第四話「戦闘」
レミリア「(とは言ったものの)」
レミリア「(何にも考えてないのよね)」
あの状態のフランを止めるのって…すごく難しいのよね…
レミリア「(さて、これからどうするか)」
フラン「お姉様来たし、そろそろ本気出してもいいよね??」
流星「え?さっきまで本気じゃなかったの?俺死ぬよ??」
フラン〈スペルカード発動 禁忌「フォーオブアカインド」〉
━━━流星視点━━━
フラン〈スペルカード発動 禁忌「フォーオブアカインド」〉
…は?
目の前でフランは四人に増えていた。
…無理だ…こんなのこの状態じゃ勝ち目なんてない。
あいつがいれば何とかなるかもしれないが…
フラン「さあ、始めましょう??」
フラン「楽しい楽しい弾幕ごっこをさぁ!!」
この殺気…かなりまずいなぁ…。
どうする…今来た少女がかなり助けになりそうだが…
あいつもはよ幻想郷入りしてこいや!
レミリア「流星、こっち二人の相手は私が引き受けるから残りはお願いするわ!!」
…えっ??
流星「えっ………………はぁ!?」
待て待て待て待て待て!!!!!
流星「ちょっと待ってくれ!!一人でも死にかけてたのに!!」
流星「二人になったら確定演出だよ!!絶対死ぬよ!!100%死ぬよ!!」
レミリア「うっさい!!つべこべ言わずにやらないと死ぬわよ!!」
うっさい?!いまうっさいって言われた?!
そりゃ死の危険を感じたら叫びたくもなるわ!!そんくらい許せ!!
そうじゃなくて…
流星「いや、二人相手にする時点で死ぬんだって!!」
レミリア「せめて少しくらいは足掻いてから死んだほうがいいでしょ?ほら手を動かす!!」
流星「ああもう!!やるっきゃないのかよ!!」
死んだら呪ってやる!!
レミリア「それじゃあ、二人は任せたわよ!!」
レミリア「こっちよ!!フラン!!」
と、少女は叫びながら二人のフランに弾幕を放って離れていった。
…俺もやるか。
フラン「さあ、始めましょうか」
流星「死ぬ未来しか見えねぇなぁ…」
フラン「さあ、これを喰らいなさい!!」
フラン〈スペルカード発動 禁忌「クランベリートラップ」〉
フランがそう唱えると俺の周りが弾幕に包まれた。
俺はその内三発を防ぎ、それ以外を全て避ける。
かなり重い…!!
流星「三発防いだだけでかなり体力を持っていかれたぞ…」
ずっと防いでるままじゃ死ぬな…だが、反撃の兆しも見えない。
普通に攻撃したって挟まれてそのままENDだし…。
そんなことを考えていると…
レミリア「ぐふぅ!!」
レミリアが向こうから飛んできた。
壁に当たり、そのまま落下する。
流星「レミリアさん?!」
そのままレミリアさんは軽く意識が飛んでいる様子だった。
フラン「お、あっちは終わったっぽいな」
レミリアさんがやられた…起きるまで耐えるしかないのか??
だが、耐えれるのか…?
ぶっちゃけ、耐えれる自信はない。
フラン「お姉様倒しちゃったし、ハンデをあげるよ」
フラン「一人に戻ってあげるよ」
マジか?!
フラン「ほら、これでまだ勝てそうでしょ?」
…勝てるかどうかはともかく、耐えることはできる!
フラン「考えごとは終わった?」
フラン「第二ラウンド…スタート!」
すぐにフランは姿を消す。
俺姿が見えなくなったのを確認すると、レミリアさんの傍に駆けていく。
流星「レミリアさん!起きてください!!レミリアさん!!!!」
…真後ろに気配!
少し本気を出そう。
流星〈スペルカード発動 一の巻「天一閃」〉
光り輝く剣を振り下ろす!
フラン「ぐっ!!痛い…」
フランが後ろに飛び退く。
流星「レミリアさん!!レミリアさん!!!!!!」
畜生!!全然起きない!!!!
フランのほうに向き合う。
先に動いたのはフランだ。
フラン〈スペルカード発動 禁忌「レーヴァテイン」〉
そう唱えるたとき、フランの手に炎の剣が握られていた。
流石に不味い!!
流星〈スペルカード発動 星符「メテオ」〉
少し強めのスペル!これならどうだ!
しかし、そんな期待は裏切られた。
握られていた剣で真っ二つにされた。
…これ…耐えられなくないか?
流星〈スペルカード発動 星符「流星群」〉
流星〈スペルカード発動 星符「コントロールスター」〉
流星〈スペルカード発動 星符「スピードスター」〉
これだけあれば!!
まずスピードスターで牽制する。
簡単に斬られる。
…分かっていたとはいえ…少しはダメージは入ってほしかったな。
次だ!流星群でけしかける。
その間にコントロールスターを操って後ろから接近させる。
これなら!
…しかし、回転斬りで一蹴された。
…勝てなくないか?これ。
そして…フランは振りかぶって…
[剣を投げた]
…投げた?!
あ、これ弾いたり防ぐのは無理な威力だ!!
\(^o^)/
…頑張って耐えなきゃレミリアさんに当たるし…覚悟を決めるか。
流星「うおおおおおおお!!!!!!」
あ、これやばいわぁ…
炎のせいで火傷にもなりそうだなぁ…。
だが、耐えるしかない。
流星「がああああああああああああ!!!!!!!!!!」
流星「キツイキツイキツイキツイキツイ!!!!!!!!!!!!」
本当に死にそうな威力なんだが?!
というか、常人ならすでに死んでるなこれ。
…俺だからよかったものの…。
いや、現在進行形で死にそうだからよくはねぇ!!
そして遂に…
剣が消えた…!
流星「けほっ!けほっ!!」
流星「ぐえぱっ!!」
俺は血を吐いた。
…これ、死ぬのでは…?
フラン「へえ、よく耐えたね」
フランは上から高圧的な態度でそう言い放った。
フラン「でも…」
でも…??
あ、なんか嫌な予感がする…。
フラン「もう飽きたから…終わらせちゃうね」
あ…\(^o^)/
結局…死ぬのではこれ…。
ヤバいヤバいヤバい…
レミリアさんは起きないし…それに
後ろですっごいやばそうなでっっっっかい弾幕が出来上がっている…。
最後の望みーーー!!!
流星「レミリアさん!レミリアさん!!」
………………。
起きねえええぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!
どうする…『アレ』を使うか…??
………………。
…というか、使わないと死ぬな…。
レミリアさんも危ないだろうし…。
使おう!使っちゃおう!!
正直かなり使いたくなかったけど…。
しゃーない!
流星〈神器召喚 天照大御神「八咫鏡」〉
そう言ったその瞬間…
手元には鏡があった。
それを弾幕に向ける
え?鏡がフランの弾幕に耐えられるわけないだろって??
しかーし!この鏡は特別製!!
なので割れないのです!!
…俺は誰に解説しているのだろう…?
死にかけでおかしくなったかも。
そして、遂に鏡と弾幕が接触する…!!
流星「ぐっ!!!!うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
この弾幕やべえぇ!滅茶苦茶重い!!
…これ、スペルじゃないんだよな…?
どんな強さだよ…。
でも、俺だって負けてられないんだよ!!
流星「うぐうううぅぅぅぅ………があああああぁぁぁ!!!!」
流星「おんどりゃああぁぁぁ!!」
その掛け声と共に、弾幕を弾き返す…!!!!
流星「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…」
お、重かった…!
腕がキツイ…。
フラン「え?」
フランの顔が驚愕の色に変わっていく。
今しかない…!!
流星「レミリアさん!!起きてくださいってばレミリアさん!!!!」
そうして、ようやくレミリアさんが少し動いた。
レミリア「ん-ーー…はっ!!」
なんだろう…デジャブを感じる…!
レミリア「ど、どうなったの!?」
ようやく起きた!
これで…
逃げられる!!!!!!
流星「レミリアさん!とりあえず逃げましょう!」
流星「話はそれからです!!!」
レミリア「え、えぇ…」
そうして二人でダッシュし始め「逃がすと思ってるの????」
…ニゲラレマセンデシタ。
そして、レミリアさんが口を開く。
レミリア「ごめん流星!私もう走るくらいの体力しか余ってない!!」
…だよなぁ。
しょうがないか…。
流星「レミリアさんは上で見ていてください」
…やるかぁ…。
流星「フラン!第三ラウンド…始めるか?」
フラン「勿論!!」
…よし…自ら死地に赴こうじゃあないか…。
流星「じゃあ、位置についてくれ…」
━━━移動なう━━━
流星「よーい…ドン!!」
スタートの合図をしてもどちらも動かない。
そして、フランが口を開いた。
フラン「じゃあ、こっちからいくね」
そういった後に仕掛けてきた技は…
また巨大な弾幕を生成し始める。
流星「またかよ!!おい!!!!」
流星「こっちはもう体力がほぼないのにさあぁぁ!!!!」
あれを出して使用するのかなり体力削られるのに!
流星〈神器召喚 天照大御神「八咫鏡」〉
流星「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬ!!!!」
やっぱりかなり重いな!!
それに…さっきの弾幕よりも凄く禍々しい見た目してるんだが…?
流星「おんどりゃあ!!」
さっきいよりも威力マシマシな弾幕だった…。
返した弾幕を軽々とフランは避ける。
デスヨネー。
フラン「次はお姉様に」
レミリア「え??」
あ、マズい!!!!!!!!!
それを視認した俺は剣を抜きながらレミリアさんの前に立つ。
流星〈スペルカード発動 一の巻「天一閃」〉
間に合った!!
流星「あぶねぇわ!!」
これは…空中戦になるか…。
流星「レミリアさん!下に降りていてください!!」
レミリア「分かったわ」
そう言うとレミリアさんは下に降りていく。
フラン「もういっちょ!!」
元気よくフランは弾幕を作る。
いや怖いわ!!!!
レミリア(そろそろフランを止めないとマズい!!!)
流星「あーっ…。キッツいなぁこれ…」
そう言っている間にフランは弾幕を射出する。
流星〈神器召喚 天照大御神「八咫鏡」〉
もう一回弾き飛ばす。
キツすぎないかこれ????
レミリア(よし!フランに戦いの中止を呼びかけよう!それくらいしかできないし…。)
咲夜「お嬢様~」
咲夜「お客様をお連れ………」
レミリア「フラン!!落ち着いて!!!!」
フラン「あっはは!!お兄さん面白いねぇ!!!!」
流星「ちょ…これ以上はキツいぞ!無理だぞ!!」
本当にマズい…あと一発が限界だ…。
レミリア「フラーン!!目を覚ましなさーい!!!」
咲夜「………………。」
咲夜「どうしてこうなったの????」
あ、咲夜さんだー…。
レミリア「あっ!さ、咲夜!!助けてちょうだい!!!」
レミリアさんが咲夜さんに助けを乞う。
ぷにネコ「りゅ、流星?!?!」
………………。
…はい??
流星「えっ!?ぷにネコ?!?!」
咲夜「まさかの知り合い!?」
ぷにネコもちゃんと幻想入りしてたんだな。
これは、チャンスだ!
流星「レミリアさん!ぷにネコを連れて奥に避難してください!!」
これなら、戦闘不能になったレミリアさんに護衛を付けて避難させられる!
レミリア「わかったわ!」
レミリア「そこのぷにネコ…さん、こっちよ!!」
そうして二人は奥に駆けていく。
これで安心できる…。
流星「咲夜さん、なんとかここでフランを止めますよ!」
フラン「私が、お姉様を逃すとでも??」
…え?
流星「え??」
そう言った直後…
弾幕が俺を避けて奥へと飛んでいく。
流星「ま、マズい!!」
油断してた!しくじった!
流石のぷにネコでも後ろからの不意打ちはヤバいのでは?!
咲夜「大丈夫よ、流星」
咲夜「今、壊してきたから」
全く動いていないように見えたんだけど…?
瞬間移動系とか…か?
時間系も有り得るな。
今はそんなことはいいか…。
流星「そ、そうか…。よかった…」
それより…
流星「俺の友達を傷付けようとした罪は重いぞ??」
そう言いながら俺はフランを睨みつける。
フラン「そう言っても、貴方は私には勝てないでしょ??」
流星「それは…どうだろうな」
ぷにネコも来てるし、少し開放するか。
流星〈???「??????」〉
体の周りが炎に包まれる。
体が熱くなっていく。
不快な熱さじゃない、むしろ心地いい。
久しぶりに使うなこれ…。
かなり懐かしい感覚だが、すぐに体に馴染んでいく。
フラン「…え?」