暫くの夢幻
とあるビル…
「いいか、奴はここに現れるだろう。たくさんの罠をしかけておいたが油断するなよ。」
「はっ!」
外…
このビルだな。これ丸ごと奴らのらしい、他に会社のロゴなども見当たらない。組に残った金で建てたのだろう…さて、中は当然罠だらけだろう。こういう時、何がいいか分かるか?
…そうだ、爆発するんだ。こんなこともあろうかとちゃんと備えはしておいた。プラスチック爆弾…簡単なやつだが、ビルの一角をぶっ飛ばすくらいの威力は備えてる。爆発対策されてたらまた別の話だが。
「お兄ちゃん爆弾も作れるのね…」
「何でも屋はなんでも出来るんだ。当たり前だろう?」
「何でもできすぎでしょ」
「危ないから車の中にちゃんといろよ?」
ポチッ…ドカーーン!!
ビルの一角が吹っ飛んだ。爆発対策くらいしとけよ(-ω-;)
中では大騒ぎだろうよ
ビル内部…
「何事だ!?」
「爆発だ!爆発されたぞ!」
「見張りはどうした!?」
「分かりません!!」
「あいつ!まだ爆発させるつもりじゃあ!?させるか!!」
「リーダー!!そっちには罠のレーザー光線が!!」
「いぎゃあああああああ!?!?!?!?」
外…
中はかなり慌ただしくなったらしい。誰か1人くらい中から狙撃しようとか思わないのかねぇ。所詮残党の寄せ集めってことか…ハイテク機械はあるのに勿体ねぇな。
お?誰か出てきた。…あーあ、ありゃ自分でしかけた罠に引っかかりまくったな
「はぁはぁ…ゆ゛る゛さ゛ん゛!!(怒)」
「てめぇらがふってきた戦いなんだ。死ぬ覚悟は出来てんだろうな?」
「やれぇぇぇぇ!!」
「ぉぉおおおお!!!」
ピストルやら刀やら剣を持ったよくいるようなチンピラが襲いかかってきた。ん?ヤクザじゃないのかって?こんなガキみてぇなやつらはヤクザって言わねぇよ。
さて、5分もかかんなかったなこんなヤツら。
「相変わらず化け物だな…だがそれまでだ!」
「…!」
どうやら俺はいつの間にか手錠をつけられたようだ。俺に手錠をつけるとはなかなか見所あるな…まぁすぐそいつは倒れたがな
「特攻させたのは初めからこれが目的か?」
「そういうことよ…!今日ここに貴様の墓場を建ててやるよ!はははは!!」
「……勘違いしてやがるな」
「なに?」
「100の差が半分になった程度で埋まると思うなよ?」
「この…!ぶっ殺す!!」
剣と銃でこちらを攻撃してきてる。まぁ、あんな太刀筋見切るのに苦労はいらない。もっと大人数で来ればよかったのにな。
しかし、ひとつしか使えないのはさすがに不便だな。余計な時間がかかる…早く蹴りをつけたい。よし、壊してもらうか
「おら!逃げ腰か?情けねぇな!」
相手のはなった銃弾を使い俺は手錠の鎖を壊してもらった。…4発で壊れたか。まぁまぁだな
「はっ!まさか…くそっ!!もう容赦しねぇ!」
そういうと相手はマシンガンを取り出した。あんなのいつの間に…しかし、さすがに不利だ。仕方ない、これを使うことになるとは思わなかったが
「これでも食らっとけ」
「え…?うわっ!?」
俺が放ったのは高出力の煙玉だ。あっという間に相手の周りは煙だらけ。いくらマシンガンを連発したところで当たらないな。当たったところで俺は殺せねぇがな
カチャッ…
「お前は俺から逃げられん…意味無く連射するようなお前にはな」
「そっちか!!」
今気がついたって遅い…ゲームオーバーだ。
バキュン!!!
「かはっ……!!!」
持ってきておいて正解だな…熱感知スコープ。高くついたが中々に便利だ。ふう…終わったな。
翌日…
「再び黒羽の天使です。最近になって登場頻度の高い黒羽の天使ですが、今回は危険組織シルバーバイソンの残党と思われる人々であり警察は引き続き黒羽の天使の行方を調べております」
「お兄ちゃんまたニュースになってるよ」
「いつもの事だ。」
「…あの人達報われたかな?」
「さぁな。けど、薄汚い殺し屋に復讐をされても嬉しかないんじゃねぇか?」
「そうかな…?」
あたしは…あの時嬉しかったな。
変かな?




