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ペペロミア  作者: 桜桃
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4





「えっと、まずはこの事務所。

主に、私と溜くんがここを使ってます。

ここが私のデスクで、こっちが溜くん。

んで、沙耶ちゃんにはこのデスク使ってもらうね。」


「はい。」


「さっき座ってた椅子は来客用。

依頼を受けたり、打ち合わせのときに使うところね。

まぁ、基本的暇なんでベラベラしゃべってます。」


「…はぁ…」


「で、次はこっちの部屋。

向かいのドアは山風さんのアトリエ、で隣の扉は作業部屋。絵以外の作品はここを使ってるの。

んで、事務所の隣の部屋は会議室。

まぁ、私たちが会議するところ。」


「ま、入ってみよーよ、会議室。

アトリエと作業部屋はだめだけどさ。」


「ま、そだね。」




確かに、本人不在で無断に入るのはダメだよね。



わかってても、ちょっと寂しい。





…というか、山風さんがいないことが寂しい。






「会議室って言っても、テーブルにパイプ椅子を並べてホワイトボード置いただけなんだけど。」


「まあまあ。沙耶ちゃんが来るから、パイプ椅子一つ用意しときました!」


「あ、ありがとうございます!」




新たな一員として、ここにくること。



改めて実感する。





「んで、そのまた隣が秘書室。」




ドクンッ




「まぁ、俺らはあんまり入んないんだけどね〜」


「当たり前でしょうが。」


「まぁ、ここも本人がいないんだけどね。

入っちゃおうか。」


「え、いいんですか?」


「本人がいいって言ってたし、いいんじゃない?」


「そーそー!入ろう!」


「なんでアンタがワクワクしてんの。」


「だって、あんま入ったことないんだもん。」


「まあ、用もないしね。」




岩崎さんはワクワクした表情でドアを開けた。



私のほうはというと、胸の音がものすごくうるさい。




「まぁ、なんだかんだ秘書室が一番小さいんですけど…。」




たしかに、他の部屋に比べてちんまりしてる。



だけど、奥にある茶色のデスクと難しそうな本が入った本棚。


分厚いファイルがはいった棚。


そんで、いかにもできそうなパソコンと

その上に置かれた多分、パソコン用のメガネ。




「秘書っていうか、主に彼女は山風さんのマネージャーみたいな仕事してます。」


「バリバリ仕事できるからね。」




円の言ってた通りだ。




「一応、まだ現役女子大生なんですよ。」


「え、そうなんですか⁉︎」



出てきた大学名は、名門中の名門。



めっちゃ頭いいし、そんでもってお嬢様じゃないと入れないような…




「そこの経済学部だから、めっちゃ助かってるんだよね〜」







…円さん。


めっちゃ凄い人みたいですよ、秘書さん。











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