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ごく普通の高校生の非日常  作者: 瀬川しろう(サイキック)
第三章
56/59

4  避ける理由

白瀬の家を後にし、自宅に帰り着く頃には辺りはもうすっかり暗くなっていた。

一応連絡はしたが、まあうちの親のことだ、そんなに心配などかけてはいないだろう。


「……」


家の構造上、自分の部屋に向かう際に華音の部屋の前を通る必要がある。

その途中、僕はふと立ち止まり、華音の部屋の扉の前で一人立ち尽くしていた。

もしかしたらこの中に、問題を解決するヒントになるものがあるかもしれない…そう思ってのことだった。

しかし、


「さすがに、人の部屋に勝手に入るのは駄目だよな…」


見られたくないものだってあるだろうし。僕だって勝手に自分の部屋には入られたくない。

まあ、だからと言って頼んだところであいつが僕を部屋に入れてくれるとはとてもじゃないが思えない。

このことから言えることは、僕が公式に華音の部屋に入ることは不可能ということである。


「…諦めるか」

「ねえ、何やってんの?」


何やら横から声が聞こえた。その声の主が誰かなんてことはすぐに分かる。

華音は少しずつこちらの方へと向かってきた。


「何、間違えちゃったの? そこ私の部屋だよ?」

「…知ってるよ。ちょっと足が痛くて立ち止まってただけだ」

「ふぅん…そ」


いつも通りそっけない、それでいて突き放すというわけでもないような声色。

華音はさほどいつもと変わらないように見えるが…美保とのことを気にしてないのだろうか?


「遅かったね」

「ああ。白瀬の家に行っててな」

「そうなんだ……。あ、お母さんがとっとと風呂に入りなさいって」

「分かったよ」

「ん、それだけ」


華音はそう言うとリビングへ踵を返した。なんだ、あいつ本当にそれだけ言いに来たのか。

やれやれ、じゃあ部屋でとっとと風呂に入る準備でもするか。

そう思って歩き出してから、僕は気付いた。


「…あいつ、今日は何もしてこなかったな」


華音は小さいころから何かと僕に嫌がらせをしてくるやつだった。

特に僕が帰宅した時などは絶好のタイミングだと本人が述べていたし。

だが今日…いやもう少し前からかもしれないが、華音は僕に嫌がらせをしなくなった。

…やっぱり、あいつもだいぶ前から美保とのこと気にしていたのか。

そんなことに今の今まで気を向けてなかったとはな…どうやら僕は白瀬ほど立派な兄貴にはなれそうにはない。





 ・・・・





入浴を済ませた後、僕は一人ベッドに寝転んでいた。

しばらく華音と美保のことを考えていたのだが―――


「…見当も付かないな」


美保に提示した内容以外のものは特に何も思いつかないまま、かなりの時間が経ってしまった。

人が人を避ける理由なんてピタリと当てられるものじゃない。だが大まかな見当さえ付けられればそこから推論を導くことはできるかもしれない。

そう思ってのことだったが…無駄に終わってしまったか。

ふと寝返りを打つと、本棚が目に入った。


そういえば白瀬が華音をラノベ売り場で見かけたとか言っていたが…華音とラノベなんてまったく結びつかないよな。

そもそもあいつはあまり本を読まない。今だってスマホをいじっていることだろう。

そんなやつがどうしてラノベ売り場にいたのか?

てかこれ美保とのことに関係あるのか? 無くね?

…ふむ、仮に華音がラノベを読んでいたとすると、そのことに何か後ろめたさを感じていたのか。

だが美保はおそらくそんなこと気にしないだろうし、華音もそんなことは分かっているだろう。

…駄目だな、人との関わりが多くないとこういう時に考えが煮詰まってしまう。

誰かにそんな経験がないか、参考までに聞いてみるか…?

そんなことを考えながら手元にある携帯電話を手に取ると、電話帳の欄を開いた。

瞬間、鮎川みなみの名が目に入る。


「……今思えば、最悪の別れ方だったな」


修学旅行の夜、彼女に別れを告げられた。

僕はみなみの期待に応えることができなかった、ただそれだけのこと。

そう思いなおそうとしても、やはりそう簡単に切り替えられるはずもない。

軽くため息をついたその時、電話がかかってきた。


「…なんだ白瀬か」


もしみなみだったなら何かドラマのような展開になっていたのかもしれんが…まあ現実はそう上手くは行かないよね。

しかし白瀬のやつ、なんでこんな時間に…。

僕は体を起こして電話に出た。


「わざわざ飯の感想を聞きに電話したのか?」

『おっ、もっと褒めてくれるのか。じゃあ頼む』

「馬鹿野郎」


調子づく白瀬に一括入れる。

だが白瀬の作ってくれた夕飯は美味かった。美保が笑顔になるのも頷ける味だった。


「で? 要件は何だ?」

『ああ、実はさっき浅井から連絡が来てな。ゲー研の打ち合わせをしたいから明日学校に来いとさ』

「夏菜が? 打ち合わせって…何の?」

『なんか部費とか。あとは新入生獲得に向けてとか言ってたが』


ふむ。春休みに部活動をするかもしれないとは聞いていたが、まさか一週間経ってからだとは…。

相変わらずやる気が若干変なベクトルへ向いている。


「分かった。何時に集合なんだ?」

『え? …そういや何も言われてないな』

「あいつ…そんなんでよく部長やれてるな。てかお前も聞けよ」

『悪い悪い。まあ午前中に行けば問題ないだろ。じゃあ霧生、明日は迎えに行くからな!』

「やめてくれ。じゃあな」


そう言って僕は電話を切った。しかし、思えばこれはいい機会かもしれないな。

明日、夏菜か俊介あたりに何か人を避けるようなきっかけが思いつかないか聞いてみるとしよう。

それにしても夏菜のやつ…直接僕に連絡すればいいものをどうしてわざわざ白瀬を介して連絡したんだ?

やっぱり女という生き物は分からない。





 ・・・・





「あ、晃平! 白瀬くんも、おはよー!」


部室に入るなり夏菜が元気に挨拶をしてきた。本日もこの国は平和です。

毎度毎度、このパワーはどこから湧いているんだろうかね。もっと発電エネルギーとかに利用できないもんかね。


「おはよ」

「おっすー」


対してやる気のない返事をしながら見ると、既に部室には俊介が夏菜と向かい合うように座っていた。

お、まさかとは思うがひょっとしていい感じだったのか?


「俊介、もう来てたのか。悪いなぁ邪魔しちまったみたいで!」

「え…いやいやいや別にそんなことはないぜ!」


夏菜を見ながら、そして戸惑いながら俊介は白瀬の方へ詰め寄った。

夏菜の前で茶化してほしくないのか。いや今更もう何やっても変わらんと思うけどね。夏菜はそんなことで評価を変えるようなやつじゃないし。


「さ、あとは優と竹内くんが来るまで、ある程度打ち合わせしておこっか!」

「二人にはちゃんと伝えてあるのか?」

「もちろん! 二人とも昨日ちゃんと電話したから!」


…分からん。どうして僕だけ直接伝えてくれなかったんだろう。

不思議に思う僕をよそに夏菜は仕切り始めた。


「では、まず新入生獲得について考えたいと思います」


かしこまったようにそう言うと黒板に何やら書き始めた。

なるほど、夏菜ももう新入生について考えてるんだな…。部長だからというのもあるだろうが、やはり先輩から受け継いだという意識が誰よりも強いからだろうか。

やがて振り向き、胸を張って皆に言った。


「どうしたらいいと思いますか!」

「いや丸投げかよ」

「まー、とりあえずいろいろ意見を聞くのって大事かなーって」

「一理あるが…」


さっきのは取り消しだ。最初から何も考えず丸投げってどうなの。

いやまあ…普段頑張ってるし今回は目を瞑るか。

新入生にゲー研に入って貰うには一体何をするべきかと言われたら―――


「まあ、やっぱりこの部に興味を持ってもらうというのが最優先だな」

「うんうん。まさにその通りだね」


強く相槌を打つ夏菜。


「あんまり堅苦しい部活じゃないよって伝えられればそれでいいんじゃないか」

「なるほどなるほど」


そして夏菜はさらさらと黒板にチョークを走らせる。

この部は堅苦しさとは無縁の部活だし、それが最大限に伝わればかなりの好印象と成り得るだろう。

問題はそれを何と銘打って伝えるかだが。

そのアイデアを何やら張り切っている俊介が出した。


「ゲームを好き勝手に使って遊べる部活です、とかはどうだ!」

「いいねー」


えっ、いいの? それ詐欺じゃない?

そもそもこの部に好き勝手に遊べるゲームなんかあったっけ?


「あ、ゲームも自由に作れますっていうのも伝えないとね」

「ゲームを作りたい人間にとってそれほど魅力的なものは無いからな」


作るといってもやはり専用のキットアプリなどは使用することにはなるが。

しかし僕の言葉が届いていないのか、夏菜は何の反応も示さない。

なんだよ、打ち合わせの意味ないんじゃないのこれ。


「…よし、こんなところかなっ。でもやっぱり悪いところも伝えたほうがいいのかな?」

「そういうのは入部する直前になったらさらっと言ってごまかせばいい」

「…お前って時々すごいことを普通に言うよな」


隣にいる白瀬が薄目で僕を見ながら言った。あれえ、なんでそんな目で見るの?

まあ別にこの部に入ったところでデメリットはあまりないだろうし、問題ないと思う。

しいて言えば部費を払うことぐらいだが、これが嫌ならすぐに辞めるだろうしやはり問題ない。


「ふむふむ。おかげさまで新入生についてはこれくらいかな。あとは―――」


夏菜が次の話題に移ろうとしたとき、部室の扉が突然開いた。


「お、もうやってたか」


入ってきたのは耕也、そしてその後ろから優が顔を覗かせていた。


「おっはー夏菜! 遅れてごめんね」

「いや、浅井は時間を伝えてなかったってさっきも言ったろ」

「でも遅れたのは違いないし、一応謝っといた方が―――」

「いやだからその話はさっきも―――」


来るなり軽い口論を始めた耕也と優。なんだなんだ、こいつらこんなに仲が良かったっけ?

その場にいた全員がなんとなく思ったであろうことを夏菜が代表して尋ねた。


「ねえ、二人一緒に来たの?」

「え? 違うよ」


夏菜の質問に対し優はあははと笑って答えた。


「たまたま途中で一緒になったんだよね」

「ああ。って言っても、もう校内には入ってたけどな」


えっ、二人きりだったのって校門からここに来るまでの間だけ? まさかその間にここまで距離が縮まったのか…?

そうだとしたら一体何の話をして意気投合したのだろう。どこぞの俊介に爪の垢でも煎じさせてやってほしい。


「じゃ! みんな揃ったし本題に入るよっ」


夏菜が再び仕切り始めると、耕也と優も適当な席に座る。

二人の様子を若干羨ましそうに俊介が見ていたのはおそらく気のせいではないだろうな…頑張れ俊介くん。夏菜は軽く咳払いをして話を切り出した。


「では本日のメイン。文化祭で展示するゲームについての会議を始めたいと思います!」


夏菜の一言で若干真面目な空気になる。

特に去年の文化祭で結局何もやっていない僕と白瀬は思わず下を向いてしまう。

白瀬は恐る恐る呟いた。


「浅井様…まさか今年もやられるおつもりですか」

「もちろん! ちゃんと部長から受け継いでいくんだからっ」


そう言い切った夏菜だったが、直後に首を捻った。


「…でも去年はその部長が一人一個って制限つけたから、結局駄目になっちゃったんだよね」

「…結局狩村さんと夏菜以外は完成せずに終わったからな」


と言ってもその時には僕と白瀬しかいなかったわけだが…。

まあこれに関してはある程度仕方がないこととは言えるかもしれない。よほどゲームを作るセンスが高くなければ一人で一個のゲームを作るなんて難しい話だ。

それに夏菜がこの発言をしたからには、後に続く言葉は決まっているだろう。


「じゃあ今年は何人かの合作にしよっか」

「お、それなら良いな!」


途端に白瀬が元気を取り戻す。だが事情を知らない者たちは皆不思議そうな顔をしていた。


「一人一個だと何かまずいのか、晃平」

「まあな。延々と悩んだ挙句に不登校になる」

「そんなにかよ…」


どん引きだった。


「じゃあ、まずは何人一組にするか決めよっか」

「そうだな。ゲームはいくつ作るのが目安なんだ?」

「んー…いくつ作る、っていうよりはできるだけ人数多い方が作るときの労力も減ると思うんだよね。だから三人一組くらいにしよっか」


言うと夏菜はチョークを置き、違う色のチョークを持ち直す。

今思ったけど別に黒板に書く必要ないよなこれ。ノートとかでいいよな。


「書いていくからどんどん組み合わせ言ってって」


それに真っ先に反応したのは案の定白瀬だ。


「あれだよな霧生。女子は二人だしな霧生。バランスよくちょうど分けるべきだよな霧生」

「やかましい。普通に提案できんのかお前は」


見てみろ、必死すぎる白瀬を見て耕也がどう振舞うべきか本気で悩んでるぞ。


「では白瀬くんの提案で私と優は別々にするとして…あとはどうしよっか」


ここまで来るとなんとなくどういう流れなのか想像がついてくるな。

ほら見て、俊介がすごいこっち見てる。

どういう意思の視線なのか僕には分からないが、白瀬は汲み取ったらしい。


「いやあ俺は絶対に霧生と一緒が良い。これだけは譲れない」

「発言だけ聞いたら気持ち悪いな…。別に構わないけど」

「サンキュ。でもこれで女子が浅井だといつものメンバーって感じでつまらんなぁ。というわけで俺と霧生は青野と同じ班に入る」

「はーい。優もそれでいい?」

「うん。おっけー」


かなり強引なやり方だったが、どうやら白瀬の思惑通りに行ったようだ。

それを受け入れられる夏菜も大したもんだというか…やはり夏菜も小学校から一緒だし白瀬の扱いは分かっているんだろうな。


「では余った私と竹内くんと俊介くんで、班が決定しました。後は今決めた班で会議してください。終わったら今日はお開き!」


夏菜が手を叩くと、ぽつりぽつりと立ち上がり始める。

さっき決めたグループで近くに集まろう、ということか。





 ・・・・





部員全員が先ほど決めた班ごとに分かれて話し合いを始める。

話し合いを始めて約十分。僕は背中を向けているので分からないが、あっちの方はなかなか順調のようだ。

ゲーム好きの夏菜の存在はやはり大きいらしい。


「さぁて…どうしようものかねぇ」

「本当になぁ」


僕の目の前で府抜けた顔の二人が並んで悩んでいた。

大丈夫かな僕。この二人と同じ班で。


「そんなに深く悩まなくてもいいんじゃないか。今出すアイデアをそのままゲームにするわけじゃないしな」

「それもそうだな。やっぱり霧生は言うことが違うぜ!」


ありがとう。指差すのはやめてね。


「ところで俺気になってたんだけどさ、青野と竹内っていつからあんなに仲良くなったんだ?」

「あー、あれね。さっき校門前で会って…それで話したときからかな」

「マジかよ!」


白瀬が大声を上げた。いや僕も驚いたけど…。

まさか本当にさっき僕が想像した通りだったとは…人間関係って本当によく分からんものだな。


「なあなあ。どんな話してたんだ?」


ぐいぐい質問していく白瀬。しつこい男は嫌われるとよく言うぞ。

とはいえ僕も気になるので別に止めはしない。


「別に大した話はしてないかな」

「大した話してないのにそんなに仲良くなるものか? 普通」

「さあ…。なんというか、波長が合ったのかもね」

「波長か…」


何でもない話をしているはずなのに大いに盛り上がることは確かによくある。だがそれはもしかしたら相手と波長が合うという条件があって、初めて成り立つものなのかもしれない。まあその理屈だとなんで今まで仲が良いわけじゃなかったのかが分からなくなるけども。


「ほら、自分で言うのもなんだけど私って人と仲良くなるの得意みたいだからさっ」

「ほう。じゃあ優は人と関わりを避けるなんてことは無さそうだな?」


僕はそれとなく、今日誰かに聞こうと思っていたことを優に尋ねてみた。

あまり参考になるような答えは正直期待していなかったが…。


「ん? そんなことないよ」


期待していなかっただけに、優のその切り替えしは意外なものだった。


「避けたりするのか?」

「うーん、避けるっていうか…なんだろ。たとえば私が元気ない時とかイライラしてるときとかは、あんまり人と関わらない方がいいかなって。だってそんな人と一緒にいたって楽しくなんないでしょ?」


優はそういってへへと笑う。そういう考えがあるのか…。

僕は思わず感心してしまった。段はおちゃらけた雰囲気しか出していない優は、意外と相手のことを考えて接していたのか。

相手を不快にしないためにあえて避ける…か。


「優しいんだな」

「…へ? ……う、うん、そりゃね! だって私の名前『優』だし…はは」


言うと優は少しうつむいてしまった。

えっ、いや、そんな反応されるとこっちまで恥ずかしくなるんだけど。


「いい雰囲気みたいだが霧生。あっちはどうなんだろな」

「一言余計だ…あっちって?」

「あっち」


白瀬は正面の僕を…正確には僕の後方にいる夏菜たちを指した。


「…夏菜たちか。確かに盛り上がってるみたいだが」

「いや、俊介だよ。あいつ一年の頃から浅井のこと好きな割には、あんまり行動に移せてないと思うんだよな」

「あー。それは確かに私も思う」


僕から見ればこいつら二人の方がよっぽど意気投合しているように見えるんだけど…。

しかしこいつら自分たちが一番恋愛から遠いはずなのに、ほんと人のそういう話には敏感だよな。


「だから俺、もう一回イベントを起こしてやろうかと思ってるんだよ」

「おー、いいね! またみんなでどっか行こ!」

「しかも今度はいろいろ考えてあるんだ。もっとじっくり作戦を練っていこうぜ」

「なんか燃えて来た!」

「元気だな…お前ら」


呆れたように言う僕だったが、おそらく口元は緩んでいたと思う。

こういうのも悪くないと、そう思ったからだろう。

そういや白瀬には聞いてなかったな。


「白瀬はあるのか? 人を避けることとか」

「俺か?」


何気に尋ねた質問に対し、白瀬は表情を変えずに言った。


「俺は友達を避けたりはしない」

「…そうか」


僕はそう淡々と答えた。なぜかは分からない。

だがこれ以上は追及してはいけないような気がした。


「じゃ俺の作戦をちょっと教えようかな!」

「おー! 聞かせて!」


会話は再び俊介と夏菜の話題に戻される。だが今の一瞬で僕は白瀬浩太の中の何かを垣間見たような気がしてならなかった。
















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