表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/76

プロローグ

新しい小説の投稿なのでよろしくお願いします。

感想などをおまちしております。

「嫌だ。嫌だ。嫌だ」

 あいつは俺に抱きついてきた。

「レンは僕の物だ。だから、こいつも連れて行くんだ」

 俺も親もそれを聞いて、困った表情をしていた。

「乃亜、いい加減にしなさい。蓮斗君も困っているでしょ」

 母親に怒られてあいつは今にも泣きそうになった。

 いや、泣いていた。

「じゃあ、最後にこいつと話させてよ」

 あいつのわがままを聞いた母親はしょうがないと呟き承諾してくれた。

「十分だけですよ」

「ありがとう。ママ」

 母親はあいつを置いて先に車に乗った。

「ねえ、レン」

 あいつは僕の胸に顔を押しつけながら名前を呼んできた。

「なに?」

 お願いだから。僕の胸で涙を拭かないでほしいな。濡れるから。

「寂しい?」

「いや、全然」

 ドス。

 僕は正直に答えたらあいつに脇腹にフックを決められてしまった。

「う、うん。俺も寂しいよ」

 僕は痛みをこらえながら言いなおした。

「私も寂しいよ」

 あいつは腕に力をいれてきた。

 あ、やばい、これは完璧にきまっている

「ね、ねえ、乃亜。す、少しでいいから腕の力ゆるめてくれない?」

 僕はあいつの腕を外そうとした

「いやだ。時間までこうしている」

 あいつは離されまいとさらに腕に力を入れてきた。

 あ、もう、無理。

 僕はあいつが抱きついたまま意識を失った。

 あいつがそれに気がついたのは、きっかり十分間抱きついた後だった。

 それってちょっと、酷くないか?



 そんな別れから六年後の春。

 高校の入学式を終えた俺は自宅に帰る途中だった。

紅沙花こうさか蓮斗れんと様ですね」

 そうしたら後ろから声をかけられた。

 俺が振り向くとそこには何故か眼鏡を掛けたメイドが立っていた。

「そうだけど。あんたは?」

 いかにも怪しい人なんですけど。

「私はある方に言われてあなたを迎えに来た」

「俺を迎えに来ただと?」

「はい。紅沙花連斗様一緒に来ていただけますか?」

 メイドはレンズ越しに俺を見据えてくる。

「え?嫌だ」

 俺はすぐに拒否をした。

「なんで俺が誰だがわからん奴のところに行かないといけないんだ?そいつに言っとけ、俺に会いたいなら自分で会いに来いとな」

「わかりました。それでは実力行使であなたを連れていきます」

 今、なんつった?

「え?それってどういうことだ?」

「つまりこういうこと」

 俺が気付いた頃にはメイドは俺の懐に入っており、俺の脇に向かって拳を入れた。

「ぐっ、なろ」

 いつの間に!

 俺は腹を殴られながらもメイドの顔面に向けて拳を突き出した。

 やったらやり返す!

「甘い」

 しかし、メイドはそれをいとも簡単に避け、俺の後頭部に蹴りを入れた。

「ぐっ」

 俺は前のめりになるがなんとか踏みこらえようとした。

「これで最後。沈め」

 メイドは止めとばかりに、渾身の力で腹を殴ってきた。

 俺はそれをもろに喰らってしまい、うつぶせに倒れ気絶した。

「任務遂行」

 最後にメイドからそんな声が聞こえてきた。


これからもがんばっていくので読んでくれるとうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ