林間学校だよ、全員集合 No,2
一日目の晩。
「ねえ、レン君。一つだけ聞いてもいい?」
「駄目だ」
「大地君、可愛い」
「ごめん。私もう我慢できそうにないかも」
「なんだか、あたし自信が無くなってきた」
「気にすんな。スバル、相手が悪い」
今、俺はいつものメンバーで乃亜達の部屋で話を楽しんでいた。本当は夜遅くに男子が女子の部屋に来てはいけないと言う決まりがあるのだが、俺や楓太は乃亜や真衣の護衛をしてもいいと許可を貰い部屋にいる。なら、大地は?大地は護衛科でも無ければ、能力はあるが普通の男子だ。なんで、ここにいるんだと疑問に思う人がたくさんいると思う。でも、大丈夫。大地にはあることをして、ここの部屋に連れてきた。
「なんで僕がこんな格好しなきゃいけないの?」
大地は女性物のクマさんの柄がプリントされている物を着さられている。ちなみに、このパジャマは真衣が持って来たもの。
つか、なんで、持って来てんだ?サイズぴったりだし。
普段の生活でも女子に間違えられる大地だ。そうゆう物を着させると本当に女子と思えてしまい、俺は。
「あははははは!大地、似合いすぎだろ」
ベッドの上で大地の格好を見て爆笑した。
「ひ、酷いよ。レン君」
大地は涙目になっていた。
「大地君。泣くなら私の胸の中で泣いて」
「いや、真衣ちゃん。止めてあげて。なんだか、逆に襲いそうだから」
今にも暴走寸前の真衣を乃亜は必死に止めていた。
「あれ?そういえばスバルは?」
いつもは騒がしいのに、さっきから全然声が聞こえていない。
「ここさいるよ」
楓太は自分が座っているソファーの後ろを指差した。
「なんで、あんなに可愛いの?あたしと比べても絶対負けるよ」
俺がそこを見てみると、スバルがショックを受けていた。
「今はそっとしとこう」
「そうだな」
楓太の提案に俺は頷いた。
「レ~ン」
そしたら、乃亜が俺に抱きついてきた。
「なんだ眠いのか?」
俺は乃亜を片手で優しく抱きしめながら、もう片方の手で乃亜の頭を撫でて上げる。今は乃亜は髪を下ろしている為、紅い髪が腰まで届いている。
「ま、真衣さん。落ち着いて」
「大地君。私は落ち着いているよ」
「いや、眼がヤバイって。ちょ、マジでレン君助けて」
後ろから大地の叫び声が聞こえてきたが無視をしとこう。
「うん、眠い」
乃亜は素直に俺に身をまかしている状態だ。
俺は時間を確認してみると丁度12時になる所だ。
乃亜にしては頑張った方か。
「じゃあ、寝るか?」
「うん」
「わかった」
俺はそのまま布団をめくり、自分ごと乃亜を寝かせ、布団を掛けた。
「・・・・・なんで、蓮斗も一緒に寝ているんだ?」
楓太がそれを見て不思議そうに聞いてくる。
「こいつ、俺と再開してから寝る時はこうしないと寝れないんだよ」
俺は乃亜を起こさないように小さい声で訳を話した。
「何その、ぬいぐるみが無いと寝れないみたいなの」
「俺に聞くな。とにかく、俺と一緒に寝ると安心して熟睡できるそうだ」
「ふ~ん、そんだけ蓮斗を信頼しているんだな」
「だといいんだけど」
「ところで、お前らってもうやったの?」
楓太、キャラが変わってきてないか?
「なあ、楓太?顔の整形と間接どっちがいい?」
「オレが悪かった」
楓太は俺の言葉の意味を読み取りすぐに謝ってきた。
「いいさ。気になるのも仕方がない。でも、もう聞いてくるなよ」
「わかってる。俺も自分の命の方が大切だ。さて、そろそろ、俺も寝るよ」
楓太はそう言って、立ち上がりスバルに近づいた。スバルはいつの間にか眠っていて壁に寄りかかっている。
「スーちゃん、いつの間に寝ていたんだろう?」
楓太はそう言って、スバルをお姫様抱っこをし持ち上げる。
「それじゃあ、オレらは隣の部屋で寝てるから何かあったら呼んでよ」
「わかった」
楓太はそう言って部屋から出て行った。
「俺も寝るかな」
そう思いながら乃亜を見ると、規則正しい寝息が聞こえてきた。
おやすみ。乃亜。
俺はそう思いながら目を瞑った。
「大地君。もう、すべてを私にゆだねて」
「絶対に嫌だあああああ」
後ろで起こっていることは無視をしておこう。