お風呂場の空間で
書いてみたかった話の一つです。
相手がわかっているなら後は簡単だ。
大地が証拠を集め、俺が潰す。
いつものことで、簡単に終わり、俺は今、役目を終えて家でまったりしていた。
「レン、お風呂いいよ」
乃亜が手を拭きながらリビングにやってきた。
「ああ、わかった」
俺は立ち上がりさっさと脱衣所に向かって服を脱いだ。
やっぱり、能力を使うと体力を使いすぎるな。今日は風呂から上がったらすぐに寝るかな。
そして、さっさと風呂場の中に入り、湯で体を流し、湯船に浸かった。
あ~、癒される。
俺は体の力抜き、リラックスする。
「レン。湯加減どう?」
そしたら、いきなり脱衣所の方から乃亜が話しかけてきた。
「ああ、いいよ?」
「じゃあ、ボクも入ろう」
はい?こいつ、今、なんつった?
「ちょっ、待っ」
「お邪魔しま~す」
俺がすぐに止めようとしたが、遅かったみたいで、乃亜が体にバスタオルを巻きながら入ってきた。
「なんで入ってくるんだよ?」
俺はすぐに体を逸らした。
あ~、タオルを腰に巻いて湯船に浸かっていて良かった。お風呂のマナーに違反するので本当は駄目だけどね。
「ん?それはレンと一緒にお風呂に入りたかったからだよ」
乃亜は当然のように体をお湯で流しながら言ってきた。
「あっそ、それじゃあ、俺は先に上がるから」
俺は湯船から上がり、さっさと風呂場から出ようとした。
「逃がすと思う?」
しかし、乃亜に手を掴まれて出ることができなかった。
ちっ、駄目だったか。
「で、でも、若い男女が狭い空間で2人っきりで間違いが起きると駄目だろ?」
「ボク的には間違いが起こった方が嬉しんだけどね」
そうだったこいつはこんな奴だった。
「ほら、レン。ここに座ってボクが背中を流して上げるから」
乃亜はとても嬉しそうに言ってくる。
俺は逃げるのは無理だなと思った。
「はい」
俺は観念して、椅子に座った。
「はい、それじゃあ、先に頭からね」
乃亜はそう言って、俺の頭をシャンプーで洗い始めた。
そして、頭を洗い終えれば、次は体の番だ。
「ほら、スポンジと石鹸」
俺は乃亜にスポンジと石鹸を渡そうとした。
「石鹸だけでいいよ」
乃亜はそう言って、石鹸だけを受け取った。
俺はこの時、とても嫌な予感がした。
「乃亜、お前、何で俺の体を洗う気だ?」
「もちろん。ボクの体だよ」
「ふざ」
俺が文句を言おうとして、振り向こうとしたら乃亜はバスタオルを取った。
「え、ちょい、なんでバスタオルを取るんだよ」
俺は顔を赤くしすぐに顔を逸らした。
「こっちを見ても大丈夫だよ。下には水着をきているから」
鏡で確認すると、乃亜は水着を着ていた。
はあ~、良かったと思うのに、なんで残念だなと思うんだろう?
「でも、レンが望むんなら水着をとっても」
「いや、それだけは止めてくれ」
乃亜が肩ひもを取ろうとしたが、俺はすぐに止めた。
「む~、まあいいやそれじゃあ、早速、背中を流すね」
乃亜はそう言って、自分の胸に石鹸を擦り込んでいく。
あ~、もう、やることがわかった。
「それじゃあ、やるね。んっ」
乃亜は泡立った胸を俺の背中に押し付けながら洗いだした。
やっぱりか~~~~。
「ね、ねえ、レン。気持ちいい?」
乃亜は上下に動きながら聞いてくる。
「あ、ああ、気持ちいいよ」
俺は自分の理性を保つのに必死だった。
つか、さっきから柔らかい物が俺の背中をいったりきたりしている。
「はあ、はあ、はあ、もっと、もっとボクを感じて」
乃亜はなんだかだんだん息が荒くなってきてだんだんと俺に体重を掛けてくる。
「そ、それじゃあ、次は腕ね」
そして、今度は俺の腕を取って、自分の胸に触れさせようとした。
「い、いや、前は自分で洗うよ」
これ以上流されたらヤバイと思った、俺は乃亜から腕を振りほどき、スポンジを取り出し泡を立て始めた。
「遠慮しなくていいよ」
乃亜はまた俺の腕を取り始める。
「い、いや、遠慮はしなていないよ」
俺はまた腕を振りほどこうとする。
「だめ、ボクに洗わせて」
「いや、これだけは自分で」
そう言って俺達は譲らず、同じ行動をやり続けた。
「いいから、洗わせてよ」
「い・や・だ」
そして乃亜が腕を引き俺が解こうとした時、事件は起きた。
「あ」
俺が腕を解こうと引っ張った瞬間、石鹸で腕がすっぽ抜けた。
その拍子に、乃亜が後ろに倒れようとした。
「乃亜!!」
俺はすぐに動いた。
「いだっ!」
ギリギリの所で乃亜を引き寄せ、上下を交換することが出来た。そして、その代わりに俺が床に倒れてた。その拍子に後頭部を床にぶつけた。
「だ、大丈夫?レン」
乃亜は心配そうに俺を覗きこんでくる。
「ああ、大丈夫だよ」
俺はそう言って、乃亜の頬を撫でた。
乃亜をよく見てみると、頬が赤くなっており瞳で俺を求めていた。
「乃亜」
それがとても魅力的で、俺もなんだか我慢できなくなって、乃亜の頬を触っていた手を後頭部に移し、自分の方に引き寄せた。
「レン、んっ」
そして、お互い唇を合わせる。
初めは軽く触れる程度だけど段々と合わせている時間が長くなっていく。
「はあ、はあ、レン。舌絡めていい?」
「ああ」
俺達は唇を合わせ、お互いの舌を絡め合わせた。
「んむ、ちゅ、れろ・・・・・んちゅ、くちゅ、はあ、はあ、はあ」
乃亜が唇を離すと透明な液体が流れ俺の口に流れおちる。
「レン、そろそろいい?」
それは何のいいなんだろう?
「ああ、いいよ」
でも、俺は考える余裕がないのかすぐに返事をした。
「ありがとう」
乃亜はそう言って、水着の肩紐をずらそうとした。
『蓮斗さん!!乃亜さん!!お電話がなっておりま~す!!!』
「うわああああ」
「にゃああああ」
そしたら、いきなりミコトの声が聞こえてきた。俺達は驚き思わず離れてしまった。
あ、危ない。もう少しで俺は乃亜と・・・・・。
これからやろうとした行為に俺はとても恥ずかしくなってしまった。
「で、電話だって。ボクが取るよ」
乃亜も恥ずかしかったのか顔を赤くしながら顔を逸らした。
「あ、よろしく頼むよ」
「うん」
乃亜はすぐに風呂場から出ていく。
「すー、はー、すー、はー・・・・・さて、体を洗うか」
俺は深呼吸をし落ち着いてきた所で、体を洗い始めた。