仕事人間が転生した
私には前世の記憶がある。
仕事が楽しくて恋愛経験はなかったがなかなか充実した日々だった。
一度だけやったことのある乙女ゲームに私は転生したらしい。しかも悪役令嬢として。
ただ私は一番王道の王子ルートしかしたことがなく、他のルートは勧めてきた友人に聞いただけだった。
私が転生したセシリア・エヴァンジェリスタ侯爵令嬢は、王子ルートと逆ハールート以外では悪役令嬢ではなくエンディングでは王子妃になっていた。
悪役令嬢となった場合、婚約破棄され修道院送りとなり神に仕えるようになる。
私は考えた。神に一生を捧げるなど絶対に嫌だ。お祈りや奉仕活動が悪いとは言わないが私は仕事がしたい。でも、悪役令嬢にならなくても婚約破棄をされたらもう結婚ができない。王子に婚約破棄された令嬢なんて誰にとっても遠慮したいだろう。その場合でも修道院送りだ。
貴族社会において、女は政略結婚の駒である。だったら王子妃となり立場を作り国政に携わろう。
覚醒した私は心に決めた。妃教育はきっと大変だが将来仕事をするために必要だ。その為私は婚約者となったイストール国王子、カイン・イストールに今日も会いに行く。
前世では恋愛経験のなかった私だけれど、幼少の時に婚約者となったカイン王子とはできれば仲良くしたい。政略結婚でもただの義務だけではなく私生活においてもお互いを支えあいたい。
国王夫妻、自分の両親をみていてそう思っていた。
ゲームの開始までは・・・。