Episode:00
執筆中
私の名前は雨乃 那月。ごく普通の社会人である。
適度に両親や祖父母から可愛がられて育ち、大きなトラブルを起こすこともなく小中高を卒業。大学や専門学校に進もうと考えるほど学力も夢も持っていなかったため、何度か転職を繰り返して、20歳を少し過ぎた頃に大手のスマホ販売会社に落ち着いた。
サービス業だから仕方ないことなんだろうけれど、長期休暇は取れない上に仕事がキツイ。何がキツイって、タチの悪いクレーマー対応とかクレーマー対応とかクレーマー対応とか。ドヤ顔で「お客様は神様だろ」とか無理難題押し付けてくるやつが多くて嫌になる。その分今までの職場の中で給料がダントツで高いからなんとか続いてるようなものだ。
あと私が生まれ育った場所は都会から遠くはなれた田舎だから、そういう大手の会社に務めたりでもしなければ、いい出会いに恵まれない。私自身の魅力の足りなさや人間性の良し悪しにも多少欠点もあるかもしれない。いや絶対それもあるが、それを差し引いても出会いがないのである。
ただし、出会い自体が増えたところで、お望み通りの異性と結ばれるなんて都合のいい展開はサッパリ起こらないのだが。
ーーまあ、そんな関係ない話はこの辺りにしておこう。
それで、なんだっけ。ええと、そう、私が「ごく普通」の人間であるということをアピールしたいんだった。そうだ。
話はぶっ飛ぶが、仕事でヘトヘトになって泥のように眠って、いつものように朝起きたと思ったら見知らぬ人達と一緒に真っ白い空間に居て、突然この世のものとは思えないほどの美男美女がたくさん現れたかと思いきや、
「貴殿らは我々管理者の手違いにより輪廻の断りから外れて云々」
「詫びに異能を授け今まで貴殿らが過ごしていた地球とはかけ離れた異世界での生活を云々」
と言われた時の感想を百文字以内で述べよ。