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第6話 遊び

「ほら、ピチピチの現役JKとのデートですよ。もっと喜んで私に感謝しても良いんですよ。」


昼過ぎ。そろそろ2時に差し掛かる頃に俺達は新宿に来ていた。目的は昨日出来なかったというよりは俺の都合でしなかった元々の目的であるアーケードゲーム。わざわざそのために少し電車に揺られてここまで来たのである。


「はぁ、そもそも制服なのは仕方ないですが君と一緒にいるのは僕の世間体的に問題が出そうなのですが。」


「あれですよ、あれ。えーと、そう!土曜日の学校が終わった後に歳上大学生彼氏とデート的なサムシングです!赤札さん若いしこれならいけますって。」


「まぁ、そちらがいいなら僕は大丈夫ですが。目をつけられたらそちらがなんとかしてくださいよ。」


「はーい。OKでーす!」


そんなことをだべっていたらゲーセンへと着いていた。目的のフロアは3階だしどうするか。


「どうしますか?階段使います?それともエレベーター?」


「階段の方が良いでしょう。空いてますし、何より痴漢の心配がないですし。」


「あっれ〜。私のこと心配してくれてるんですか〜。かっわい〜。」


「リスク管理です。それ以上の理由はありませんので。」


「ぶ〜。つまんないの。」


そんな雑談していたらもう3階まで来てしまった。やはり休日だからか人は多くいる。


「やっぱり休日の昼間は多いですね〜。どの台空いてるかな〜。やっぱり奥の方かな〜。」


「とりあえず見てみましょうか。あと、配信台だけは避けておきましょう。」


「そうですね〜。誰かに見られるの嫌ですし。あっあそこの台空いてますよ!」


「そうですね。そこにしておきますか。」


そんなこんなで大学に座った俺達は今からゲームを楽しむ。そう、これから始まるのは俺のストレス発散の為の八つ当たりだ。


「あっ、すみません。多分プレイ中言葉悪くなりますが大丈夫ですか?」


「?はい。大丈夫ですが…。」


「ならいいです!」


「はい。それではとりあえず1クレ分です。どうします?僕はそっちに合わせてキャラ選ぶので使いたい奴使ってください。」


「ビ○ナ使いまーす。」


「はぁ、ビ○ナですか。わかりました。じゃあ適当に選びますね。」


_________________________


1戦目


「あらよいしょー。よーいしょ。よいしょっと。自爆したよー。」


「自爆するなら先に言ってください!何してるんですか!」


「ほらほら、対面きてるよー。しゃんとしー。」


「はぁ!?」


「核撃ったよー。気をつきぃ。」


「報告遅いですよ!?何のつもりですか!?やっぱり朝のこと怒ってます!?」


「そんなことないよー。」


「ならその棒読みやめてください!」


「あっ覚醒溜まった。それじゃあ行くよー。」


「はぁ!?なんで体力8割あるのに行こうとしてるんですか。頭おかしいんですか!?」


「ふふふーん。ふんふんふーん。ふん!」


「クソが!」


あっ。カットされた。俺の楽しい自爆が。


「ねぇ、なんで今カットしたん?おかしくない?」


「負けるからですよ!ふざけてるんですか!?」


「いや、真面目に自爆してるよ。心外だなぁ。」


「いや真面目戦えよ。」


「あっ、敬語消えた。酷い、マジじゃん。そんなピリピリすんなって。ほら、可愛いポーズあとでしやるからさ。許してちょ。」


「は?」


「すいません。」


________________________


2戦目


「イヤァ。イヤ。イヤイヤ。イヤァ。」


「変な声出すな。気が散るなぁ!」


「ソーリーソーリー。ほい。」


さらっと自爆した。


「!?なんでこっちのゲージ減ってんだよ!自爆するなら報告しろカス!」


「自爆したよ〜。」


「クソッ!これで。勝ったぁ。危ねぇ。」


「う〜ん。まぁ良いか。」


「は?」


頭掴まれた。


「痛い痛いマジで痛い。やめ、ヤメロォ。」


「これ、慈悲だからな。次ふざけたらマジで潰すからな。分かったか?」


「うっす。マジですみませんでしたぁ。」


________________________


「あ〜。今日は楽しかったなぁ。」


「楽しいのはお前だけだろ。」


「それはそう。何も言うことがない。」


「せめて少しは悪びれろよ。」


そんなつまらない雑談をして、彼の家へ向かう。駅を歩いていたら


「きゃ、すみませ」

「あっ、すみませ」


突然、会ってしまった。

「え、おにい、ちゃん。」


「りん。」


兄との唐突な出会い。こんなことが起きるなんて考えてなかった。どうすれば良いかわからなくて止まっていたら


「どうかしたか?いくぞ。」


「あっ、うん。じゃあお兄ちゃん。また、ね。」


「ああ、また。」

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