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悪役令嬢は賢妃を目指す  作者: りのみ
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悪役令嬢の考えはズレている。

あの後何とも言えない空気になりそれぞれが各家で話し合いをすることにして私も帰宅した。

心配して家で待っていてもらっていた両親に城でのことを報告し、これからのことを話し合った。冤罪により婚約破棄を告げられたこと、王子が男爵令嬢との結婚を諦めていないこと、これからどのようにしたいか。私の考えを両親は真剣に聞いてくれた。


「まさかセシリアの言っていた通りになるとは。」


両親には覚醒した時にこの世界を知っていることを話したことがある。それでも両親は私を信じ、見守ると言ってくれた。


「エヴァンジェリスタ家の跡取りとしては、弟のニコルがいます。多分国王様達としては、カイン王子の気がどうしても変わらなければ私を王子妃に、エリス嬢を側妃にしたいと思います。エリス嬢では王子妃になれないでしょう。ですから私は後宮ではなく、結婚の条件として離宮に住まわしていただき公務だけやらせていただきたいと思っています。」


冤罪だったので修道院送りは免れたが、ほとんどの貴族に言えることだが学園の卒業の年齢には婚約者が決まっている。王家には第二王子のアラン様がいるが側妃様との子でまだ年齢が幼い。一番王太子に近いとはいえ、このままではカイン王子が王太子になることはできだろう。王子が妃を娶り初めて継承権を得られる。予定としては私とカイン王子が結婚して王太子となるはずだった。それだけカイン王子は以前は優秀だった。エリスの取り巻きと化した方々も将来を楽しみにされていた。私も学園に入る前は定期的に城に行き妃教育を受け、市内の視察を王子とともに行っていた。学園の休みの日にも城に通い王妃様による教育を受けてきた。


だが、王子がエリスを諦めることは多分ないだろう。身分的にも王子妃そして未来の王太子妃、そして王妃にはできない。他の貴族がついていかない。


私は国王様から縁談を取り付けてもらおうと思えば可能だが、相手によってはただの領地の運営にも関わらしてもらえず、ただの飾りとされてしまう。


ならば王家に恩を売る形でカイン王子の正妃となり、離宮を私の思い通りにさせてもらい、エリスは側妃として後宮にはいり王妃様に教育をしてもらえばいい。カイン王子と支えあう夫婦になれないのは残念なことだが、私は仕事、エリスは家庭とでも思えばいいのではないかと思う・・・。

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