第3話 彼の家へ
彼の家へは俺たちがいたファミレスの最寄駅から電車て数駅と降りた駅から少し歩いた先にあるマンションだった。
彼の家に行く途中俺は
「少しコンビニ寄っていいですか?色々と買いたいものがあるので。」
「いいけど何を買うんだい?」
「下着ですけど?私家出中なので服とか下着とか何も持ってないので。」
あっけらかんと言う俺に対して彼の顔は赤くなっているし、顔を手で隠している。そういうところが女慣れしてなくて揶揄い甲斐がある。
「そういうことは男の前で言わない方が良いとおもうよ。」
「そうですか。でも、事実なので。」
そう言いながら俺はコンビニに入った。
「らっしゃーせ。」
やはり夜のコンビニ店員は適当だ。そんなことを考えながらちゃちゃっと下着を入れてついでに歯ブラシとかも一緒に買って彼の元へ戻った。
「あざっしたー。」
「必要なものは買えましたか?」
「はい、お待たせしました。
それでは行きましょうか。」
「なぜ君が先行しようとしてるんですか?
家の場所分からないんだからしっかりとついてくるようにしてください。」
「ふふ、はーい。
まるでお父さんみたいですね。」
そう。本当に父のようだった。そっけないけど暖かいそんな感じがした。
「誰がお父さんですか。そこはせめて兄とかでしょう。」
「ごめんなさい。私の兄は1人だけなので。」
「…すみません。」
これは少し言葉選びを間違えて勘違いさせてしまっているかもしれない。
「あぁ、すみません。勘違いさせちゃいましたか?兄は全然元気に生きていますし、仲もそんなに悪くないですよ。」
そう、俺は今でも兄との仲はそんな悪くないと思っている。いや悪くないはずだ。
「そうなんですか。では、そう言わせる程に貴女にとって大切な人なんですね。」
そんなふうに話しているうちに
「着きました、ここが僕の住んでるマンションです。上に上がりましょうか。」
と彼の家まで辿り着いてしまった。
「お邪魔します。」
「いらっしゃい。」
彼の返事はつまらないものだった。
「風呂場はそこなので早く入ってきてください。寝巻きはジャージか何かでも渡しますので。」
彼は俺に多分だが必要なことだけさせて寝させようとしてるんだと思う。
「そんな私が無理言って泊めさせてもらっているのにお先にお風呂は気が引けます。入るのならばそちらからでどうぞ。
いや、もしかして私の残り湯をナニかに使うつもりでした?それなら言ってくれればそんな遠回りなことしなくてもシてあげるに。」
「そんなんじゃないです。早く入りなさい。」
「はーい。じゃ、月並みですが私のお風呂覗いてもいいんですよ。」
「しませんよ。そんなこと。」




