財務省はまともな省庁であったのか?
財務次官、モノ申す。こんな事を本当にしでかすぐらいに財務省という省庁は増長している。なんと、空恐ろしい事に、財務省事務方の頂点の肩書をチラつかせながら、自分たちの省益誘導のための記事をデカデカと週刊誌に載せさせているのである。”元”とか”匿名の財務官僚A”ぐらいなら割とあったけど、ここまでやるかぁ~って感じだ。内容? 本当に気持ち悪いよ。
やむにやまれぬ大和魂だの心あるモノ言う犬だのと、財務官僚はこの国で一番徳が高いのだとでも言わんばかりの自画自賛と、タイタニックがどうのワニの口がどうのとちょっとばかり言葉を変えただけの使い古されたレトリックだけで構築された8,718文字である。結局のところ、その内容は藤巻辺りのハイパーインフレ論の繰り返しに過ぎず、この人物が16年も前に書いた予言書のまんまなのだ。予言は当たったのかって? 当たっていたのなら”オオカミ少年”を自称する必要なんてないよね。
この文章の結論とは”国民を助ける事はバラマキ”だと言うだけのである。このイカレタ結論を述べる為に、ヒトラーばりに現実を捻じ曲げ印象操作の限りつくしている。結局のところ、財政破綻論のロジックは「人は何時か死ぬ!」と連呼するだけの代物で実証的な事は一切論じない。批判されたら「人が永遠に生きるなどあり得ない~」と騒ぐだけ。
タイタニックがどうのいうハイパーインフレ論なんて、そもそもが火に水をかけ消そうとしているのを「水をかけたから火事になったのだ」と騒ぐようなモノである。端的に、戦争でインフレになるのは「カネを刷ったから」と答えるような人たちなのだ。”何故、カネを刷る必要があったのか?”という視点が完全に欠落している。
そのことが如実に表れているのが古代ローマ崩壊についての記述だろう。かの帝国が何故滅んだのか? そんなの一言でまとめれる訳も無いと”まともな認識”をお持ちの人なら思うだろう。だが、財務省事務方の頂点たるお方にとっては造作も無い事なのである。
原因は? 『バラマキ』、以上。
イヤ、ホント、マジで、マジメに、それだけ。
『バラマキ』、何の意味も定義も無い癖に何か言った気になれる素晴らしい言葉だ。強烈なマイナスイメージが付与されているが、何がバラマキであるかという定義など一切無く、故にどうすればバラマキで無くなるのかという議論も成立しない。こんな言葉を本気で使うのは、自分が全知全能で”完璧なる答え”を提示出来るとか思い上がっている人間ぐらいだろう。
偉大なるクソ構造改革論者、”大”竹中平蔵”大”先生の御言葉が思い出される。
「コロナ問題最大の課題は、病床不足で医療逼迫すること。病床を増やせというと、医療関係者は「出来ない」理由を並べたてる。小泉元首相は官僚に対し、「出来ない理由を言うのではなく、専門家ならどうしたら出来るか案を持ってこい」と常に述べた。「医療ムラ」を解体しないと、日本は良くならない。」
特に「出来ない理由を言うのではなく、専門家ならどうしたら出来るか案を持ってこい」素晴らしい言葉だろう? 『バラマキ』等という言葉は、気に入らない、という以上の意味を持たない棍棒に過ぎない。財務省と言うのは各省の予算を審査するとか言って、実態はマウンティングに勤しんでいるだけの省庁なのである。
そういうのは防衛予算における財務省の難癖をみれば明らかだ。何十年も前に小銃に改善点があるのを握りつぶすなど序の口で、半世紀前からほとんど変わっていない戦車も戦車だと主張し、それがダメになると、装甲車に大砲を載せたモノを戦車として扱えと言う。大型輸送機とオスプレイの違いも判らない。挙句に、自衛隊にもっとカネを稼げとか言い出したりもする。
今挙げたような事を、東大出のご立派なお頭を最大限度活用して言ってくるのだ。勿論、その具体的方法など彼らは考えないし、仮に考えたとしてクソの役にも立たない。彼らは下々が通常業務に溺れながら考える、神にでも選ばれたと思い上がっとる連中を説得する為の言葉を”拒否”するだけでいい。そういうマウンティングをする事を目的とした人員を各省庁、各自治体に送っている。完全に政治将校そのもので、あちこちでパワハラ・セクハラやりたい放題である。各省庁、医療機関、教育機関など財務省にお伺いを立てなければならない所の財務省対策の文書は狂気に満ちている。
財務官僚どもはバカなのではない。単に国家に忠誠を誓っていないだけの話である。彼らが不偏不党の忠を尽くし有意な忠犬として振る舞うのは”財務省”とその省益に対してであり、それ以外には口から詭弁をダラダラこぼし、所かまわず噛みつく狂犬の群れとして振る舞う。
まったく自衛隊という省庁で似たような事をすれば、自身の上である防衛相から引責要求され、更迭どころか懲戒免職まで請求範囲になり、その後も何かとウダウダ言われると言うに。財務省におかれましては”私的意見”で済むそうだ。挙句に、本来、このような事に厳格に対応し綱紀粛正を請求しなければならない立場である財務相が容認する。
おまけにだ、この件において「”元”財務相が容認していたから~」みたいな政局化を目的としてるとしか思えない主張までしている。だからなに? としか思えないが、野党はコレを内閣不一致だだのと攻撃材料にするのだろう。いわゆる、森友文書改竄問題でも、彼らは自分たちの都合でやらかした事を平然と政治家に着せ掛ける事にためらいが無い。
シビリアンコントロールとは、文官による武官統治では無い。(社会主義国じゃあるまいし)政治家と通じて一般人が官僚機構をコントロールする仕組みそのものの事である。財務省においてはソレが全く機能していないのだ。彼らは自分たちの気分に合わないとすぐにクーデターめいた事をしでかす。ノーパンシャブシャブなんて下劣極まりない事をしていた時代から一切の変化無い。