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ペペロミア  作者: 桜桃
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2




「だって、名前言ったら皆きょとんとするんだもん。

恥ずかしいったらありゃしない…」




恥ずかしくなるような名前…



鬼子、とか?


それとも、とんでもなくキラキラネームとか?




確かに、言いたくないかも。






「まぁまあ、怒るならあの人に怒ってください。」




肩が笑ってます、先輩。





「もぉ…。」





工藤さんは、もじもじして


下を向いたまま顔をまだ赤くさせていた。



よほど恥ずかしい名前なんだろう。




大丈夫です。


笑いません。



覚悟もできます。




笑顔の。





「沙耶ちゃん、笑わない?」


「わ、笑いません!」


「…く、工藤…」



工藤…

























「工藤、櫻です。」




さくら?





「可愛い名前じゃないですか。」


「あら、沙耶ちゃん気づかない?」


「え?」



きょとんとしたのは、先輩のほうだった。





「うちの会社名。」


「えっと、Sakura…あー!」


「ほら、だから恥ずかしいんだよ、もう!」



また真っ赤にさせる櫻さん。




「いやー可愛いな〜櫻ちゃんっ」


「もー!」


「まぁまぁ、この会社名つけたのは山ちゃんだし仕方ないよ。」


「岩崎くんだって見たことあるでしょ?打ち合わせするときに名前言うときょとんとして、そのあと怪訝な目で見られるんだから!

どんだけ自分が好きなんだ〜みたいな!」


「そんなことないって!大体、そばに山ちゃんがいるじゃん。」


「そーそー、どちらかというと山風さんのほうに冷たい目がいくんじゃないの?どんだけ好きなんだ!みたいな。」


「うー…それもそれで恥ずかしい…」


「好、き…?」


「あぁ、沙耶ちゃんにはまだ言ってなかったね。

山風さんと櫻ちゃんはウザカップルです。」


「ちょっと!ウザカップルって!」


「まぁ、訂正すると、ウザいのは山風さんです。」





段々と体が冷えていくのを感じた。


頭がボーっとしてくる。






「まぁ、高校のときからラブラブだったよね。」


「山風さんがくっつきすぎなの。

私の櫻ちゃんなのに…」


「もう、そんなんじゃないってば…」


「お、噂をすればウザい人のおかえりじゃない?」


「ちょっと和!」







痛みが増した心に追い打ちをかけるように



思い人が登場した。











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