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悪役令嬢は賢妃を目指す  作者: りのみ
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悪役令嬢の胸のときめき。

カイン殿下と他国について話をしていると、王妃様が外交は主体となっているのでどうしても教育を直接受けた私が教える側になってしまう。


他国について詳しい側室のダリア様は元は商家の娘だったが貿易によってこの国の発展に貢献したために父親は男爵の位を授かり、父親に付いて国々を巡っていた本人は好奇心や努力により他国のことを学び、その知識深さを国王様と王妃様に尊ばれ後宮に入った方だ。赤毛の濃い茶色の瞳の美しい方である。

その方に幼い頃から私は他国のことを学び、国によって文化の違いがあること、我が国とは全然違う国の話を物語を話すようにわかりやすく聞かせていただいたものである。


今までのカイン王子はそんな私のことを自分より優れていると思い劣等感を貯めていたのだろうと思ってしまうが、意欲的に私の意見を聞いてくれるカイン殿下はこれから今までの分を取り返していくのだろうと頼もしく思う。


ユーリ様とはカイン殿下と執務室で会った時に直接謝罪をいただいた。これからカイン殿下の支えとなれるよう努力していくとの言葉を聞いたのできっと将来はカイン殿下の良い片腕となってくれるだろう。


エリスについて聞いてみると、きちんと教育を受け自分から空いている時間は諸外国についてのことを学ぼうとまずは本を読んでいるとの事でカイン殿下は


「セシリアに迷惑をかけないようエリス自身も少しは自覚を持ったようだ。」


と二人で外交について話をすることもあるらしい。将来的にエリスが側室となれば私の代理として他国に行くかもしれないし、反対に私がいない時に他国のお客様を城でもてなすことがあるかもしれない。そのために今から少しでも勉強中らしい。


私の心配は杞憂だったのだろうか?お茶会の時に感じたエリスの違和感は勘違いだったのだろうか?


側室になったらエリスが将来的に私を支えるのが当たり前である。

この国の王妃と側室の関係は、側室は王妃の手足であり頭脳でもある。決定権は王妃にあっても優秀な側室は何人いても困らない。

エリスが真剣に側室になれるよう努力しているならば私がカイン殿下に言えることはこれだけだ。


「エリス嬢に自覚ができてようございました。カイン殿下はエリス嬢の支えとなってあげてください。将来的にこの国の助けとなるでしょう。」


少しこの前のお茶会の話がでたので、他国で流行っているという装飾品の話をした。国により生産される宝石が違ったり、多少の質の違いからデザインが違うのが面白いと言ったら


「セシリアでも装飾品に興味があるのだな。」


「私も女性ですから多少の興味はございます。海産物に力を入れているマーキルス王国では真珠をふんだんに使い貴石を組み合わせた装飾品が貴族の間で流行っているとか。真珠でも多少質の悪い物は庶民でも手が届くので王都でも出回っているようですよ。」


アイラ様にお茶会で見せてもらった髪飾りはとても可愛らしかった。少し形の悪い真珠と少し輝きの足りない宝石でも組み合わせによって立派な装飾品になる!とアイラ様は力説していた。


こんな会話をカイン殿下としたのはとても久しぶりな気がする。


今度この国の宝石についての使い道を二人で考えることができるかもしれない。またひとつ私にできる仕事ができたかもしれない。この国で採れている鉱物は何だったか考えながら私はとても胸がときめいた。




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