イケメン芸術家
「沙耶!これ一緒に行こう!」
親友の円が手に持っていたのは
個展のチラシだった。
「イケメンすぎる芸術家、藤谷楓の個展!
昨日朝から並んで入場券GETしたんだから〜沙耶も行こう⁇」
短期大学2年。
レポートレポートの日々から
少しだけゆとりができたのは事実。
あまり乗り気ではないものの、円に押されて
ついつい首を縦に振ってしまった。
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「藤谷楓、昨日テレビに出てたね。タレントなんだか、芸術家なんだか…」
「まぁ、確かに最近テレビに引っ張りだこ。
だけど、それだけ彼に世間は感心が高いってことなのよ!
イケメンで、芸術センスが優れてるなんて惹かれないわけないじゃない!」
「ふーん…円は、その藤谷楓の作品のどこがいいわけ?」
「彼といえば、透明感あふれる作品が多いのよね。
綺麗なのよ、とにかく。」
「それだけ?引き込まれる…とか」
「あのイケメンさに引き込まれるわ…」
…こりゃだめだ。
大体、作品を作ってる人以前に
芸術家なんだから、作品を見なきゃダメじゃん。
作品の存在価値が
誰が作ったか、のほうが強くなってる。
まぁ、でも仕方ないのか。
「どんな」作品なのかよりも
「誰の」作品のほうがファンがつきやすい。
というか、儲かるもんね。
小さくため息をついて
ウキウキとはしゃぐ円に着いていった。
まだ完結もしてないほったらかしの作品があるのに何してるんだと…
思われていると思います。
2つのほったらかし作品は
もうちょっと置いておいて…(すみません)
熟しておきましょう!←
今回の作品は、私が授業中にですね(←)
溜めておいた作品なので、一気に完結させちゃいます。(笑)
本当はanotherstoryとかもやりたいんですが、
とりあえず、本編だけ!
やっちゃおうと思いまして!!
なので、この作品はこの作品で楽しんで頂けたらな、と思います。
桜桃




