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第3話

「「「いただきまーす」」」


「……………」

「……………」

「ん?どうしたの?ファルエルの顔になにかついてる?」

俺とラナエルが叫ぶ。



「「なに自然にご飯食べようとしてるの!?」」


「だってお皿並べられてたしー。ラナエルが3人分用意してたよー?」

てめぇが犯人か。

「えっ、だって仲間はずれはダメだと思って!」

確かに、俺達の分と一つ余分にパンが焼かれ、ホットミルクが置いてあった。あと心を読まれてることはスルーした。

「んで、なんで天使が増えんだよ。ラナエルだけで充分なんだが」

ファルエルは、「そー言われてもねぇ」と話を反らそうとする。別に反射は狙っていない。

「そもそも、ダーリンに近づいてきたのはそっちの天使でしょー。私は運命で決まってたし-。」

おまえのほうが怪しいわ。

「はっ、天使を怪しいと思わずにファルエルだけ怪しいと思ってるのね!ラナエルうれしい!」

「その微妙なタイミングで心読むなっ!」

朝ごはんの消費量が1.5倍になりました。


2月12日朝10時。

ご飯を食べ終わった一行はラナエルが1人しりとり、ファルエルは睡眠、俺が1人パソコンをいじるという、なんともグータラすごしていた。

ピンポーン…………♪

「あれ?誰だろ」

ラナエルに中にいるように指示して、扉を開ける。一瞬国寺宝かと思ったが、それは扉の先の人によって一瞬で吹き飛ぶ。

「…………………っ」

なんか今にも泣きそうな巫女服のちっちゃい女の子が目の前に立ってるんですけど?あれ、泣きそうな顔してませんか?

「……………ひぐっ」

「えっ、ちょ、泣かないで泣かないで」

村瀬成宮。幼女を泣かせ逮捕。逮捕内容はプライスレス。

昨日と言い今日と言い、逮捕されまくっている。

「あ、あの……………」

ちょいちょいっと、服の裾を引っ張ってくる巫女?さん。

「ど、どうしたのかな?」

「こ、これ、近くの神社のものです…………

 む、無料配布してるんです…………………………」

「ど、どうも。」

「し、失礼いたしますっ………!」

巫女さんは帰っていった。

「……………………」

なんだったんだろうか?


「それなんですか?」

「これか?これはお守りなんだ」

「あれですか?ラナエルたちが死にそうなときに護ってくれるんですか?」

そんな物理的な効果はありません。

「あんた、お守りもしらないのね。いいわ、ファルエルが教えてあげる」

「分かるのか?」

「ええ」

そういったファルエルだったが、実はお守りのことを知らないらしく、というのも

「てぃっ!へぃあ~ほりゃあ~!」

謎のダンスをしている。分かんないなら素直になれよな………………

「素直になれ!です!」

意見一緒かぁぁぁぁっっっっっ!!!


よくよく考えたら、心を読まれていたことにラナエルをチョップした。どうしてファルエルをチョップしなかったのか。



翼使神社。境内。


「か、かあさまっ……………置いてきたですっ………」

「よろしい。我々は引き続き村瀬成宮を見守りましょう」

「は、はい、かあさま」

巫女服の幼女が肯いた。




お昼の12時…………


土曜日なので部活動をやってるやつはいそいそと動いていたりする。部活動やってないけど。

「それで、ファルエルたちお昼ご飯はどうするの?」

「いまから作ります。ラナエルにおまかせください!」

なんでファルエルがお昼を心配してる。というかどうして俺の生活に馴染んでやがる。

「まぁ、ラナエルたち天使ですし。」

「おまえが心読んでツッコむなっっっっっっ!」



幸い、この日はなにも起こりませんでした。期待したじゃねぇかよ。


しかし、日曜日が散々なことになるとは、この時点で薄々気付いていた。気付いていたのかおい。

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