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悪役令嬢は賢妃を目指す  作者: りのみ
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悪役令嬢の後宮乗り込み。

ヴァンディミオン殿下と歩きながら、自分の言ったことを少し後悔していた。

私のした苦労と皇后陛下のした苦労は違うし、お互いに感じ方も違うだろう。

私はエリスが立派な側室となり、私たちを支えてくれることを望んでいたし、他にも有能な女性がいたら後宮に誘う気でいた。

皇后陛下は、皇帝陛下に自分だけをみてもらいたかったのだろう。

価値観が違うのに、ヴァンディミオン殿下を責めるのが嫌だったという理由で言わなくてもいいことを言ってしまった。

そんな私に気づいたのか


「セシリア、私のために怒ってくれてありがとう。」


ヴァンディミオン殿下が一言いってくれた。

私はそれだけで嬉しかった。

お互いに黙って女官の監禁されている場所に急ぐが、先ほどヴァンディミオン殿下が皇帝陛下に言った狙われたのは私たちで、皇后陛下を陥れようしたならば嫌な予感しかしない。

女官が誰に頼まれたかすぐにわかればいいが、捜査が遅れてしまえばそれだけ噂が流れてしまう危険がある。

もうこの事件を起こした人間はそのように動いているかもしれないと思うと気がはやる。

やっと部屋に着き、ドアの前にいる騎士に話を聞くとやはり女官は何も知らなかったらしくうろたえているらしい。


「手荒なことはしていませんか?」


そう質問すると


「はい。誰に頼まれたか聞いているのですが、私は何も知らないと繰り返すだけなのです。」


そう困ったように返されてしまう。

きっと思いがけないことが起こったのでパニックになっているのだろう。


「セシリア、部屋からいったん全ての人間を出す。私が話を聞くよりもセシリアが聞いたほうが女官も落ち着いて話ができるかもしれない。任せてもいいだろうか?」


そう言って、椅子に座っている女官を残し他を退出させる。

私は女官に向き合い


「はじめまして。セシリア・エヴァンジェリスタです。あなたの名前を伺ってもいいかしら?」


そう微笑ながら聞くと女官は震えながら


「私は何も知らないのです。」


いやいやをするように首を振る。


「えぇ。ですからお話を聞きたいの。幸いジュリウス王子は問題ありません。そこは安心して。でもどうしてあなたが皇太子宮にお菓子を運んできたのか教えてもらいたいの。あなたが何も知らないというのなら、誰かがあなたに頼んだのでしょう?お話を聞かないと、あなたが何も知らないということは私にも判断がつかないわ。」


そう穏やかに言い聞かせると


「私、後宮に勤め始めたばかりなんです。」


ぽつぽつと話し出した。


「側室の方にはついていなくて、洗濯をしたり、お部屋までお食事を運ぶのが私の仕事です。たまに側室の方つきの女官にものを頼まれるんです。」


まだ下働きの状態らしい。


「今回も、私より年上の女官から厨房にいた時に皇后陛下から、ヴァンディミオン殿下までお菓子を届けるようにと言われて・・・。私なんかが直接皇太子宮に行っても平気なのかと思ったのですが、その女官は皇后陛下のお茶のしたくがあるからと行ってしまったんです・・・。届けなきゃと思って皇太子宮に向かったのですが入り口がわからなくて迷っていたら庭に出てしまったんです。でもジュリウス王子が座っていらしたんで、お菓子を置いたらあんな・・・。」


そう言って震える自分の肩を抱きしめる。


「そう。あなたにお菓子を運ぶように言った女官に見覚えはないのかしら?」


首を激しく振る。


「次に会ったらわかるかしら?」


そう言うとこちらを向き頷く。

私は黙っていたヴァンディミオン殿下の方を向くと殿下は頷く。


「では、私たちにその女官を教えてちょうだい?そしてあなたのお名前は?」


女官は慌てて立ち上がり、礼をとり


「リリアと申します。」


と名乗った。


「ではリリア、私たちと後宮にいる女官に会って誰があなたに頼みごとをしたか教えて頂戴。」


そう言い三人で部屋をでて後宮に向かう。

後宮といえど皇帝陛下の許可がでているため護衛をつけて歩けるのがありがたい。


後宮は、事件があってすぐに人の出入りが制限されたのだろう。

庭にも廊下にも誰もいない。


「ヴァンディミオン殿下、側室の方の部屋を順番にまわり、部屋つきの女官を見せてもらったほうが早いでしょう。誰にもついていない女官は厨房に集まってもらいましょう。」


ヴァンディミオン殿下が頷き、数人の騎士に指示をだす。

側室の部屋つきの女官を側室に見せてもらい、部屋つきの女官は登録してあるので人数も確認できるよう書類を持ってきてもらう。

本来ならば後宮は皇帝陛下のためのものなので、こんなに人が激しく行きかうことはない。

側室の方には部屋からでないようにと言う知らせをしたので、何が起こったか理解はしていないだろうが、異常な事態が起こったのだけは感じているのだろう。

部屋からこちらをうかがうような気配がする。


後宮は皇后陛下が最奥に部屋があるので、手前から順番に女官をみていくことにしたが、カロリーヌ様の部屋は皇后陛下の部屋に近い場所らしいので、さりげなく騎士を向かわせる。

大体の部屋には数人の女官がいるので、書類と照らし合わせて確認することにしたが、件の女官はどうなったのだろうかと少し不安に思った。

高熱にならないインフルがあるようです。皆様お気をつけください。

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