表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

同居??

作者: 神名代洸
掲載日:2018/11/04

学生だった頃からの憧れだった一人暮らしを始めて早ひと月。

少しずつ慣れてきた生活に僕はホッと一息ついていた。バイトもそう。

はじめは慣れなくて失敗の連続だった。

でもね、流石に3週間ともなるとだいたいのコツがわかってくる。



日々を忙しく過ごし、自宅に帰ってくるとバタンキュウということも少しずつ減ってきて見たいテレビとかを見たいだけ見ている。


「さ、さっ。バイトも終わったから、後は宿題だけだな。まずはいるものを買いに行かないとね。」

そう言いながら自宅から一番近いスーパーまで歩いて行く。

時間も遅い為、まず見切り品の惣菜を探す。


まだ種類はあったので、2つ手に取りカゴに入れた。

半額だったのでめっけものだ。

他にもお菓子やジュースを手に取る。

レジに並んで会計を済ませ、自宅へと歩いていく。自宅までは徒歩5分だ。近いなぁ〜。



玄関を開け中に入ると、買って来たものをそれぞれの場所にしまう。食べるものだけは出しておいて。


部屋はそれほど大きくない。

ただ人1人が暮らす分には十分な広さだ。


食事を済ませ、片付ける。

姿見が気になった。

自分の背が鏡に映っている。


後ろ姿を見てみた。

特に変わったところはない。

何故かふと気になったので見てみたのだ。

太ってはいない。

かと言って細すぎるわけでもなく普通体型だ。


夜も遅くなると姿見に映る自分が怖くなる為、タオルをかけて見えなくする。

こういう時には実家が恋しくなる。



そんな日常を過ごしていたある日、友達が部屋に遊びに来た。もちろん同性だ。

ここは男子寮。

女子は入れないのだ。

2時間ほどテレビやたわいない話で過ごし、夜も7時になったので帰ることになった時その友人がポツリと言った。



「ここ…なんか寒いよね〜。」

「えっ?そうか?」

「なんかさぁ、誰かにじっと見られてる気がしてさ〜。落ち着かないんだわ。言わなかったけどな。気をつけろよ?なんかあったら相談に乗るからさ。じゃあな。」

「あ、ああ。じゃあな。」


そんな話を聞いたら気になるじゃんかと思いながらも玄関の鍵をかけ部屋の中をぐるりと見回した。

特に変わった所は…無いよな。

気のせいだろうと思い、浴槽にお湯を入れた。もちろん風呂に入る為だ。


ガタン!

音がした。

何かが倒れた後のような気がして風呂場から出て見たが、特に変わったところは見られなかった。気のせいと思い、そのまま服を脱いで体を洗い、十分ほどして浴槽に入りその日の疲れを取る。

そして浴槽から出て体を拭き服を着る間も何かに気を取られてしまっていた。

ダチの言った事が気になって仕方がなかったのだ。

そもそもその手の話は信じてないから。

だけどね?今回ばかりは違ったんだ。

だって今目の前にあるその物にあってはならない事が写り込んでいたから…。

そう…僕自身が違う事をしていたのだ。あり得ない。

ホント。

マジかよって感じかなぁ〜。

僕はその物…姿見を大きなバスタオルで覆い隠すとようやくホッとできた。


そもそもその姿見はここに越してきた時に買ったもの。誰かが使った…なんて事はないはずだ。

じゃあ何で?と言いたい。

僕なんかが分かるわけがない。

ここに前に住んでた人はどうしてたんだろう…と思った。



そういう時には管理人に聞けば分かるかなと思い、時間がある時に管理人に聞いてみた。

でもね、管理人惚けてはっきりとは教えてくれなかった。

何で?何か気になることでもあったのかなぁ〜と考え出したらきりがない。

たまに喋るようになった住人にそれとなく聞いてみた。

するとね、喋るわ喋る。

これでもか〜ってくらい喋ってくれたよ。

でもね?これと言って何かあった曰く付きの事故物件ではなさそうだ。




神社に行ってきたよ。お札を買いにだけどね〜。

部屋の入り口に貼ってみた。

ホッとしてる自分がいた。

でもね?それが良くなかったかも…と後悔したのはそのあとすぐの事。


「ドンドン!」と何かを叩く音がした。

初めはなんの音か全くわからなかったのだが…。

でもね?音がするんだからどうしたって気になるよね。

でね?耳をすませて音の出所を探そうとしたんだ。

でも分からなかった。なぜかは分からなかったんだけど…。


そんな状態が1週間も続くと気味が悪いと思うだろう?僕もそうだった。

でね?原因を探したんだ。分からなかったけど、なんかお札を貼ってからの気がしていた僕は1度剥がしてみたんだ。その日の夜は寝苦しく、なかなか寝付くこともできなかった。

でもね?音がしなかったんだ。

何でだろう…と思うじゃん。普通。

その時ふと思ったんだ。姿見…。鏡…。そう、鏡だ。

そこから音が聞こえてきていたんだ。ようやく分かったよ。

部屋の電気をつけ、姿見を隠していた布をめくると鏡に映る自分をじっと見つめていた。

するとね?その自分が動いたんだ。僕はただその場に突っ立っていただけなんだけどね。片手をヒラヒラと動かしているではないか。

これって一体どういうこと?

ドッペルベンガー?

いや、違うよね。

じゃあ何?

怖くなった僕はまた姿見に布をかぶせたのだが、今度は何かを叩く音が聞こえてきた。

それも姿見から。

なぜわかるって?

だって布が揺れてるから…。

怖かったよ〜。

でね?今の時間ならまだ外に出られるから慌てて部屋から飛び出したよ。門限にはまだ時間がある。

あっ、もちろん最低限必要な財布と携帯は持ってね。

まず向かったのは管理人室。

寝てるかもって思ったけど、緊急事態だからドンドンとドアを叩いた。

「管理人さん起きてませんか?」

しばらくするとドアが開いて管理人が出てきた。

「何ですか?こんな時間に。」

「僕の部屋、なんか変なんです。見てもらえませんか?」

「変…て、何が?」

「一緒に来てもらえばわかります。」

「え?今からですか?」

「そうじゃないと僕は自分の部屋で寝られません。お願いします。」


頭を下げられ渋々ながらも管理人は僕の部屋に一緒についてきてくれた。


ドアを開けるとそこはもうぐちゃぐちゃだった。

物が散乱していたのだ。


「な、なんで?」僕は状況を理解できずにいたが、目的の物を見つけると管理人に見せた。

「これ…なんですけど…。」

「鏡がどうかされたんですか?」

「この鏡にありえないものが映ったんですよ。それから僕の部屋ではおかしなことが起きるようになりまして。」

「それは一体?」

「姿見にありえないものが映ったり、音が聞こえてきたりしまして。とにかく不気味なんです。」

「本当ですか?いたずらしてるんじゃないんですか?」

「そんなことして僕に何の得があるんですか?あり得ませんよ。」


そうこうしているうちに、音が鳴り出した。あの音だ。

管理人はその場で固まっていた。

顔が真っ青だ。


「管理人さん、どうかしましたか?」

「あ、いや、何でもないよ。き、気のせいさ。」声が震えていた。何か知っているに違いないという思いが確信に変わった。


「管理人さん、原因知ってますか?わからないですか?」


冷や汗をかいている管理人は真っ青な顔をしてなお何も答えなかった。

「ここは怖いので今日はどこか別の場所で泊まります。明日朝帰ってきますから。」

そう言って僕は管理人と一緒に部屋を出てドアに鍵をかけてその場を後にした。




次の日、自分の部屋に戻ってきた僕は部屋の片付けから始めた。勿論管理人と一緒にだ。

管理人も気になっていたようなのでホッとした。

喋りながら片付けは続く。

すると管理人が何気に姿見の布をめくった。

そこにはたくさんの目が映っていた。

びっくりして腰を抜かした管理人は僕を呼んでここをすぐに引き払うことを進めた。勿論姿見も処分するようにも。


必要最低限のものを片付けると僕は管理人と一緒にこの部屋を後にした。

後日改めて必要最低限のものを箱に詰めると宅配業者に頼んで運び出してもらった。

姿見や他、かさばるものは置いてきて後で管理人に処分してもらうことになっている。



そうして僕はその部屋を後にしたのだが、その後はどうなったのかは全くわからない。聞きたくもないしね。だって怖いじゃん。


あの姿見もどうなったのか…。捨てるように頼んだけど、まだ綺麗だからと使いやしないかと気になってる自分がいる。もう忘れよう。

新しい部屋ではもう怪現象は起きていない。




たぶん。。。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ