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悪役令嬢は賢妃を目指す  作者: りのみ
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ヒロインのヒロインによるこの世界の認識。

ヴァンディミオンが私と会いたいと言っているから立ち会うと、国王や王妃たちが部屋に来た。

きっと私に <ジュエル・オブ・インペリアル> を贈ってくれてランスロット帝国に連れて行って皇太子妃にしたいと言うために来るんだわ!

それなのに着替えるように言われたドレスは私の趣味じゃなかった・・・。

椅子に座るように言われて座ったら椅子に縛り付けられた。

しかもランガの父親の騎士団長が剣を突きつけて脅かしてきた!


私にそんなことしてヴァンディミオンが黙っていないから!


そう言ってやろうとしたけど、皆怖い顔をしてこっちをみてるから黙っているしかなかった。

カインもこちらを縛られているのに黙ってみているだけで止めてもくれない。

本当に私を幸せにしてくれない男だわ・・・。

私がそんなことを思っているとセシリアとヴァンディミオンが部屋に入ってきた。


なんでセシリアなんかと一緒なのよ!


言いたいけど騎士団長の剣が怖くて何も言えない。

国王と王妃とカインがヴァンディミオンに何か話して謝っているのを黙ってみていると、カインの王太子の地位を剥奪すると国王が言い出した。

ヒロインの私を王太子妃にしないで幸せにしないからよ・・・。

そう思っていたら私の実家の地位も剥奪して王都追放とか言っている。なんでよ?!どうして?!しかもヴァンディミオンは私のことを引き渡すと言われていらないって言ってる。


「な・・・で、な・・んで、なんで私のことをいらないなんて言うの?」


つい声が出ていた。


だっておかしいでしょ?

ヒロインは私よ?

そんなことを言うのは絶対におかしいと、ヒロインの私が <ジュエル・オブ・インペリアル> をもらえること、ランスロット帝国に連れて行ってくれることを不自由な姿勢だけど一生懸命話した。

それなのにヴァンディミオンは私にわけのわからない質問をしてきた。それはセシリアが転生者だからシナリオが変わったのよ!と言おうと思ったのにその前に不愉快だと言い捨てられた。

ヒロインなのにこんなのはおかしい、と思っていると <ジュエル・オブ・インペリアル> をだして私には贈るわけがないと、私に大間違いだと言い切った。

呆然としていると、ヴァンディミオンとカインがいなくなっていた。

セシリアが涼しい顔で国王と話して出て行こうとしているのをみてすごく腹が立った。

椅子に縛り付けられているのも忘れてセシリアに詰め寄ろうとしても、騎士団長が邪魔をして前に進めない。

そんなことをしているうちに大勢の騎士が来て押さえつけられてしまった。


「あんたが何か言ったんでしょ?!じゃなきゃどうして私が拒否されるの?!ヒロインなのに?!邪魔ばっかりして!性悪っ!あんたが私の居場所を奪ったんじゃない!絶対許さないんだから!」


ヴァンディミオンがあんなことを言ったのも、私が幸せになれないのも全部セシリアが悪いんじゃない!そう思って叫んでもセシリアは表情も変えず、皆して黙って私をみているだけ。

騎士は私を椅子ごと起こしてそのまま全員出て行ってしまった。


どうしてこうなるの?

私はエリス・ユリエール。

『愛の貴公子達。~下克上の恋をしよう~』のヒロインで、高い身分のキャラと恋におちて、ライバルの婚約者の令嬢にいじめられても負けないで、そんな私に心惹かれたキャラに愛されて最後には幸せになる運命なのに。

私はヒロイン。私はヒロイン。私はヒロイン。

愛されて幸せになるヒロイン。

セシリアは悪役令嬢。カインの婚約者で私をいじめて最後は婚約破棄されて最後には修道院に送られる悪役令嬢。

キャラが、ヒロインよりも高い身分の婚約者である悪役令嬢よりヒロインを選んでくれてヒロインが愛されて幸せに暮らせる世界。

そんな世界のヒロインであるエリス・ユリエールに転生した私。

私はヒロインだから幸せに暮らせるはずなのにおかしい。ヒロインは幸せになる運命なのに。それがこの世界のはずなのに。

どうしてヒロインの私が幸せになれないの?!

おかしい。おかしい。おかしい。

ヒロインは私。この世界で幸せになるのはヒロイン。だから私は幸せにならなくてはいけない。

椅子に縛り付けられたまま、私はヒロインが幸せになるはずだと、ずっと思っていた。

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