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悪役令嬢の改めての決意。
離宮で話をしたカイン殿下は王妃様にもご自分の心を正直にお話したと王妃様達とのお茶会で聞いた。
王妃様は
「カインは少し成長したのでしょう。己の弱さや卑劣さを自覚しました。ただまだ心の弱いところがあり、エリス嬢を切り捨てるという判断はできていません。でも後宮の主として私はこのままにはできません。私がもう一度エリス嬢と話をして側室とはどのようなものか、またそれが嫌ならば修道院に行くよう薦めましょう。一度後宮にいれた者を中途半端に放り出すわけにはいきません。」
とおっしゃい他の側室の方々も頷いていました。
数日後、王妃様から後宮おいて側室の役割をもう一度教えられ、今後も態度が改まらないようならば修道院に行くよう薦められたエリスが後宮で側室になるための教育をきちんと受けることを選んだと聞き私は少し安心した。
私はカイン殿下の王太子妃として、王妃様のように国民や周辺諸国から賢妃と呼ばれるよう努力し、今後は後宮に入ってくるであろうカイン殿下の側室に慕われるよう立派にならなければならないといけない。と自分を律して生きていこうと決意した。