ヒロインによるヒロインの教育について。
カインが最近の自分の執務を話してくれる。
王妃たちの教育はきついけど側室になるため努力している私に対してカインは以前のように笑ってくれる。
夜会があるとかで数人の側室からの教育はなくなったけどその代わりにマナーやダンスを教えている側室との時間が増えた。
はっきり言ってこの側室たちは厳しい。ダンスを教えてくれている側室はダンスなら何でも踊れるというし、マナーを教えてくれている側室はどの国のマナーも知っているという。
私がすぐあんたたちと同じくらいできるわけないでしょ!
と叫びたいのを我慢しておとなしく教育を受ける。
王妃から送られた夜会のドレスや装飾品は少し期待はずれだった。セシリアは王妃達と一緒に仕立てるって聞いたのに。
けれど当日私は騎士にエスコートされ会場に向かう。
なんであの女の方が綺麗なドレスなの!装飾品だって私のより立派だし!私のドレスには刺繍やビーズなんて飾りはついていない。頭にも小さめのティアラなんてしていて髪の毛の色と一緒になって光輝いてみえた。
ズルい、ズルい、ズルい!
屈辱で内心ぐちゃぐちゃになりながらも私はおとなしくこれまでの事を謝罪して回る。
ダンスも踊ることなくカインたちを遠目にみていたら時間がいつの間にか過ぎていて夜会が終わった。
私はエスコートしていた騎士に部屋に戻されて侍女に着替えさせてもらい息をつく。
誰もいなくなった部屋で私はこれからどうすればいいのか考えた。
王妃たちの言う事を聞いて教育も受けてきた。カインからまた笑ってもらえるようになってきた。
ここは私がヒロインの私のための世界なんだから私が幸せになれて当たり前!
そう思っていたのは間違いだったのだろうか?セシリアが転生者だったのが誤算だった。ならやっぱり私はきちんとやり直せばいい。
考えているとカインの訪れを侍女が告げてきた。私はカインを迎えるために微笑みながら呼ばれたほうに向かった。




