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「本当にずっと先輩と一緒なんですね。」
「うん!高校も、頭のいい和と一緒になるには、
俺の学力じゃ足りなかったんだけど、
必死で勉強して…受かったって知った時はめっちゃ嬉しくて…」
そんな前から先輩のことが好きなんだ。
こんな風に人に思われるってすごく素敵なことだよね。
とても幸せなことだよね。
「そこで、山ちゃんと櫻ちゃんに出会ったの!」
「そんな前からの出会いなんですか?」
「そだよ!あっちの2人は中学校から一緒だったらしくてね、俺と櫻ちゃんが高1のとき同じクラスで仲良くなって、和は山ちゃんと学級委員になったことがきっかけで山ちゃんと仲良くなって…
それ以来ずっと4人!」
指を4本に曲げて嬉しそうに言う。
この人は、あの3人が本当に好きなんだな。
「あ、でも一つ疑問なんですけど、」
「ん?」
「櫻さんの大学って、ほとんどが姉妹高校出身じゃないですか。
今の話聞いてると、櫻さんは一般校だったんですか?」
「ん、まぁね。櫻ちゃん、めっちゃ頭良かったし。
学年で3年間ずっとトップで、しかも生徒会長もやってたから。
なんであの大学かはわからないけど、入っておかしくないようなくらい頭いいから、俺なんとも思わなかったや!」
うん、だろうなって思う。
「…あともう一つ…」
「なーに?」
「…ど、どうして…あの2人は付き合ってるのか、というか…いつ頃から付き合ってるのか、といいますか…」
「んーとねぇ…」
傷口に塩を塗る。
私は大馬鹿者だと思う。




