夏休み3
次の日、俺と乃亜は今日の予定をたてていた。
「さて、レン。今日は何する?」
乃亜は当然のように聞いてきた。
「そうだな。今日はみんなそれぞれ夕方まで自由行動をするって言ってたからな」
真衣は大地に色んな服を着せると張り切っていたし、海は花純と共に海に魚を釣りに行ったな。スバルは今日1日安静と言われた楓太の介護をやるそうだし。まあ、これは自業自得だろ。龍次と水姫は朝からどこかに行ってしまったな。シオンは自分の部屋でなんかやっているはず。
「それじゃあ、ボクらは布団の上で」
乃亜は俺の耳元で甘えるように話しかけてきた。
「却下だ」
しかし、俺は乃亜が言い終わる前に拒否した。
だいたいこいつの考えていることはわかる。
「えー、なんでよ」
乃亜は頬を膨らませながら言ってきた。
「なんでよじゃねーよ。なんでわざわざ人様の別荘に来たのにそんなことをしないといけないんだよ」
「だって、最近、レンと二人きりで過ごす時間が少ないんだもん。だから、こうゆう時ぐらい一杯甘えたいんだもん」
「まあ、それは家に帰ってからな」
俺は乃亜を体から離し、立ち上がった。
「どこに行くの?」
「まあ、とりあえず。そこらへんを散歩しようぜ」
「うん。そうだね」
乃亜は俺の提案に賛成し、立ち上がった。
そして、俺達は一緒に外に出た。
「う~ん、日光が強いね」
乃亜は眩しそうに空を見る。
「だな」
俺はあんま気にしないで歩いている。
「もう、もう少し感想とかないの?」
乃亜は俺の腕に抱きつきながら俺の隣を歩いている。
はっきり言って暑苦しい。
「もう、こんな可愛い女の子に抱きつかれて暑苦しいは酷いんじゃない?」
「頼むから能力を使って人の心を読まないで」
プライバシーの問題とかも出てくるから。
今頃だけど乃亜はあの事件から能力を使えるようになっていた。
「大丈夫。レンにプライバシーなんてないから」
「それって結構ひどくないか?」
「酷くない」
乃亜は即答した。
「まあいいや。他の人には能力は使うなよ」
「当たり前でしょ。ボクもレン以外の心なんて読みたくないよ」
できれば俺の心も読んでほしくないんだけどな。
俺達はそのまま山道を歩いている大きい湖がある所に出た。
「うわ~、こんなところがあるんだ」
「ああ、そうだな」
その湖は誰も手を付けていないみたいで自然に囲まれとても綺麗だった。
「ちょっと、入っても大丈夫だよね」
乃亜は靴を脱ぎ、湖に足を入れた。
「うん。冷たくて気持ちいい」
「足を滑らすなよ」
「大丈夫。レンが助けてくれる、きゃあ」
乃亜は喋っている途中に足を滑らせて転んでしまった。そのおかげで全身を濡らしてしまった。
「あはは、転んじゃった」
「ほら、言わんこっちゃない」
俺は笑っている乃亜に手を差し出した。
「ありがとう」
「えっ?」
乃亜は俺にお礼を言いつつ、俺の手を掴むなり自分の方に引き寄せた。
そして当然のごとく俺も全身を濡らしてしまった。
「お前、んっ」
俺が湖に入ったまま文句を言おうとしたら、乃亜に唇を塞がれてしまった。
しかも、俺が乃亜を必死に離そうとしたが、何故か離れず。それどころか、俺の首に腕を回し余計に離れまいとする。
そしたら、乃亜の行為はどんどんエスカレートしてきて俺の口の中に舌を入れてくる。俺の舌と絡めたり、俺の口の中を舐めたりして味わいやがった。
俺はもう抵抗するのを止め、乃亜が満足するまで何もしないことにした。つーか、俺も乃亜の舌に自分の舌を絡め始めた。
それから、何分か経過し、乃亜は満足したのか唇を離した。その時の乃亜の顔はとても嬉しそうな顔をしていたのに、ちょっと物足りなさそうな顔をした。
「気持ちよかったか?」
本当は満足したかと言おうとしたのに何でこんなことを言ってしまったのだろうか?
「うん」
「もっとしたいか?」
乃亜に感染されたか俺もこの時はもっと気持ちよくなりたいと思ってしまった。
「うん」
乃亜は素直に頷くいた。
「なら、もっとしよう」
「うん」
そして、俺達はまた唇を合わせ始めた。そして、行為はどんどん激しくなっていき、気が付いたら夜になっていた。
でも、俺達は体力が続くまでその行為を続けた。
どんな行為をしたのかというと、規制がかかるのでこれ以上はやめておこう。それと後日談だが別荘に戻った後、龍次やシオンにすごく怒られた。しかも、俺だけ。
なんか理不尽だよな。