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第2話


だが、


「キスをたとえしたとしても、そこからどう子孫繁栄に繋がるんだよ」

「えとえと、ラナエルが聞いた話だと、天使の体から卵が出てくるらしいです!」

「天使って卵から産まれるのかっ!?」

どんな生物だよ!?どっちかって言うと鳥だろ!?

「まぁ、ラナエルもやったことないんで、わかんないです。てへへ」

てへへっておい……………



細かい話を色々として、どうやらコイツは天使なんだと思う。思ってるだけで実際は迷子にしかみえないが。

さて、さっきから思ってた問題はスルーしてはいけない。スルメイカは関係ない。


「んで、おまえ、家帰るのだろうな?」

時刻は今8時過ぎたところ。流石に帰ってくれよ…………

「ラナエルは帰りませんよっ!」

そうかそうか、帰らないのか…………


「帰らないのかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」


「まだキスして貰ってません!してもらうまでここですごします!」

大家さんにどう説明すんだよ………………

「説明してありますっ!」

「心読まれた上に大家さん説得してたのかっっっっっっっ!」


まだまだ夜は浅い。眠りも浅いのは間違いない。




大家さんが納得して一度殴ってやろうかと思ったけど寒気したので辞めた夜…………

「…………………」

「…………………」

目の前の天使、ラナエルと俺が向き合う………

コトコトコトコト…………

机の上には鍋。琴を連打したわけではない。

「あ、あの……………」

「な、なにかな………………?」

ラナエルが沈黙を破った。シールドをクリーチャーでブレイクしたわけではないので安心してください…………

「一人でなに考えてるですか!あとブロッカー出すので大丈夫です!」

「心読まれた上にブロックされた!?」

時折ラナエルの特殊な能力である〈人の心を詠む〉ことは不意過ぎて恐ろしい。

「で、なにかな……………?」

「これ………………何です?」

鍋だ。うん。

「鍋、もしかして食べたことない?」

「鍋は容器なので食べられないですよ?」

そういうこっちゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!!

村瀬成宮、鍋容器を食べた容疑で逮捕。

そんなことは決して起きない。

「じゃなくて、鍋の具材を食べたことないの?」

「ないです!」

そっかーないのかー

「なので、はふはふして欲しいです!」

「どっからはふはふを要求する内容が出てきたんだっっっっ!!!!」

「熱いからに決まってるであります!」

ラナエル、猫舌にて逮捕。

鍋容器を食べる以上に起きない現象である。


それから鍋を囲んでお風呂に入る。

まだまだ夜は浅い…………

なお、天使とのお風呂遭遇フラグは立っていない。


「いいんですか?マルドゥーク様?」

「あぁ………いまはその時ではない」

暗雲は案外近くに居る。


朝………


ちゅんちゅん……


鳥が鳴いているなー

2月12日。天使を拾っ………天使が着いてきて1日しか経ってないが、眠った割にあわず疲れている。


とっとっとっとっ………

小気味よい包丁の音が聞こえる。鍋を知らない料理家のラナエルが朝ごはんを作っている。なんで鍋知らないんだよ…………

「知らない物は知らないですっ!」

「しまった心読まれt……」

ここで、なにか違うものの存在に気付いた。


「うっさいわね。アンタ」

「へ?」


そこには、ラナエルにひじょーーーーに似た、天使が引っ付いて寝ていたから。


「誰っ!?」


「何1人でゴタゴタ言っているのですか?」

「あ、ちょ、ラナエルたすけ………」

ゴロッ。あ、ラナエルがリンゴを落とした。

あ、リンゴ拾った。

投球フォーム?

ゴツッ


そこで成宮は意識が途切れた。


12時。成宮は目覚めた。

いや、目覚めてしまった……………


「私の成宮くんに手は出させないです!」

「あら、私の将来の夫をあげるわけにはいかないのよっ♪」

わー修羅場だー。酒乱だー。

酒乱は関係ないのだが…………

と、新しい天使(?)がこっちを向いた。

「あら、ダーリン起きたの?」

「誰がダージリンですか!?」

ラナエル、お前は落ち着けよ…………

それ紅茶だよ…………

「って、結局誰だなんだよお前は!?」

「一条木ラナエルです?」

知っとるわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!



*~*~*



「ダーリンのために教えてあげるわ。私は夏野ファルエル。あなたの妻よ♪」

「…………………」

2月12日、天使が増えました。トホホ……

「私の成宮くんを勝手に使わないでください!」

「あら、私が先にダーリンとちゅっ、てするの」

どっちともしないよ…………

今日は土曜日。


もう、それ以外考えたくない………………


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