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親たちの話しあい

今回、主人公達は出てきません。

感想などをおまちしております。

ここは透咲家のお屋敷。その一室でさっきまで仁と椿、楽しそうに食事を楽しんでいた。

「あなた」

 椿は何かを感じたのか心配そうな顔をして仁を見た。

「ああ、私も感じたよ。乃亜の封印が解けてしまった」

「やっぱり」

 椿はとても悲しそうな顔をした。

「じゃあ、もしかして蓮斗君も」

「ああ、死んだよ」

 仁は思いっきり歯を食いしばった。

「乃亜の封印は元々、大切な人が死んだら解けるようになっている。そして、乃亜の大切な人。つまり、蓮斗君が死んだら解けてしまうということだ」

「そんな」

 椿はもう何も言えない様子だ。

「くそっ、私のせいだ。私が乃亜の封印を解く為のキーワードに紅沙花蓮との死をしなければこんなことには」

「いや、お前のせいではないよ。一」

「誰だっ!」

 仁は声が聞こえてきた方を向いた。

「よお、仁」

「お久しぶり。仁、椿」

 そこには一と一の妻で蓮斗と玲の母、紅沙花美咲が立っていた。

「お前ら、海外にいたんじゃ?そんな、ことよりも蓮斗君が」

 仁はなぜこの二人がここにいるか驚きを隠せないでいる。

「ああ、俺達も感じたよ。それより、結婚記念日だろ。おいしい酒をお祝いに買ってきたよ。飲んでくれ」

 そう言って一は仁に箱状の物を渡した。

「ああ、ありがとう。って、そうじゃなくて、自分の息子が死んだのになんでそんなに冷静でいられるんだよ。お前は」

 仁は一を睨みつける。

「まあまあ、そんな怖い顔をするなよ」

 一はその睨みを微笑んだ。

「大丈夫?椿」

 美咲はそんな2人をほっといて優しく椿を抱きしめた。

「美咲。乃亜と蓮斗君が」

「大丈夫。大丈夫だから少し落ち着きましょう」

 美咲は今にも泣きそうな椿を宥める。

「お前もだ。仁。少し落ち着け」

「これが落ち着いていられるか」

 仁は一の両襟を掴んだ。

「やれやれ、俺につっかかってくるなんてお前らしくない」

「ぐわっ」

 一は仁の腕を掴みそのまま床に投げた。

「いいから、落ち着け。説明はその後だ。ほら、深呼吸でもして心を落ち着かせろ」

「はあー、ふうー、はあー、ふうー」

 仁は床に倒れたまま深呼吸し、冷静さを取り戻す。

「悪い。一」

「いいってことさ。さて、それじゃあ、お前も落ち着いたことだし本題に入ろうか」

「ああ、そうだな」

 仁はゆっくり立ち上がる。

「まず、乃亜ちゃんの事で、内の馬鹿息子が死んだことだが。これは別にお前のせいではない。あいつが乃亜ちゃんの能力を封印する際に自分から名乗り出たんだからな。いつかこうゆう事があるかもしれないと解っていたはずだ」

「でも、すまん。俺たちの娘の為、蓮斗君を死んでしまった」

「なんで、お前はそんなに悲しそうな顔をするんだ?別に馬鹿息子はまだ本当には死んではいないぞ」

 一は衝撃発言をした。

「はあ?」

 そのおかげでこの場にいる全員が固まった。

「あれ?お前に言ってなかったけ。馬鹿息子の能力は『強化』だけではないんだぞ」

「初耳だぞ」

「あ、悪い。言ってなかったか。まあ、あいつも自覚していないからなわからないだろうな」

「一体、蓮斗君の能力はなんなんだ?」

「あいつのもう一つの能力は『耐性』。下手をすれば死についての耐性がついているかもしれない」

「つまりどういうことですか?」

 椿は不思議そうにしていた。

「つまり、あいつはどんな攻撃を喰らっても効かないということだ。でも、これは一回攻撃を受けて耐性を作らないといけない諸刃の剣だからな」

「・・・・・?」

 椿はさらにわからない顔をした。

「つまり、火傷を一回でも受けたらその火傷の耐性がつき。また火傷をしてもすぐに治るということよ」

 美咲が簡単に説明してあげた。

「なるほど」

 そこで椿は納得した。

「しかし、これは賭けに等しい。馬鹿息子が一度でも瀕死状態になって死についての耐性をもっていないといけないからな」

「それじゃあ、もし、一度でも瀕死状態になってなければどうなるんですか?」

「それは残念だが。死ぬしかない」

 一の一言に全員が静かになる。

「だから、今は願おう。私達の息子たちが無事に帰ってくるのお」

 そして、一は窓から空を見た。

 でも、あるいわ。乃亜ちゃんの力でなんとかなるかもしれないな。あの『神の歌姫』で、蓮斗を自分の『護り手』にすればどうにかなるかもな。だから、乃亜ちゃん、蓮斗。ここからが正念場だぞ。


みなさんこんにちわ専学です。

いよいよ、この話もラストに入って来ました。長かった、サボっていた分も合って4ヶ月間かかってしまっています。後少しでこの話も終わるのどうぞみなさんお付き合いください。

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