第二話「能力」
━━━???━━━
???「うーん…」
???「…っは!」
…ここは?
周りを見渡す。
和室のように見えるけど…
僕は確か…
???「あら?起きたの?」
声のする方に顔を向けると巫女服を着た少女がいた。
???「えっと…」
???「あ、自己紹介が遅れたわね」
霊夢「私は霊夢。ここ博麗神社で巫女をしているわ」
???「あ、ご丁寧にどうも」
ぷにネコ「僕はぷにネコと言います」
霊夢「ぷにネコ…ね。珍しい名前ね」
ぷにネコ「友人がつけてくれたんです」
霊夢「…名付け親…?」
ぷにネコ「まあ、込み入った事情があるんです」
霊夢「そう、まあ深くは聞かないでおくわ」
霊夢「遅れたしまったけど、あなた大丈夫?」
ぷにネコ「え?なにがです?」
霊夢「あなた空から降ってきたのよ」
ぷにネコ「………」
…なんだっけ
確か僕は避難していて…
ぷにネコ「ああ…思い出した」
ぷにネコ「僕、地震が起きて避難していて穴に落ちて…」
霊夢「それで幻想入りと」
ぷにネコ「幻想…?」
霊夢「そうか、あなたは外来人だから知らないのね」
なんだろう…そういう事を言う施設なのかな?
霊夢「ここは幻想郷。すべてを受け入れる世界」
霊夢「あなたはここに呼ばれたっぽいです」
っぽいってなに?!
霊夢「ここだとあなたを住まわせるほどの経済力がないので紅魔館という場所に案内するわね」
ぷにネコ「えっと、その、はい」
━━━紅魔館━━━
そうして僕はようやく地に足をつける。
すっごい気持ち悪い…
霊夢「咲夜ー!」
霊夢さんがそう叫ぶと…
???「あら、霊夢じゃない。どうかしたの?」
と言いながら、メイドの人が中から出てきた。
霊夢さんが今呼んでいた名前の人…かな?
霊夢「こいつを家に泊める余裕がないからここで泊めてやってほしいのよ」
こいつて
咲夜「あら、そうなの?まあ、大丈夫だと思うわ」
咲夜「最近、多いわねえ」
最近多い…?
咲夜「じゃあ、この子はここで預かるわね」
霊夢「よかった。じゃあね」
そう言い残して霊夢さんは飛び立っていった。
咲夜「じゃあ、中に入りましょうか。案内するわ」
ぷにネコ「は、はい」
これ…大丈夫かな
それに…なんだろう。胸騒ぎがする
何事もないといいけど…
そんなことを考えながら咲夜さんについていく。
そして屋敷の扉を開けた先には…
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マズイマズイマズイマズイ!!!!
このままじゃ防戦一方でやられてしまう!!
なにか…なにか対応策は…
そんなことを考えていると
咲夜「お嬢様~。お客様をお連れ…」
と、言いながら咲夜さんが入ってきた。
そして、この状況を見ながら目を見張っている。
そんなこと考えてる場合じゃねえ!!
???「落ち着いて!フラン!」
???「あはは!!お兄さん面白~い」
流星「ちょ、これ以上はきついぞ!」
これ以上食らったら死ぬ!!
???「フラン!目を覚まして!!」
咲夜「どういうこと???」
━━━少し前━━━
咲夜「という、経路で流星さんがこちらにいらっしゃいまして」
咲夜「ここにしばらく住みたいとのことなのですが…よろしいですか?」
???「いいわよ。報告ありがとう咲夜」
???「それち、一つ気になったことがあるのだけど」
咲夜「どうされました?お嬢様」
お嬢様「流星の能力って何なのかしらね?」
咲夜「パチュリー様に調べてもらいますか?」
お嬢様「お願いするわ」
咲夜「それではお嬢様。失礼しました」
━━━図書館━━━
咲夜「パチュリー様ー」
パチュリー「あら、咲夜じゃない。どうかしたの?」
咲夜「ご相談があるのですが」
パチュリー「どんな相談かしら?」
咲夜「実は…」
咲夜「かくかくしかじか」
咲夜「というわけでして」
パチュリー「なるほどねえ」
パチュリー「いいわよ。私も気になるから」
咲夜「ありがとうございます」
咲夜「では、お連れしますね」
━━━流星の部屋━━━
うーん…ここでも一応電波は届くっぽいな。
あいつにでも連絡してみようか…?
咲夜「流星~入るわよ~」
流星「どうぞ~」
流星「どうしたの?」
咲夜「ちょっと用事があるからこっちに来てほしいのよ」
流星「別にいいけど」
咲夜「じゃあ、ついてきて」
━━━図書館━━━
咲夜「パチュリー様~。お連れ致しました」
パチュリー「ご苦労様」
パチュリー「それじゃあ、始めていくわね」
そう言いながらパチュリーと呼ばれた人は本を持ち、なにかを唱え始めた。
そして目の前に魔法陣ができたのも束の間。
すぐに消え、そして何やらパチュリーさんが驚きの表情を見せた。
パチュリー「流星、あなたの能力は…」
パチュリー「星を操る能力〈と〉」
と。っていう事は二つあるのか?!
それよりもえ?星?星を操れるの?!
そうして、そのままパチュリーは言葉を紡いでいく…!
パチュリー「神剣を扱う程度の能力よ」
咲夜・流星「はあ?!?!」