プロローグ
巨大王国セルフィモウに襲い来る魔族の群れ。向かい撃つ王国の騎士や魔術師たち。
「隊列を乱すな!持ち堪えろ―――」
「ギィヤアアア!」
「うわああああ…」
刃を振るい、魔術を唱え、血を流し、うめき声をあげながら倒れる人々。上がる炎、空には、闇が広がり星空の輝きは見えない。
闇夜を裂く緑の光が紫の光を地面に叩きつける。紫の光を放つ魔族には、漆黒の翼が生えている。ボロボロの身体でよろめきながら立ち上がる。
「人類は、滅びるのざあ…」
緑の光を放つ人型の精霊がそばに降り立つ。こちらも身体はボロボロ。
「おされちゃってるけど〜、あるじ〜がいるから〜大丈夫〜」
魔族たちを率いるのは強大な魔王。
魔王と対峙するのは、この世界最高の魔術師。
「人類よ、これで最後だ。死して土となれ」
魔王がそう言い放つと、空を覆っていた闇が魔王の頭上に螺旋を描きながら集まっていく。闇は大きな球体となり、人や魔族関係なく周りにあるものを飲み込みながら、こちらに向かってくる。
魔術師が右手を空へと掲げる。
「王の光」
小さな声で魔術を演唱すると、世界は眩い光に包まれ、すべてを飲み込んだ。
眩い光は十秒間続き、すべての感覚を遮断した。
光が収まると、空から日が差し、魔王や魔族、あたりを包む闇が消滅していた。
こうして、この世界長きにわたる人類と魔族との戦いは、人類の勝利で幕を閉じた。
しかし、魔術師は「王の光」を発動した代償に、命を落とした。
初執筆作品になります。
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