ヒロインのヒロインワールドのための企み。
このゲームはそれぞれのキャラと結ばれるとエンディングでそれぞれ記念品がもらえる。
全てのキャラの記念品を持っている状態で逆ハーレムエンドにすると、二周目が開放される。強くてニューゲームみたな感じかしら?そこでヴァンディミオンも攻略対象にできるようになる。
そこまでがとってもキツい。
一周目までの逆ハーレムは王太子妃となったヒロインをそれぞれのキャラが支えるというものまでなんだけど、全キャラ攻略、そして逆ハーレム攻略が終わって二周目から少しシナリオが変わる。そのシナリオでも逆ハーレムを築いて王太子妃としてすごしていたヒロインに、ある日ランスロット帝国の皇太子になったヴァンディミオンが求婚してくる。
追加されるシナリオはヴァンディミオンとヒロインは短期留学中に出会っていてその時見初めたという設定で皇太子になったから迎えにきたというもの。プレイヤーに都合が良すぎるんだけど、それぞれの攻略にかかる時間、逆ハーレムにする難易度の高さによりヴァンディミオンはご褒美キャラだった。だからすっごく大好きだった。
そして逆ハーレムで王太子妃のままでいるか、ランスロット帝国とイストール国の橋渡しとして共有されるか、帝国に嫁ぐルートが用意されている。
現実には絶対にありえない話なんだけど、共有ルートの最後のエンディングスチルが <全ての愛を君に> というものでそれぞれのキャラの贈り物を身につけたヒロインが、キャラに抱きしめられ、ひざまづかれ、手をとられ、髪を触られて微笑んでいるもので最初はそれを目指していたのにセシリアに邪魔された・・・。
ゲームの世界なんだから私がそうなれたはずなのに!
私が帝国の皇后でこの国の王妃になるはずだったのに!
なんで邪魔するのよ!
セシリアが転生者だから駄目だったの!?
おかしいでしょ!実家にも帰れないし。
すっごく考えて、リセットボタンも二周目もないから側室教育を受けてカインに責任をとってもらおうと思った。
カインのくれたティアラよりも、レオンのくれたブレスレットよりも、ユーリのくれたドレスよりも、ランガのくれた靴よりももっと、もーっと豪華だったネックレス。あれが欲しいと思った。あれを私がもらえば完璧じゃない!?
セシリアに盗られたこんな国いらない。
ただカインがあのネックレスの意味を知っているかわからないから、どうやったらもらえるか考えて他国のことも一生懸命勉強して帝国で流行っているネックレスのことを知っておねだりした。
セシリアが転生者なら話が変わっていると思うけど、ヴァンディミオンは存在してるし皇太子になったのも聞いた。いつか絶対出会うはずだし、私の物のはずだから自分からイベントを起こさないと!でも立場的に何かすることはできないし・・・。
だから、違う名前をカインに教えてねだったの。ヴァンディミオンに対してもアピールできるかと思ったし。
建国祭の三日間、こっちに滞在すると聞いて直接話をしたいと思っていたのにどうしてまた騎士がエスコートなのよ!?
帝国の皇太子のおもてなし位私にだってできるわ!
でも直接会えたらきっと運命だとあっちも思ってくれる・・・。そうよ!三日もあるのよ!同じ会場にいれば絶対に会えるわ!
そんな考えで私は夜会に出席した。




