに耳が赤くなるのが先輩の大きな特徴だ。




「な、なんで⁉︎」


「なんとなくです。」


「う、うーん、そっか、うん。そっか。」




先輩は小さく深呼吸をして、お茶を飲んだ。






「私ね、溜くんが好きなの。小いときから、ずっと…」






まさか、恥ずかしがり屋の先輩が


すんなり言うなんて思わなかった。






「あるとき、告白できそうな雰囲気のときがあって…でも、言えなくて…それからずっと。」


「先輩…」


「これから言えるかわからないんだけどね。」






悲しそうに笑う。








うじうじ して


ズルズル して





そんなこと、ダメだってわかってるのに




大馬鹿野郎で


ド阿呆だ。
















だけどね、先輩。





岩崎さんも同じ気持ちなんですよ。















だけど、これは私が言っちゃいけないと思うから。



だから言いません。




きっと、2人は結ばれるから。





暫く、うじうじ、ズルズル。


付き合ってください。







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