夏休み2~肝試し~(楓太とスバルの場合)
今回は本当に短いです。
楓太とスバルの場合
「フーちゃん、まだつかない?」
「さっき、スタートしたばかりだろ」
楓太はさっきから同じ質問に同じ解答をしていた。
「嫌なら、参加しなければよかったろ」
「だって、せっかく先輩が用意してくれたものなんだし、参加しないと悪いよ」
「無理なら早く言えよ。すぐに引き返すからな」
「うん。わかった」
スバルは楓太の手を掴みながら頷いた。
「悪い子はいねえか?」
そしたら、スバルの後ろからなまはげが現れた。
「嫌ああああああああ」
「え?いった!」
「ぐおっ!」
スバルは驚きのあまり振り向いた。もちろん、楓太の腕を掴んだまま。だから、必然的に楓太はひっぱられそのままなまはげの顔面に自分の顔面をぶつけられた。
「ぐおおおおお」
なまはげはそのまま逃げて楓太は顔面を強打したので顔を抑えた。
「あ、ごめん。大丈夫」
スバルは心配そうに楓太に声をかけた。
「ああ、たぶん」
楓太は抑えている手をどけると顔面が赤くなっているのがわかる。
「本当にごめんね」
「もう、いいって。それより先に進もうぜ」
「うん」
そうして2人はさらに奥へと進もうとした。
「ガオオオオ」
そしたら、乃亜に無視された狼男がスバルの目の前に出てきた。
「きゃああああああ」
そして、スバルは狼男のお腹にそくパンチをした。
「ぐほっ」
狼男(の中の人)は警戒していなかったみたいで泡を吹いてそのまま倒れた。
「もう、やだ、このまま全部吹き飛ばす」
スバルはそう言って電気を放電し始めた。
「ス、スーちゃん。駄目だって妖怪に攻撃しちゃ」
そう言って、楓太はスバルを必死に止めようとした。
「駄目えええええ」
「え?」
でも、スバルは楓太に気が付かないまま、楓太を木に向かって投げ飛ばした。
「ぐほ」
もちろん、楓太は一瞬のことだったのでろくに受け身も取れずにそのまま木にぶつかり気絶した。
そして楓太はこの時思った。もう、絶対にスバルをホラー系のイベントには参加させないことを。だって、そうしないと楓太の命がいくらあっても足りないからだ。
ちなみに、この後スバルが本当に妖怪達をふっ飛ばしそうになったので肝試しは中止になった。