【777】出会い
はあぁ。もう!何でこんな街中に私は居るわけ!?バグったんじゃないかな~。夕夏いないし…。
『本当にーここどこおぉぉーーー!!!』
私は街のど真ん中で、大声を出すと周りの人が私をキチガイかのように見てきたが気にしない。
『おい、そこの小童五月蝿いぞ。少しは周りのことを考えろ!ったく、これだから街は苦手なんだよ』
ぶつくさ呟き始めた老人は魔法使いのような格好をしていた。
『あ、あの…。エルフの女の子を見かけませんでしたか?私ぐらいの身長の…』
『むむぅ。…すまんが、そのようなものは見ておらん。最近は記憶力が低下しておるが、エルフであれば絶対に覚えているから…。見ておらんということになる』
『そう…ですか。ありがとうございます。……でも何でエルフなら、絶対に覚えているんですか!?』
やれやれ…とばかりに、魔法使いは首を左右に振った。
『はぁ?なにを言ってるんだ?エルフと言えば……あ?お主、《あの世からの贈り物》か。この世界に少し住んだ者ならばそのくらいの常識はあるはず。じゃがお前、その様子だと始めて間もない……もしくは、始めてすぐに儂に会ったという感じじゃな。うむ。仕方が無い。ここで話すのはなんじゃから、儂の家に来るが良い』
ラッキー!なんかよくわかんないけど…。うーん…この爺さんに付いて行けば夕夏の居場所も分かるかも。夕夏大丈夫かなぁ。あの子心配性だし運悪いし……。まあでも意外とタフなところあるしいっか!